今回は質問というか、コンサルビジネスに関して受けた相談内容に僕なりのアンサーをしようかなと思います。
これからコンサルタントとして活動をしたいと思っている人、今現在コンサルタントとして活動しているけどしっくり来ていないという人には参考になるかなと。
相談内容はこちらですね。
私は現在、主に翻訳業を自営でやっていまして、プレーヤーとして(翻訳者)として仕事をしています。
現時点では具体的には考えていないのですが、将来的に自分がマネジメント側に回るか、あるいはコンサル的な立ち位置で(翻訳業に限らず)事業を回していくことも、舵取りの方向性としては漠然と考えています。というのも、今のスタイルでは代えが効かないことと、自分1人でできる仕事量や得られる収入にも限界があるためです。
しかし一方で、昔から「自分がやったことない、経験したことないのに人に教える」ことに抵抗や違和感を持っていて、自分が人から教わるときも、「優秀なプレーヤー」の背中を見て真似ぶ(盗む)ことで、色々と吸収してきました。恐らく職人気質なんだと思います。
こういう考えが未だに強くあるので、自分が何か人に教える(あるいは、相手から教えを請われる)ときに、「自分がその条件を満たしているのか?」と考えて、結局ストップしてしまうことが多いです。これは、本業が忙しくて、「人に教える」という結果が不確定な要素に自分のリソースを今は投入したくない、という考え(一種のマインドブロック?)もあるかと思います。
なので、人に何かを教える際は、「自分が経験して考えた中で学んだこと」をベースにして伝えるのですが、コンサルを本業とするのであれば、自分1人の経験知なんて知れていますし、役に立たないとも思っています。
これまで、コンサルティングや教育といった業界に首を突っ込んだことがないので、この業種で結果を出されている方は何を考えてどのように仕事に取り組んでおられるのか、文書を通してではありますが学ぶ機会を頂きたいと思っています。
実は、コンサル業というのは大きく分けて3つのスタイルがありまして、どれを目指すかはその業界のお客さんのニーズ、個人のリソース、目的、やりがいなどにもよるんですが、今回はその3つについて伝えしようかなと。
で、早速3つのスタイルを言ってしまうと
① 指導者として
② 併走者として
③ 付加価値を提供する者として
という3つに分類されます。
細分化するといろんなコンサルタントがいろんな考えてを持っているんですが、大別するとこの3つになります。
今の時代的に、全てを含有できるコンサルタントであれば良いんですが、最初からこの3つを網羅することはなかなか難しいと思うので、とりあえずは「念頭に置いておく」というくらいで良いかなと。
① 指導者として
まず「指導者」や「先生」というのは、相談者さんのおっしゃられているコンサルタントのイメージに近いんじゃないんですかね。
まさしく指導者として、教育者としてクライアントに寄り添う感じです。
現状把握と目標設定をして、そのギャップを埋めるべく行動計画を立てて、見守りながらアドバイスをしていく、わかりやすく言えば「家庭教師」のような存在ですね。
このスタイルでコンサルをする場合は、こういった型を知っていると良いと思います。
なので、相談者さんが
人に何かを教える際は、「自分が経験して考えた中で学んだこと」をベースにして伝える
と言われているように、自分が「知っていること」ではなく「自分ができること」しかしてはいけません。
自分自身が実践して成果を出したこと、あるいはクライアントに施して成果が出たことをリソース(知識やスキル)として積み重ねていき、そのリソースを元にまた違うクライアントを指導するということですね。
ただ、そうなってくると「クライアントの成果が欲しいけど、そもそもコンサルを依頼してもらわないと成果の出しようがない」という「鶏が先か、卵が先か」みたいなジレンマに悩まされると思います。
しかしこれに関しては
モニター(無料)を募集する
成果報酬で依頼を受ける
ということで解決します。
あるいは、僕がやっているようにブログやnoteでノウハウを発信し、それを実践してもらって成果を出した人だけがコンサル申し込んでくれるような導線を作るとかですね。
サクラやステマレビューが横行している時代なので「コンテンツで実践してもらって成果を出してもらう」というのは、問答無用で信用を勝ち取る方法になります。
で、このコンサルスタイルは、言うまでもなく目標達成(問題が解決)したら終了となります。
注意点としては、このコンサルスタイルは「魚の釣り方を教えるのではなく魚を釣って上げる」という側面が強いので、依存されないように注意しなければなりません。
ちなみ、自分ができないことをやる方法はあって、単純な話「外注」ということになります。
家庭教師に例えると「自分は英語指導担当で、一応数学もできるけど、生徒さんが求められているレベルが高いので、数学に関しては〇〇先生にお願いしよう」みたいな感じです。
当然、その外注相手が信用できる相手でなければ自分自身の信用も失うのでご注意を。
② 併走者として
次に「併走者として」ということなんですが、前項の「クライアントと寄り添うこと」とどう違うのかと言うと、併走者は「先生というポジショニングをしない」ということに尽きます。
肩を組み合って、完全に二人三脚で進んでいくということですね。
業界やジャンル特化型のコンサルタントは別として、経営コンサルやマーケティングコンサルは様々な業界やジャンルの人と仕事をします。
その際に必要なスキルは「第三の解決策を一緒に導き出すこと」だったりするんですね。
例えば、マーケティングコンサルタントであれば「マーケティングのプロ」として「〇〇業界のプロ」であるクライアントと力を合わせて、どちらか一人だけでは出しえなかったアイデアや問題解決策を出すということです。
まぁ、これってクライアントとやりとりをしていると普通にあるんですね。
コミュニケーションがしっかり取れていることが前提ですし、あるていどのリサーチも必要ですが「お、それ良いかもしれないですね、やってみましょう!」となることはざらです。
お互いに思い込みというのがあるので、自分の業界では当たり前のノウハウでも相手にとっては目からウロコなんてことはよくあることです。
このコンサルスタイルは先生としてではなく「パートナー」としてクライアントと関係性を築くので、ビジネスパートナーや顧問として長期的にコンサルを依頼してもらえます。
もちろん、魚の釣り方を教えるので、依存とは違う関係性として。
③ 付加価値を提供する者として
最後は少し特殊というか、コンサルタントとしては当たり前なんですが、コンサルタントというのは付加価値提供業です。
有形の商品を提供するわけではないので当たり前ですよね。
なので、ここでいう付加価値というのは、オール付加価値であるコンサルにさらに上乗せする付加価値のことだを思っていただければ。
例えば、翻訳業のコンサルでしたら、依頼のあった翻訳業のクライアントに対して、永続的にビジネスが回るようにサポートしてあげるのが通常のコンサルになりますよね。
内容は自分のリソースとクライアントの要望によりけりですが、基本的には「翻訳業をビジネスとして成立させる」ということになるかと思います。
ただ、それだけではライバルが多数いる場合、既存のコンサルリソースだけでは埋もれてしまいます。
他の人も同じことをやっているわけですからね。
そこで必要になってくるのが「上乗せする付加価値」であり、わかりやすくいうと「自分にしかできないこと」です。
USPとも言いますが
必要とされていること
自分にしかできないこと
真似されづらいこと
という3の用件を満たすリソース(知識、経験、スキル)を上乗せするということです。
例えば、翻訳業でしたら
有名人の専属になる方法
映画の翻訳の仕事を取る方法
在宅で稼げる翻訳業
とかでしょうか(業界のことは詳しく知らないので的外れなアプローチだったらすみません)。
もちろん、別に業界に特化しなくても良いんですよ。
Instagramで集客する方法とか、高額案件が舞い込むTwitterの使い方とかでも、上乗せできる十分付加価値になります。
コモデティ化は早いと思いますが。
一般的なコンサル経験を積んだら、こういった付加価値を上乗せしてポジショニングしていくのもありですし、その場合は最初からここを意識して必要なスキルを獲得したり磨いていった方が良いです。
ということで、コンサルと言ってもいろいろありますが、まずはこの3つを念頭に置いて、得意なアプローチを掛け合わせていってください。
で、自分なりのスタイルを見つけていくのが吉です。
コンサルタントになるための具体的な流れはこちらの記事を参考にしてください。