こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
僕はAI悲観論が嫌いですし、だからといって「人間は好きなことを仕事にせざるを得なくなる」という考え方も安易で稚拙すぎるなと思っています。
それはこの記事でも書いたとおりで。
ただ、AIによって仕事を奪われるかもしれないと不安になり、悲観的に嘆いている人は、もれなく高い確率でその予想は当たることになります。
厳密に言うと、AI関係なく遅かれ早かれそういった被害妄想癖が強い人は仕事を失います。
で、その理由というのは、
・AIに勝てるようなスキルを持っていないから
・AIに代替えされやすい業界にいるから
・AIを使いこなせるポジションにいないから
といったような環境や物理的なことではなく、「自分が失業することしか心配していないから」です。
そういう人は、今の仕事を失って転職しても、また次の場所で自分の身を心配して逃げ、さらにまた次の場所でもAIや時代の流れから逃げ続けます。
もちろん、人間なので自分の身がいちばん可愛いのはわかります。
が、自分の身の安全だけを優先して人生を逃げ切れるほど世の中は甘くないんですよね。
AIの普及で一番困るのは誰?
例えば、あなたがアパレルのショップ店員として働いているとします。
ある日、業務の効率化や人件費の削減のためにペッパー君が配備されて、あなたはクビになりました。
さて、この場合いちばん困る人は一体誰ですかね?
失業に追い込まれるあなたでしょうか?
それもあると思います。
が、あなたが日々の営業で、お客さんに対してちゃんと「あなたにしか提供できない価値」を提供できていたとしたら、いちばん困るのはあなたではなく、あなたの接客やアドバイスを必要としていた(楽しみにしていた)お客さんです。
AIはあなたと同じことなんてできないんですから。
その困るであろうお客さんのために今後何ができるかを考えて行動をすれば、AIなんかに仕事を奪われるどころかあなたからお客さんが離れることはないですよね。
お客さんの専属アドバイザーになるのも一つでしょうし、あなたを必要とする人を集めてコミュニティをつくるのもありでしょう。
つなり、AIにはできないことができる、あるいはしようとしている、かつそれがお客さんが求めていることであればあなたは仕事を失うことなんかないんですよ。
仕事を失う人は、自分が失業することだけを心配して、自分の財布の中身だけを心配して、いろんな業界を逃げ回っている人だけです。
あるいはAI悲観論を煽って情報弱者から搾取しようとしている連中だけです。
AIとの共存
これはサラリーマンに限った話ではなく、「好きな仕事をして生きていく!」と曖昧なコンセプトで個人でビジネスをしている人も同様で、「自分が今やっている仕事がAIにとって代わられたら誰がいちばん困るのか?」を自分以外に考えられない人は仕事を失います。
もちろん、僕も例外ではなく、コンサルタントという仕事、つまり、「問題発見~問題解決までをAIが全てやるようになったら困る人は誰か?」を考えているからこそ、そのために必要なスキルを身につけていっているわけなんですね。
なので、アフィリエイトやコンテンツ販売、物販ビジネス、その他のビジネスの収入の柱が増えていっているのはその結果論でしかないんです。
例えば、問題発見のフェーズでAIのミスリードがあったら、お客さんは間違った方向に走り続けなければいけないわけじゃないですか。
そうならないようにするために考えると
・できるだけ多くのパターンの問題提議をブログに書き記しておく
・少しでも記憶にとどめてもらうために有料で情報を提供する
・お客さんが自力で考えるきっかけとなる情報をSNSで発信しておく
・別カテゴリーで複数の収益源を持つこととそのつくり方の基本を伝えておく
といったようなアクションにつながるわけです。
また、AIが導き出した問題解決策がハマらなかった場合、「諦めなくても他にこういった方法もありますよ」と何パターンも伝えておくことも同じことです。
そうすれば、基本パターンはAIを活用し、最終確認やもっと複雑な問題解決のフェーズにおいて僕を頼ってもらうという、AIと共存するビジネスモデルが可能になるわけじゃないですか。
めんどうくさい人は最初から僕に依頼してくれるかもしれないですし。
三方良しの未来をつくるのはあなた
AIが普及したら、ビジネスをする人間にとっても消費者にとっても便利になるのはわかりきったことです。
じゃぁ、めんどくさいことやしんどいこと、イヤなことは機械に任せて自分は好きなことだけをして生きていけば良いのかというとそれはまた別の話で。
それは冒頭の関連記事でも書いたとおりですし、あるシステムによって世の中が便利になればなるほど、必ず同じくらいかそれ以上の重要な問題や歪みが発生します。
もちろん、自分が好きなことがたまたま市場のニーズと合致して、ビジネスとして成立するというパターンもあります。
ごく稀なパターンですが、オタク市場なんかはそうですね。
ただ、それはAIがどうこうとは関係ないわけで。
そうではなく、AIの普及によって自分の仕事やビジネスが変化することが予想されるのであれば、追及すべきことは「自分の好きなこと」の前に、自分の業界やビジネスにおいて、「自分の仕事をAIが代行するようになったらお客さんは何に困るか?」を考えることです。
ここを考えることができる人は、携わっているビジネスの業界自体がよほどの斜陽でないかぎり失業することはありません。
好きを仕事に?
その「好きな仕事」はお客さんのどんな困りごとを解決できるんですかね?
サラリーマンを辞められるだとか、満員電車に乗らなくても良いだとか、そんな自分の困りごとを解決するためにビジネスを始めたって、自分の幸せだけを追求する子会員、孫会員が連なるネットワークができるだけで、社会に何の価値も残せませんよ。
結果として、本格的なAI時代に突入する前に人間社会から排除されます。
あなたが存在するだけで人を幸せにできるアイドルや憧れられるカリスマであれば話は別ですが。
そもそもビジネスは、自分の体験や価値観を他人に移植してお金を巻き上げることではなく、困っている人それぞれの問題を解決することなんですから。
あなたのビジネスにおいて、AIがポジショニングすることによってあなたのお客さんがいちばん困ることは何でしょうか?
それを提供するための準備を今から進めていってください。
そうすればあなたの未来も、お客さんの未来も、AIの未来も、全て明るくなって三方良しじゃないですか。