コンサルフィーに限らず、商品やサービスの価格設定に悩む人はけっこう多いですよね。
大抵が「この価格で売れるのか」という不安から来るものだと思うんですが、ぶっちゃけ出してみなければわからないかったりします。
他社と同じような内容、クオリティであったとしても、商品自体のブランドや販売者自身のブランド、それに伴う集客力が大きく関わって来るので、綿密にリサーチをしてもスベる可能性があるからです。
ただ「とりあえずこれでいっか」でGOしてしまうのは安易ですし、オススメしません。
いうまでもなくリサーチと仮説は必須で、なぜなら仮説がなければ検証できないということになり、上手くいってもいかなくてもブラッシュアップや修正しようがなくなるからです。
なので「この場合はこうだからこの価格にする」という、ロジックに基づいたいくつかの基準は持っておいた方が良いです。
今回は価格設定に迷わなくなる基準をお伝えしますが、このステップで考えればコンサルフィーの設定以外にも使えるので参考にしていただければ。
STEP1:稼ぎたい額から決める
最初のステップはシンプルなんですが、このアプローチを推奨すると、ビジネスのことを良くわかっていない人は「お金のためにやってるんじゃない」とか言い出す人がいます。
それはそれで崇高な考え方だと思いますし、実際に好きなことがビジネスになった人や自身の利益は顧みず利他的な商売を続けていたら稼げるようになったという話はあります。
が、そういった話はサクセスロードを美しく見せるためだったり、市場への難易度の低さを伝えて集客するための手法なんですね。
ほら「主婦でもできちゃった」とかあるじゃないですか。
あれもビジネスの難易度の低さをアピールして集客するためであって、当の本人はバリバリビジネスマン気質だったり、逆にそもそも成功していない人である場合もあります。
ビジネスの基本は利益を出してなんぼ。
で、稼ぎたい額を設定することで「じゃぁその額を稼ぐためにどのくらいのクオリティの商品をどのくらいの人に買ってもらわなければならないのか」を冷静かつ論理的考えることになるので、理に適っているんですね。
いや、もちろん中にはゴミのような商品を誇大アピールして売る人もいますが、そういったビジネスの末路は決まっていますからね。
なので「まずはお金」という考え方は決して悪ではないというマインドセットを持ってください。
利益が出ないビジネスは継続できなせんし、そうなってくると従業員やお客さんとの関係を切らなければならないときが早晩やってきますからね。
そこを押さえた上で、じゃぁ稼ぎたい額が(計算しやすいように)年収1,200万円としましょう。
そうなると月収100万円ですね(利益 = 月収で計算しています)。
ということは10万円のコンサルフィーをもらって10人にコンサルをするのか、20万円のコンサルフィーをもらって5人にコンサルをするのか、100万円のコンサルフィーをもらって1人にコンサルをするのか、と算出できます。
不特定多数ではなく、相性が良いクライアントとだけしっかり向き合ってビジネスをしたいという価値観も含め「20万円 × 5人」が打倒とします。
STEP2:理想の労働時間から決める
次に決めるのが労働時間ですね。
起業直後なのに「長時間働きたくない」みたいな舐めたことは言ってられないので、このステップではあくまで最終的な理想の労働時間を考えるということです。
まぁ、そもそも集客のために情報発信をする時間を確保しなければならないので、全ての時間をコンサル対応に当てることはできないですしね。
そう考えたときに「コンサル対応をするのは週に1回だけ」と設定したとします。
そうなると月に4人しか対応できないということになるので、単価、もしくは年収の見直しが必要になりますよね。
予定を変えて「20万円 × 4人 = 月収80万円」とするのか、予定通りの年収を得るために「25万円 × 4人 = 月収100万円」とするのかという落とし所を考えるということです。
ここまでで基本の単価が決まります。
STEP3:リソースとニーズから決める
ただ「本当にその単価で売れるのか?」という不安がよぎると思うんですが、それに関しては最終的にリソースとニーズと相談します。
ここで初めて相場を見るんですね。
商品内容と価格のバランスの市場一般的な数値を見るわけですがすが、コモデティ化しているもの、つまりレッドオーシャンに突っ込んでいくのは無謀なので「数は少ないが他にも提供している人はいる」というレッドオーシャンの隙間を見ます。
レッドオーシャンの隙間というのはいわゆる「ニッチ」のことです。
他に提供している人がいない場合は、それはブルーオーシャンではなくそもそもニーズがない可能性が高いので。
基本的な考え方はこれです。
ニッチをマイナーと混同している人が多いよね。ニッチは「狭い」「少ない」とかじゃなくて「確実な需要がある」ってこと。
ニッチを狙うなら、土台となる市場規模がそこそこ大きいことが絶対条件。
市場規模が小さいところでニッチを狙うと、ただ見込み客が少ないだけの商売になりまっせ( ˙³˙)
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) January 12, 2020
で、この「数は少ないが他にも提供している人はいる」をLv.1(相場)として自分の商品のレベルを客観視し、次のように考えます。
Lv.1:数は少ないが他にも提供している人はいる
Lv.2:他に提供している人いないが真似される可能性は高い(+ 5万円))
Lv.3:当分は他の追随を許さないものを提供できる(+ 10万円))
Lv.2に関してはコモデティ化するので、それを見越して5万円アップして「単価25万円にしておく」という対応をします。
価格競争に巻き込まれたときに、どのライバルよりも早く低価格対応できるようにしておくということですね。
そして、Lv.3に関しては独壇場なので30万円に設定しても良いでしょう。
ちなみに、ここでいうリソースというのは独自性の高い特殊なものである必要はありません(あるに越したことはないですが)。
他社の商品が補えていない部分を補えるというのでも全然OKです。
ただ、それは特徴的なものになってしまい、どうしてもLv.2止まりになってくるので、最終的には独自のベネフィットによってLv.3の商品を提供できるようになることが理想です。
相場以下のリソース、あるいはニーズだと、当然、相場以下の単価にしなければ売れませんし、そもそも全く売れないという事象も起こりえます。
その場合は価格設定以前の問題になるので、参入する市場を見直したり、ニーズにアプローチする商品を見直した方が良いでしょう。
本来、メイン商品だけでビジネスモデルを作るのは難易度が高く、お客さんにとっても不親切なのでフロントエンド商品が必要になります。
なので、今回メイン商品の価格設定が決まったら、フロントエンド商品についても同様に単価設定をしてみてください。
基本的な考え方は下記の記事でも書いているので参考に。