こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
前回の続き『演繹(えんえき)法』と『帰納(きのう)法』についてです。
まず『演繹法』というは、
大きな前提から、個別の事柄を推定していく考え方です。
今回は、決戦が迫っている大阪都構想の住民投票に例を変えてみましょう。
「財源を増やして医療・福祉・教育を充実させる」
↓
「大阪は税金のムダ使いが多いのでお金がない」
↓
「大阪には府と市の二重行政があったからだ」
↓
「府と特別区で仕事を分ければムダがなくなる」
これに対して『帰納法』というのは、
個々の事象から全体を推定していく考え方です。
これに関しては画像を見てもらった方が早いですね。
大阪の負の遺産と言われているものですね。
いわば、これらが個々の事象であり、断片なわけです。
その結果、管理体制と仕組みをしっかり整えないと、財源があれば、今後も何度も同じ過ちを繰り返すだろうと。
なので、今まで誰もやってこなかったことをして、今までのこの旧態依然を変えるのは今回しかないと。
まさにCHANGE OSAKA!、ワンチャンスというわけです。
わからない=理解する気がない?
普段、あまり意識してませんが、人間が何かを考えるときには「演繹法」「帰納法」のどちらかを使っています。
日本の教育では問題を解くことに主眼があるので、帰納法を使った問題が多いですね。
ようするに、
2 + 3(個々の事象)=5(全体結果)
というのが帰納法です。
最近は、公文式とかのCMで見た人も多いと思いますが、
● + ▲(個別の事柄)=5(大前提)
という問題で、●と▲を埋めるという、ある意味演繹法とも言える問題も増えてきました。
●と▲は2と3でも、4と1でも、5と0でもいいわけです。
アメリカなどの諸外国ではこっちの方が多いようです。
大きな前提から話を勧めて、一定の結論が出たら、別テーマで話を進めてみるなど、ディベートの授業などはその代表と言えます。
素晴らしいのは大阪都構想の説明が、人間が何か考えるときに使う2つの方法に沿って両方活用しているということです。
普通に考えればわからないハズがないんですよね。
なので、有権者や反対者が言う「よくわからない」というのは、実際は興味がないということであったり、知ろうする気がないということに尽きます。
あるいは、知る場所やきっかけがなかったりですね。
それがわかってるので、維新の会も橋下さんも動いてるのだと思いますが。
各政党は、せめてこの基本に基づいて、それぞれの政策を説明するべきだとは思いますね。
そうすれば、毎回の討論会も、もっと実のある大阪の未来にとって価値ある時間になると思います。
決戦が近いので政治ネタに寄ってしまいました、、、。
両方自由に使えることがベスト
ただ、上記の都構想の話からもわかるように、帰納法だけでは常識的な結論しか得られません。
改革をするためには、演繹的な考え方が必要です。
負の遺産という個々の事象だけに焦点化していては、全然先に進めませんよね。
財源を増やす、医療、福祉、教育を充実させるには、大阪を発展させるには、これから日本を元気にするには、、、
という大きな前提があってこそ、ブッ飛んだ政策や改革が生まれ、進められます。
大阪以外の人にはわかりにくかったかも知れませんが、この考え方だけでも癖づけてみてください。
最初は演繹法で考え、行き詰まったときは帰納法、そしてまた演繹法というように上手く使えてくると、圧倒的に行動や成果に結びつけやすくなります。