こんにちは、服部です。
昨日、大阪都構想の住民投票も終わりましたが、最後まで独自のマーケティング目線でお伝えしていきます。
組織票がない賛成派は、当初から劣勢と言われてましたが、期日前投票の結果ではではほぼ互角の戦いにまでなりました。
また、住民投票当日も、一時は賛成派優勢になり、賛成派の誰もが、ドラマのような奇跡を願ったと思います。
が、結果としては僅差での反対派の勝利となり、やっぱり映画やドラマのように上手くいかないものだと、賛成派の誰もが再びそう思ったに違いありません。
70代の闇にしか目を向けない低次元なメディア
あらゆるメディアが、大阪都構想が可決されなかったのは、反対票多数だった70代の有権者が原因だと言っています。
賛成派の口からも
「子供や孫の未来を考えないジジババ」
「我がを守ることに必死のジジババ」
「敬老パスを守ることに必死なジジババ」
といった醜い言葉も飛び交ってますし、維新の会の議員ですら同じような発信をする始末です。
言いたいことは痛いほどわかるんですが、未来の大阪のためには、この風潮には異論を唱えたいです。
確かに、この年齢別のグラフだけを見ると、賛成派からすれば、「ジジババに未来を潰された」と、怒りや悲しみが湧いてくるのかも知れません。
ただ、僕はそんな抽象的な感想を持つためだけに、このグラフをはじめとした、今回の住民投票のデータを、使ってはいけないと思っています。
大阪の未来のためにデータを活用する
70代の人たちというのは戦後の日本を支えてきてくれた、尊敬に値する人たちであることは間違いありません。
しかし、同時に「ひたすら耐え忍び、変化を嫌う」という日本人気質をガッツリ兼ね備えた人たちでもあります。
だからこの年代は反対票が多数になってあたりまえです。
ということが言いたいわけではありません。
そんな変化を嫌うガチガチの年代の、実に40%の人たちが、変化を受け入れようとしたという事実です。
ここに目を向けなくてどうするんでしょうか。
自民党の柳本氏は、
「これからしっかりと住民の声に耳を傾けていきます」
「これからしっかりと民意を汲み取っていきます」
と言ってましたが、ぜひ積極的に動いていただきたい。
住民投票の決着がついたからといって、大阪都構想という制度をすぐに闇に葬り去るのではなく、ぜひ今回の結果(データ)を活用していただきたい。
今回、変化を受け入れたようとした70代の有権者たちと、同じく反対をした有権者たちに聞いて欲しい。
「なぜ大阪都構想に賛成されたのですか?」
「なぜ大阪都構想に反対されたのですか?」
と。
そこにこそ”本当の民意”があるのではないでしょうか。
もちろん70代だけではなく、あらゆる年代の有権者に、民意をヒアリングしてほしい。
反対派の人たちは、今回の結果で出た数字(データ)を単なる”反対派の勝利の証”にするのではなく、大阪の未来のために活用しまくって欲しいですね。
入れ替わりを待っててはいけない
賛成派の中には、10年後はこのジジババがいなくなるから、もう一度チャンスはやってくると言ってる人もいます。
が、これから少子高齢化が進んでいくということは、身内がいない孤独な高齢者は増えていく一方ですよ。
むしろ、子供や孫の未来のことを考えるどころか、保守的な高齢者が増えるだけの話ではないでしょうか。
であればなおさら、高齢者の入れ替わりを待つのではなく、民意を汲み取っていかなければならないハズです。
今回の大阪都構想の住民投票の結果から得られるもの、数字、データから得られるものはまだまだあります。
しかし、当然ながら眺めてるだけでは何も得られません。
橋下氏、柳本氏、決戦が終わった直後だからこそ、住民の想いや声は、リアルで真剣で熱いハズなんです。
必ず今すぐ住民の声に耳を傾けてください。
決戦前には賛成派も反対派も見えていなかったものが、もっと大事なものが見えてくるハズです。
ジジババがどうこう言う前に、こんな歴史的な投票に、「Yes」か「No」かの意思を示すだけの投票に、無関心な人がまだまだいるというのも事実です。
今回、民主主義の素晴らしさがわかったからこそ、そういった事実にも目を向けなければならないですよね。