こんにちは、 服部です。
Twitterのタイムラインで、「オンラインサロンは情報商材と同じだ」といっている人を見かけたんですが、まぁ、確かに情報を手に入れる場所ではあるので、ある意味では正しいですね。
で、そういった人はおそらく
オンラインサロン = 情報商材 = 悪
みたいな構図にしたいんでしょうけど、オンラインサロンや情報商材それ自体が善か悪かなんて低次元な話はどうでもよくて。
今回は、オンラインサロンの活用の仕方によって手に入る情報の質には雲泥の差が生まれますよ、という話を。
どういうことかというと、情報商材は基本的には受動的に情報を受け取る商材、つまりは「最初から決まっている情報を受け取る」ためのツールと言えます。
で、オンラインサロンも基本的には同じで、ただ参加するだけではオンラインサロン内で垂れ流されている情報をただ受け取る場所でしかありません。
情報商材に「コミュニティ」という魅力的な要素が付加された程度のものだということです。
有名人などが主宰するエンタメ系のオンラインサロンであればそれでも良いかもしれませんが、本来、問題を解決したり収益を増やしたりすることが目的であるはずのビジネス系のオンラインサロンにおいても、情報を受動的に受け取り、コミュニティをワイワイ楽しむことが目的になってしまっている人が大半というのが実情で。
要するに、ほとんどの参加者は
勉強をしているという高揚感
帰属(コミュニティ)による安心感
主宰者と繋がれることによる優越感
などを得るためだけに、オンラインサロンに参加しているということですね。
これが良いとか悪いとかではないので、「これこそ私がオンラインサロンで得たいものだ!」という人は、それに対してお金を払えば良いわけですし、「そんなものにお金を払ってアホだな」などと他人がとやかく言うことでもありません。
いや、確かにビジネス目的だったり、収入を増やすことが目的でその状況に陥っているのであれば僕もアホだなとは思います。
が、宗教と同じで、そのコミュニティに属することで本人の人生が豊かになっているのであれば別に良いわけじゃないですか。
そのコミュニティから犯罪者が出ているとかじゃなければね。
ただ、これからビジネス系のオンラインサロンに入ろうとしている人や、今現在、何かしらのビジネス系のオンラインサロンに参加しているけど「しまった、目的を見失っている…」と気づいた人は今回のポイントをチェックしてみてください。
オンラインサロンの活用法を工夫して、投資対効果をアップさせましょう。
お客さんを奪うためにオンラインサロンに入る!?
学びたいことを学び、学んだことを実践してフィードバックをもらうためにオンラインサロンに入るのは当たり前として、オンラインサロンに参加する際の一番のポイントは、「自分のビジネスにおけるターゲットが多く集まるオンラインサロンに入る」ことです。
大前提として、生徒としてではなくプレイヤーとしてオンラインサロンに参加し、戦略的に活用することを目的にするということですね。
サラリーマンをターゲットにしているのであればサラリーマンが集まるオンラインサロンに入り、経営者をターゲットにしているのであれば経営者や起業家が集まるオンラインサロンに入る、という感じです。
なぜこういった目的でオンラインサロンに入るべきなのかというと、オンラインサロンは主宰者が管理している小さな経済圏、つまり「小さな市場」であり、ターゲットが合致していれば自分もその中でビジネスができるからです。
もちろん、「そこで主宰者からお客さんを奪ってしまえ!!」というモラル的に問題のある行為をしろというわけではなく。
まぁ、お客さんを奪われたとしても、それは主宰者よりも素晴らしい商品やサービスを持っている参加者がいたというだけの話なので、個人的には全然ありだと思うんですけどね。
モラルがどうこうというのはアプローチの仕方や奪い方の問題であって、主宰者側からすれば自分がつくった場所で良いマッチングが起こるというのは嬉しいことです。
精度の高いリサーチのため
ただ、今回の話はお客さんを奪うことが目的ではなく、すでにターゲットが集められた場所で自由にリサーチできるというのが最大の目的であり旨味でもあるということです。
リサーチって大変じゃないですか。
コンサルのクライアントやマーケティングを学びたいお客さんに「リサーチしましょう!」と言うと、だいたいみなさん「え?どうやって?」と戸惑われるくらい、リサーチに関する知識も少ないですし、そもそも意識も低いです。
実際、自分でゼロから市場のリサーチをするためには、広告を出してテストをしたり、リストを集めてアンケートを取ったり、SNSでフォロワーを集めたりと、かなりのお金や時間が必要になりますからね。
それが、オンラインサロンでは月額数千円を支払うだけでリサーチし放題なわけですから、こんな投資対効果の良い戦略はないです。
しかも、そこに集まっている参加者というのは、フリーライダーやバーゲンハンターではなく、ちゃんとお金を払って参加している人たちなので、人間としてもビジネスパーソンとしての資質も普通に高いわけです。
仮想見込み客がすでに大勢集まっている場所で精度の高いリサーチができる、そんな素晴らしい場所はなかなかないですよね。
インプットとアウトプットをするためだけ、みんなとワイワイするためだけにオンラインサロンに参加しているとしたら、それはかなりもったいないですよ。
昔はセミナー、今はオンラインサロン
余談ですが、こういった手法は今に始まったことではなく、昔からあったんですね。
言葉は悪いですが「パラサイト(寄生)・マーケティング」なんて言ったりして、セミナーなどで同じことをしたりしている人はけっこういました。
要は、セミナーの参加者にアプローチし、名刺交換をして仲良くなり、リサーチしたりお客さんにしたりと…いった流れですね。
御多分に洩れず、僕もマーケティングを学びたての頃でオンラインサロンも無かったような時代はこういったアプローチを実践していました。
まぁ、自分でゼロから市場をつくりだすことなんて凡人には不可能ですし、あらゆる人がすでに誰かが用意してくれている市場にパラサイトしているわけなので、突飛なマーケティング手法ではないんですが。
前述しましたが、問題なのはアプローチの仕方や奪い方ですから。
で、それが今はオンラインサロンというものが存在しているので、一昔前に比べて容易にパラサイトできるようになったと。
リサーチの前に事前準備が必要
話を戻しますが、今回推奨しているのはお客さんを奪うことではなく、あくまでリサーチです。
なぜなら、オンラインサロンは小さな市場とはいえ独自の経済圏、コミュニティなので、そこでお客さんを自分の方に振り向かせるのはかなり難易度が高いんですね。
さらに言うと、主宰者の魅力やノウハウに惹かれて参加している人たちなわけですから、自己中で中途半端なアプローチをして煙たがられたらブラックリスト入り確定です。
ただ、リサーチであれば、あくまでコミュニティ内の“同志”として「すみませんが、アンケートに協力していただけると嬉しいです!」とソフトでクリーンなアプローチができるので、顧客獲得よりも難易度は圧倒的に低くなるわけです。
もちろん、リサーチと言えど、信頼関係がない状態で「みんな!アンケートに回答ヨロシク!」みたいに自己中なアクションを取ってしまうと「コイツいきなり何なの?」となってしまうので、存在を知ってもらうことはもちろん、オンラインサロンの中で有益な情報を発信したり、参加者や運営のフォローをしたり、アクティブに動いて事前に信頼関係を築いておく必要はあります。
ただし、それ自体にやりがいを見出して、信頼関係構築が目的になってしまわないように注意しなければならないですけどね。
信頼関係構築(GIVE)はあくまでリサーチ(TAKE)という目的のための手段だということはお忘れなく。
オンラインサロン内でのリサーチの仕方
最後にオンラインサロン内でリサーチをする方法を伝えておくと、これは簡単で、「自分のスレッドを立てて、参加者に質問やアンケートをして答えてもらう」だけです。
と言うと、すでにお気付きの人もいるかもしれませんね。
そうです、オンラインサロン内でリサーチをするためには、個人のスレッドを立てる権利がそのオンラインサロンになくてはなりません。
なので、ビジネス系、特に問題解決系のオンラインサロンに入る前に
「このオンラインサロンでは、自分のスレッドを立てる権利はありますか?」
「参加者さんに質問を投げかけてコミュニケーションを取ってもOKですか?」
といったような質問を主宰者に投げかけて確認しておいた方が良いです。
参加者が個人的なスレッドを立てられないオンラインサロンは、主宰者によって支配されている市場なので、自分の存在を知らしめることも難しければ、満足なリサーチもできませんからね。
現在参加しているオンラインサロンでも、主宰者に聞いてみれば良いと思いますよ。
「アンケートを取ってみたいんですけど、個人的なスレッドを立てても良いですか?」
と。
で、それが許可されるのであれば、そのオンラインサロンの中でしっかり信頼関係を築いてからリサーチに活用していきましょう。
そうすることで、ターゲットに売れる商品やサービスが事前にわかってしまうわけですから、プロモーションやセールスさえミスらなければ企画がスベることはなくなります。
起業段階の人など、最短距離でビジネスを軌道に乗せたいと考えている人にとって、こういった視点を持ってオンラインサロンに参加すればめちゃくちゃ価値のある情報が得られますよ。
もちろん、リサーチが許可されないオンラインサロンも多いと思いますが、それはオンラインサロンの統制を取るためだったりするので、それ自体が良いとか悪いとかは無く。
ターゲットが多く参加している
参加者の質が高そう
リサーチが許可されている
という大事なポイントが網羅できているオンラインサロンを選べば良いだけなので。
PS
ちょっとブラックな話をすると、こういった記事を書くと、腹黒い人は情報弱者がたくさん参加してそうなオンラインサロンに狙いを定めてお客さんを奪いにいこうとします。
で、実際そこで影響力を発揮することができれば、ガサッとお客さんを持っていくことはできるでしょう。
が、情報弱者ということは漏れなく民度が低い客層でもあるのということなので、そこを掻っさらったところで爆弾(成果が出せない人、かつクレーマー気質の人)を抱えるのと同じなんですよね。
なので、将来を見据えていてノンストレスのビジネスをしようとしている賢明な人は、情報弱者が集まるオンラインサロンに潜入してまで集客をしようとはしません。
あくまで質の高い参加者が集まるオンラインサロンに潜入し、リサーチし、その情報を元に教育やスクリーニングのフェーズをつくり、万全の状態にしてマーケティングするということですね。
オンラインサロンのマインド論に関しては、TCDの中田さんの記事がわかりやすかったですよ。