こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
Twitterでミニマリストの方とやりとりをさせていただく機会があったので、コンサルタントとしての視点も記しておこうかなと思いまして。
というのも、コンサルタントの仕事って、お客さんに「試行錯誤の省略」を提供することなんですね。
お客さんに、長期間試行錯誤しなければ得られない問題解決策、あるいは、自分の力だけではリーチできない問題解決策を提示することが、コンサルタントのメイン業務だということです。
ミニマリズムって所有物を減らすことと思われがちですが、本質は「意思決定の省略」です。
車の所有はコスト(=お金)が増えますが、他のコスト(=時間やストレス、ウィルパワー)が減らせるという点により魅力を感じるなら、それは所有すべきです。
なんでもかんでも減らすのは大間違い。
— RYO.MINIMALIST 2.0 (@ryo_minimalist) 2018年3月17日
コンサルタントでいうところの「試行錯誤の省略」が
ミニマリズムって所有物を減らすことと思われがちですが、本質は「意思決定の省略」です。
と共通しているなと思いまして。
試行錯誤の省略≒思考停止
ただ、「試行錯誤の省略」というのは、一歩間違えば「思考停止」になってしまうので、決して、「自分で考えることをやめてください」ということではないんですね。
ムダな試行錯誤を排除することによって、もっと他の大事なことを試行錯誤して欲しいということです。
例えば、
「アクセスアップや集客、セールス、コンバージョンアップ、リピート化といったマーケティングの仕組みに関してはさっさと答え教えちゃうので、その元となるお客さんのニーズを拾うことに試行錯誤しましょう」
といった感じですね。
数を減らすことで生まれる問い。自己対話して、自分にとって意思決定の省略は何かを考えていく作業がミニマリズムなんだと思ってます。
— RYO.MINIMALIST 2.0 (@ryo_minimalist) 2018年3月18日
そうじゃないと、このツイートにもあるように、目的を明確化せずに
・楽になるため
・スッキリしたいから
・流行っているから
といったような、抽象度の高い目的で何かを省略しようとしてしまうと、大事なものまでどんどん捨ててしまうどころか、大事なものに触れる機会すらもなくなるんではないかなと。
コンサルで言うと、「わからないしめんどくさいから外注しちゃえ」的な安易な理由でコンサルに依頼すると、試行錯誤すべきところも誰かに依存してさっさと答えを求め、自分で重要な情報にリーチする能力すらも身につかなくなってしまうということです。
こうなってしまうと、ただの思考停止人間ですよね。
実際、何も考えさせずに答えやリソースをどんどん提供して、クライアントを依存体質にしていくコンサルタントは多いです。
試行錯誤しないために試行錯誤をする
なので、試行錯誤は必要です。
というか、その試行錯誤がムダなのかどうかが事前にわかって排除できるようになるためには、日々、新しい試行錯誤をしていかなければならないということです。
矛盾するようですが、「試行錯誤をしないために、たくさん試行錯誤をする」ってことですね。
結局ミニマリストって所有するところから始まるので、トライありきなんです。意思決定の省略ができるのは意思決定をした後の話。
そして意思決定の省略では言葉足らずでしたね。"余計な意思決定"の省略がミニマリズムです。
ビジネスも同じだと思ってます。
— RYO.MINIMALIST 2.0 (@ryo_minimalist) 2018年3月18日
ミニマリストの彼が、
結局ミニマリストって所有するところから始まるので、トライありきなんです。意思決定の省略ができるのは意思決定をした後の話。
と、言っているように、いろんなものを持つことで、自分にとって何が必要で何が必要ないかを知り、そうすることでそれ以降は不要だとわかっている物を持つことを避けられるようになると。
その結果、所有することによって発生する不要な意識決定を省略することができると。
あるいは、冒頭のツイートに「車の所有」のように、逆に、あえて所有することでムダな意識決定をする必要がなくなるということですね。
「足るを知る」ために
一般的に、「足るを知る」というのは、今あるものに満足したり、感謝をしたりすることじゃないですか。
そのために物は持たないとか、断捨離をするとか。
でも、これってミニマリズムではないですし、それこそ思考停止ですよね。
お金を稼いでいない人が、「お金が全てじゃない」と言うのと同じように、物を持ったことがない人が「物を持たない方が良い」と言うのは説得力がないじゃないですか。
なるほど。トライすることで必要な意思決定と不要な意思決定を選別していくって感じですね。
で、その経験から、そもそも不要な意思決定が発生するであろうモノや情報は持たないと。 https://t.co/L3QxHTTuvN
— 服部慎也(Shinya Hattori) (@FACTDEAL) 2018年3月18日
そうです。日常生活のなかで最も簡単なのが物を減らすことなのでミニマリストが広まりましたが、ビジネスでもなんでもやってますよね。 https://t.co/G4gzQcp2zB
— RYO.MINIMALIST 2.0 (@ryo_minimalist) 2018年3月18日
こんな時代なので、精度の高い意思決定や試行錯誤は、お金を使って優秀な人に任せることもできますが、自分の人生なので、自分で決めることや自分で考えて答えを導き出すことはやめたくないですよね。
ミニマリストに物を持つなと言われて大事なものまで捨てていたら本末転倒ですし、コンサルタントに言われたことをそのままやるのはただの思考停止ですし。
まぁ、そうならないためには、結局、死ぬまでムダな意思決定もムダな試行錯誤も自分でし続けていくことが必要なんですが。
コンサルタント&ミニマリスト活用法
ということなので、意識決定も試行錯誤も自分でしていくけど、それを短期間で精度を上げられるようになるために、コンサルタントやミニマリストを活用するというのがベストなんじゃないかなと。
チャレンジは必要だけど、明らかにムダなことは、先人からさっさと答えをゲットし、本当に大事な意思決定や試行錯誤に時間や才能、資金、エネルギーを投入すると。
最近のトレンドである「ムダなことやイヤなことはやらなくても良い」というのは基本的に個人の感想の域を脱していない「ただの感想」なのでビミョーですが、一昔前の自己啓発系やビジネス論によくある、「失敗を恐れずにとにかく行動しろ」みたいに、明らかに経験する必要がない失敗や苦行は避けた方が良いですからね。
意思決定を省略するためのミニマリズム論、試行錯誤を省略するためのコンサル論。
意外な共通点を見つけたので、この機会にコンサル視点でミニマリズムを研究してみようかなと思います。
RYO.MINIMALIST 2.0(@ryo_minimalist)さん、ありがとう!