こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
最近、少しブームもおさまりつつあるので、あえてこの辺で記事にしておきます。
今回この視点でこの取り組みを見ている人はおそらくあまりいないと思いますので。
アイスバケツチャレンジで死者がでました。
おそらく殆どの人が、「哀れだな」とか「バカだな」と思っているかもしくは、すでに記憶から消えてることかと思います。
失われた人の命は二度と戻ることはありませんが、マーケティングの観点から見ると、その命は決してムダにはなりません。
そのときだけブログとかSNSとかでしゃしゃり出て
「私たちにできることは、、、」
「みんなで募金しましょう!」
と言ってる人たちよりかはよほど社会貢献してます。
常に継続して募金活動をしてる人とか、多くの人を動かす影響力のある人はすごいですね。
バズマーケティングの要素
さて、ここからが本題です。
今回、このアイスバケツチャレンジのコンセプトはバズマーケティングの1つとして、結果的には大きな成功を収めました。
その理由というのは全部で10個あります。
それは、
1.ルールがシンプル
氷水をかぶるか寄付をするかの2択だけなのでこんなわかりやすいルールはないでしょう。
2.ネーミングがシンプル
聞いただけでも、何をするかわかるシンプルさ。
3.参加の自由度がある
誰でも自由に参加できるという反面、「みんながやってるから自分もやらなければ」というような半ば強制的な帰属意識も刺激されます(笑)
4.制限時間が決まっている
24時間以内に実行しなければいけないという納期が行動を煽ります。
また、メディアなどで醜態をさらせないという、いわゆる、小学生の「宿題忘れました」状態を避けたいという意識が働きます。
5.有名人が参加した
もともとは単純なチャリティキャンペーンのはずが、ALSのキャンペーンに変わり、SNSで一気に拡散されその中に有名人が含まれていたということです。
6.目立ちたい願望の刺激
普段パッとしない人でもどこかで目立ちたい、主役になりたいという願望は持っています。
そこがうまく刺激されたことで参加者も増えました。
7.社会貢献願望の刺激
社会や誰かの役に立ちたいという人間の根源的な欲求を刺激しました。
楽しんで誰かの役に立てればそんな素晴らしいことはないですからね。
8.期待値が低かった
最初からこんな結果が予想されていたわけではありません。
結果的に成功をおさめたわけです。
とりあえずどんどんやってみて検証するというマーケティングの本質があります。
9.季節が適していた
夏に行われたことでチャレンジが「苦」にならないというメリットがありました。
ただ、紛争地帯では「水はないが、瓦礫はある」と言って、バケツに瓦礫をいれてかぶる強者もいたので、一概には言えません。
あくまでもきっかけやタイミングです。
10.アクシデントがあった
参加者の死亡という悪いニュースもありましたが、結果的にはそれも、より多くの人に知ってもらう要因となったことは確かです。
このように考えると「哀れだな」「バカだな」といったネガティブな感情は湧きません。
貢献したわけですから。
このことによって誰かの命が守られたり、命が伸びたりしたのならむしろヒーローです。
基本概念としてマーケティングに失敗はありません。
すべてはただの結果であって、次に活かすための方法を、リアルに検証することができたと判断します。
だから今回のアクシデントはマーケティング視点で見ると、むしろポジティブに変換できるものです。
IBCマーケティングのまとめ
あなたは、今回のアイスバケツチャレンジ自体や一連の騒動から何を学びましたか?
この10個の項目は、キャンペーンだけに限らずともあなたのビジネスにすぐにでも活かすことができるマーケティングの基本です。
おまけとしてもう少しシンプルにお伝えします。
1.ルールがシンプル
消費者が行動に移しやすいコンセプトか?
2.ネーミングがシンプル
消費者がひと目でわかるヘッドラインか?
3.参加の自由度がある
参加しないことへのデメリットを伝えているか?
4.制限時間が決まっている
納期を設定して「今すぐ!」を伝えているか?
5.有名人が参加した
権威を有効利用して信用・信頼を得ているか?
6.目立ちたい願望の刺激
消費者に当事者(主役)意識を持たせているか?
7.社会貢献願望の刺激
消費者に共感できる”意義”を伝えているか?
8.期待値が低かった
完成度よりも実施することを重視しているか?
9.季節が適していた
きっかけやタイミングは本当に合っているか?
10.アクシデントがあった
ネガティブをポジティブに変換できているか?
経営者としてブームに乗っかることは重要ですが、するべきことは、突発的な募金の呼びかけをしたり、賛成・反対などを考えることではありません。
そこから得られるものは何か、を考えることであなたのビジネスにおいて存分に活用することです。
地方や地域の活性化につなげる方法としては最高のマーケティング成功事例だと思いますよ。
もちろん、ALSという病気の理解を少しでも深め、その上で、少しでも募金をするということが、なによりも重要なコンセプトだと思います。
箱にお金さえ入れればそれで満足してしまう人がほとんどですよね。
アイスバケツチャレンジに限らず、いろんな情報からマーケティング目線で学びましょう。