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動画・短文全盛のAI時代にブログ(長文)を書いていくべき理由

どうも、服部です(ハットリって誰?)。

ハットリって誰?

AI時代に限らず、「短く分かりやすく発信しましょう」という主張は昔からよく見かけるし、たしかに、間違ってはいません。

ThreadsやXの短い投稿、Instagramのリール、YouTubeショートは、一瞬で内容が伝わります。見つけてもらいやすいし、拡散もされるし、反応も取りやすいので「長い文章なんて読まれない」と言いたくなるのも分かります。

ただ、AI時代ほどブログやnoteに長く書いた方がいいんですね。

短い発信が増える時代だからこそ、長文の価値が上がります。AIが正解っぽい文章や動画を大量に作れるようになるほど、人間が何を見て、どう考え、なぜその判断をしたのかを残す必要があるからです。

AI時代に価値が下がるのは、ブログではなく「誰が書いても同じブログ」です。

そして、これは動画も同じで、動画だから価値がある時代は、もう終わり始めています。

「短く分かりやすく」は入口としては正しい

短い投稿は、考えの入口として強いです。スクロール中に一瞬で意味が伝わり、「それ、もう少し聞きたい」と思ってもらえるので、知らない人へ最初に見つけてもらうなら、長文より短文の方が有利な場面は多いでしょう。

だから、短文をやめて長文だけを書け、という話ではなく、問題は、短文だけで全部を伝えようとすることです。

「家族が大事」
「お客さんを選ぼう」
「AIを活用しよう」

これだけなら、誰でも言えるし、正しいか間違っているかで言えば、たぶん正しいです。

が、正しいだけで、その人がなぜそう考えるのか、どんな経験からその判断になったのか、反対意見をどう見ているのかまでは分かりません。

なぜ家族が大事なのか、家族を大事にするために、どんな売上を捨てたのか、どういうお客さんとは仕事をしないのか、AIへ何を任せ、何を任せないのか、どこで失敗し、何に腹を立て、何だけは守ろうと決めたのか、この「なぜ」の部分に、その人らしさが出ます。

短文が運べるのは、主に結論で、長文が運べるのは、その結論に至った判断の過程です。

これから価値が上がるのは、結論そのものより、判断の過程です。結論だけならAIがいくらでも作れるので。

AIは「正解っぽい短文」を作るのがめちゃくちゃ得意

AIに「経営者に刺さる投稿を10本」「子育てについて共感される投稿を20本」「AI時代の働き方を300文字で」と頼めば、数秒でそれらしい文章が出てきます。

内容も、そこまで悪くないどころか、むしろ、何も考えずに人間が書くより、読みやすくて整った文章が出てくることも多いです。

ただ、AIが得意なのは、多くの人が納得しやすい、下記のような平均的な答えです。

「家族との時間を大切にしましょう」
「顧客との信頼関係が重要です」
「AIを正しく活用し、人間にしかできない仕事へ集中しましょう」

全部正しいけど、全部どこかで見たことがある、そして誰が言っても同じ内容ですよね。

そこで「自分らしさを出したい」と、語尾を崩したり、関西弁を入れたり、少し口を悪くしたりする人がいますが、それで変わるのは表面だけで、文体を変えても、語尾を崩しても、関西弁を入れても、中にある「なぜ」、つまり判断基準が薄ければAI感は消えません。

いつも使うからと言って、「〜やで」と言わせれば僕になるわけではないんですよ。

その人らしさは、言い回しではなく、何を選び、何を捨て、何を嫌い、何を守ってきたかにあり、短文だけでは、その履歴を載せきれません。

動画も「作っただけで価値がある」時代ではなくなる

動画全盛の時代だから、ブログより動画をやった方がいいというのも、少し前まではかなり正しい話でした。

動画は文章よりも、表情、声、間、雰囲気を伝えやすいし、実演や対談、密着、エンタメとの相性もいいので、人柄を感じてもらううえで、動画は今後も強い媒体です。

ただ、動画であるだけで価値が生まれる時代は終わります。

AIで台本を作り、AI音声で読み上げ、AIアバターに話させ、AIで映像をつなぎ、毎日何十本も投稿する、ということがすでにできる時代であり、もう動画は、人がカメラの前に立たなくても作れます。

編集技術がなくても、それらしい画面は作れるし、これから制作コストがさらに下がれば、動画の供給量はもっと増えます。

SNSで「これ、AIで作りました!プロンプトはこれ!」という投稿や動画が溢れていて、すでにウンザリしている人も多いと思いますが、供給が増えれば、平均的な動画の価値は下がります。

特に価値が落ちるのは、文章を読み上げているだけの解説動画、どこかで聞いたノウハウを再編集した動画、AIアバターが正解を話すだけの動画、同じ型で量産されるショート動画です。

画面は動いていても、中身は短文投稿と変わらないし、むしろ、結論へたどり着くまで視聴者の時間を拘束するぶん、文章より面倒になる可能性すらあります。

プラットフォーム側も、すでに量産動画への対応を始めていますからね。

YouTubeは、反復的・大量生産的なコンテンツを「inauthentic content」と整理し、収益化の対象にならないことを明確にしています(YouTubeの収益化ポリシー)。

Metaも、オリジナルコンテンツをより評価し、非オリジナルな投稿のリーチを下げる方針を示しています(Metaのオリジナルコンテンツ方針)。

TikTokは2026年7月時点で、投稿者による申告やC2PAなどを通じて、30億本を超える動画へAI生成ラベルを付けたと公表しています(TikTokのAIコンテンツ対策)。

この数字は、AI動画がすべて低品質だという証明ではなく、ただ、プラットフォームが「これはAIなのか」「オリジナルなのか」「大量生産されたものなのか」を判別しなければならないほど、動画の前提が変わったということです。

今後、動画は「本物っぽいから信用される」媒体ではなくなります。顔が映っている、声が聞こえる、人が話しているように見えるというだけでは、人間がそこにいるという証明にならないからです。

残るのは、その場にいる意味がある動画です。

ライブ、対談、インタビュー、密着、実演、ドキュメンタリー、クリエイティブな作品…その人がその瞬間に何を感じ、どう反応し、誰とどんな関係を作っているのかが見える動画ですね。

逆に、ただ情報を説明するだけのビジネス動画は、これからかなり厳しくなっていき「動画はもうええでしょう」となる人は増えるでしょう。

AIかどうかを疑いながら、数分間拘束されて、最後にどこかで聞いた結論を出されるのであれば、「文章で30秒で読ませてくれ」となるのは自然です。

ブログには「何を考えたか」ではなく「なぜそう考えたか」を残す

AI時代のブログは、知識を並べるだけでは弱いです。

なぜなら「Threadsの使い方」「ブログの始め方」「集客のコツ」といった一般的なノウハウは、AIへ聞けばかなりのところまで答えてくれるので、検索上位の記事を薄くまとめ直しただけのブログに、人間が時間を使って書く意味はなくなるからです。それこそAIでいいので。

ただ、AIは僕がどんな仕事を断ったのかを知りません。なぜ家族との時間を守るために売上を捨てたのかも、どんなお客さんと仕事をして失敗したのかも、なぜ「選ばれるより選ぶ」と考えるようになったのかも、僕が書かなければ知りようがありません。

ブログやnoteには、これまで自分が何を見て、何に失敗し、誰と関わり、何を嫌い、何を守ってきたかを残せます。

それは単なる日記ではなく、未来のお客さんが「この人は何を基準に判断する人なのか」を確認するための材料です。

ノウハウが同じでも、判断基準が違えば、仕事の進め方は変わります。
売上を最優先する人と、家族との時間を守りながら売上を作る人では、提案する戦略が違います。
客数を増やしたい人と、少数のお客さんと深く付き合いたい人でも、集客方法は違います。

なので僕は、ブログに「答え」を書いていってるんですね。

ただ、正解だけを置くのではなく、なぜそれを答えとして選んだのかまで書き、そこまで読んでもらって、合う人に来てもらうし、違うと思った人には来てもらわなくていいんです。

長文は、説得するためだけのものではなく、相互理解とスクリーニングのためのものです。

長文は、AIに自分を理解させるための素材になる

ブログやnoteへ長く書く理由は、未来のお客さんに向けたものだけではなく、これからは、自分が使うAIに、自分の考え方を理解させるためにも長文が必要です。

AIへ過去の記事を読み込ませれば、よく使う言葉だけでなく、何を大事にし、どんな時に断り、どんな人を助けたいのかを伝えられるので、SNS投稿を考える時、記事を書く時、コンサル内容を振り返る時、AIはその蓄積をもとに提案できます。

ただし、元になる文章がなければ無理です。空っぽの箱を読み込ませて「オレらしく書いて」は、無理なんですよ。

AIが自分らしい文章を書いてくれないと悩む人は多いですが、そもそもAIへ渡している「自分」が少なすぎるんですよね。プロフィール、肩書、よく使う言葉を数個渡しただけで、何十年分の経験や判断を再現してもらおうとしていますが、そんなもん、本人でも無理です。

AIに必要なのは、口調のサンプルだけではなく、判断のサンプルです。

「値切られた時にどう考えたのか」
「お客さんと揉めた時に何を反省したのか」
「売上が増えたのに、なぜサービスを縮小したのか」
「誰の発言に、なぜムカついたのか」
「子どもの試合を見て何を感じたのか」

といった長文が蓄積されるほど、AIは表面的な文体ではなく、判断基準に近づけるので、ブログは読者へ向けたメディアであると同時に、自分専用のAIを育てるための知識庫にもなるんです。

AIを効率化だけに使うのは、かなりもったいないですよ。

動画、短文、長文は、どれか一つを選ぶものではない

動画の価値が落ちるから、動画を全部やめてブログだけに戻れ、という話ではなく、短文にも動画にも長文にも、それぞれ役割があります。


短文で気づかせ、長文で理解してもらい、動画で人柄や現場を見せ、ライブやリアルで関係を深める、という順番です。

全部を一つの投稿でやろうとすると、短文は長くなり、動画は説明だらけになり、ブログは結論が見えなくなるので、媒体ごとの役割を分けた方がいいということです。

特に、狭くて深い商売をしたい人は、長文を省いたらダメです。短い投稿やショート動画だけで広く知られても、相手が自分の考え方を理解していなければ、問い合わせ後にズレます。数は増えても、合わない人が増えるだけです。

少ないお客さんと深く付き合いたいなら、申し込まれる前に深く理解してもらう必要があり、その役割を担えるのが、ブログやnoteです。

AI時代のブログには、何を書けばいいのか

じゃぁ、AI時代のブログには何を書けばいいのかと言うと、数々の修羅場を乗り越え…みたいな特別な人生を送っている必要はなくて。

必要なのは、一般論ではなく、自分の判断を残すことなので、まず、SNSで短く投稿した主張を入口にし、その主張に対して

なぜそう考えたのか
何を経験してそうなったのか
反対意見をどう見ているのか
その考えによって何を捨てたのか
読者は具体的にどうすればいいのか

といったことを足していくんですね。

例えば、「お客さんを選んだ方がいい」という短文であれば、選ばずに失敗した経験、断る基準、売上を捨てる怖さ、断った後に何が変わったかまで書き、「家族が大事」なら、家族のために何を増やしたかではなく、何をやめ、どんな仕事を断ったかまで書きます。

AIは、構成を作ったり、説明が足りない部分を見つけたり、文章を整理したりするために使えばいいんです。

ただ、自分の経験や判断までAIに発明させたらダメで、AIに文章を書かせることと、AIに思想を作らせることは別です。

文章は任せてもいいけど、何を書くか、なぜそれを書くか、どの意見を自分の名前で背負うかは人間が決めなければ、そこを手放したら、どれだけ長く書いても中身のない文章が長くなるだけです。

これからブログを書いていくと決めた人へ

ブログを書いていくと決めた人から、よくいただく質問をまとめておきます。

AIに記事を書かせたら、ブログの価値はなくなりますか?

なくなりません。AIへ構成や推敲を任せても、元になる経験と判断が本人のものであれば価値は残ります。逆に、人間が全部手書きしても、検索上位の情報をまとめただけなら価値は薄いです。

誰がキーボードを打ったかより、誰の判断が入っているかが重要です。

長い文章は読まれないのでは?

全員には読まれません。ただ、全員に読んでもらう必要もありません。

短文で興味を持った人の中から、考え方まで知りたい人が長文を読み、その人が未来のお客さんになるなら、広く浅く読まれる投稿より商売への価値は高くなります。

ブログがあれば、動画はやらなくていいですか?

動画にしか伝えられないものはあります。表情、声、実演、その場の反応です。ただ、情報を説明するだけの動画はAIで代替されやすくなります。

説明は文章、人間性や現場は動画というように、役割を分けた方がいいです。

ブログとnoteは、どちらに書くべきですか?

検索され続ける答えや、自分の事業の中心になる記事はブログ。体験、思想、時事的な見解、既存読者との関係を深める文章はnoteが向いています。

同じテーマでも、ブログでは検索者への答えにし、noteでは自分の体験や感情を中心にする。この使い分けが基本です。

AI時代こそ、自分の「なぜ」を長文で残す

動画が増え、短文が増え、AIがあらゆるコンテンツを量産する時代に、情報そのものの希少性は下がっていくので、正しい答え、キレイな文章、それらしい動画。そこにいるだけなら、AIと同じ土俵です。

AIは、あなたが何を経験し、何に失敗し、誰を守るために何を捨てたのかを、勝手には知ることはないため、そこは自分で残すしかありません。

短文で気づかせ、長文で理解してもらい、動画では、その人がそこにいる意味を見せ、ライブやリアルでは、予測できないやり取りの中で関係を作っていくというのがマストです。

これからは、役割のないコンテンツほどAIに飲み込まれます。だからこそ、ブログを書きましょう。

自分の知識を見せるためではなく、自分の判断基準を残すために、未来のお客さんに理解してもらうために、そして、AIに「自分」を理解させるために。

AI時代だから短くするのではありません。AI時代だからこそ、長く書くんです。


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