ビジネスに短期、中期、長期という戦略があるようにマーケティングやライフスタイルにもこの3つの視点は必要になります。
これがなぜ重要なのかというと「逆算思考で今を生きる」ために持っておいた方が良い視点だからです。
DJ社長が「好きなことで生きていく」ことに関する動画を上げていた(今は削除されています)んですが、あの動画を観て「目標達成のために積み上げていくことがいかに大事か」を学んだ人も多いはず。
これこそまさに「逆算思考で今を生きる」ということなんですね。
短期や中期の小銭稼ぎのためであれば、YouTubeに広告をつけてそれで稼いだお金を使って音楽活動をすれば良いということになるわけですが、彼は「音楽だけで食っていきたい」という信念を貫きましたよね。
というか、その信念を貫くことでファンから大きな信用を得て、最初で最後のクラファンでドーム公演のための数億円ものお金を集められているわけです。
彼であれば、YouTubeに広告を付ければ1億円なんて数ヶ月で稼げるでしょうけど、あえてそれをしなかったんですよね。
おそらく、ビジネスやマーケティングをしっかり勉強していたDJ社長だからこそ、目先のお金よりも大事なものに目を向けた、つまりお金ではなく「お金では買えないもの」を得るためにYouTubeというツールを活用していたに過ぎなかったのかなと。
まぁ、目先のお金を集めること自体は、特に難易度が高いことではないとわかっていたというのもあるでしょうね。
で、お金では買えないものというのは、熱狂的なファンだったり、そこから広がる輪だったり、アンチもファンに変えてしまう空気だったり。
つまり、とんでもないな影響力を持ちながら、安易に本業以外のマネタイズに走らなかったからこそできる強烈なブランディング(信用、信頼、絆、カリスマ性)ですね。
DJ社長が動画の中で「次の夢を見ている」と言っている通り、彼からすれば今回のゴールも中期程度の戦略に過ぎないのかもしれませんが。
少し話を戻しますが、動画の中で「やりたいことのためにやりたくないことも一生懸命やらなければならない」とありましたが、これをどう捉えるかがけっこう大事でして。
というのも、これをどう捉えるかによってマーケティング戦略、あるいは生き方が全く変わってくるからです。
基本的に「やりたいことをやるためにやりたくないこともやる」をそのまま受け取ると「目標達成のためには辛いことや苦しいことをガマンしなければならない」ということになります。
目標を達成するまではひたすら耐えろということですね。
ただ、DJ社長はその大変だった期間も「幸せだった」と言っているわけですが、これがけっこう肝で、なぜ「幸せだった」と思えたのかということです。
幸せだったということは、目標の達成のために過ごしていた日々が「犠牲」になっていないということなんですね。
多くの人は「睡眠時間を削る」とか「家族を犠牲にする」といった言葉を使いますが、目標達成のために苦行には耐えられるのもの、それをしてしまうと「明日死んだら」と考えた場合に大きなジレンマを抱えてしまいます。
例えば、家族を幸せにするためにお金を稼ぐ、そのために毎日苦行に耐えてタスクをこなしているけど、その苦行がたたってある日突然死んでしまったら、あるいはそこまでいかなくても身体を壊してしまったら?
家族を幸せにもできず自分もひたすら苦しい思いをしただだけ…であれば、自分の人生は一体なんだったんだろうという話になりますよね。
そうならないために「目標達成までは苦しかった、でもそのプロセスは幸せだった」というふうに、自分や大事な人の毎日が充実していなければならないわけです。
こういったスタイルで目標達成するためにはいくつかパターンがあり、複合的なパターンもあるので、それについて解説していきます。
自分にはどのパターンが当てはまるのか、目標達成に近づきやすいパターンはどれなのかを考えてみてください。
① 目標達成への想いや情熱が別次元
これを成し遂げられなければ生きている意味がないというくらい情熱を注げるものであれば、日々の積み上げはチョロいものになります。
個人的な目標でも良いですし、誰かを救いたい、大事な人を幸せにしたいなど、目標のカテゴリーは何でも良いんですが、やはり誰かとの約束が一番強力だと思います。
例えば、僕の場合であれば結婚がそれに当たりました。
事業を始めてから、好きな人(今の妻)と結婚するために相手の両親に挨拶をしにいって「1年で軌道に乗せます」と約束し、死に物狂いで働き目標を達成しました。
もちろん、お客さんの幸せも追求していましたが、それ以上に彼女を幸せにすべき理由というか背景があったので。
側から見れば、好きな人との時間を犠牲にしていたことになるんですが、当時彼女だった妻にビジネスの話をし、上手くいっていることを伝えるととても喜んでくれましたし、上手くいかない時は「あなたなら大丈夫」と勇気づけてくれました。
なので、お互いに「不幸な時期だった」という認識はなく、むしろ全ての時間が「幸せな時間」だったんですね。
当然、結婚という定性的な目標だけではなく、その後も良い生活をさせてあげたいという想いもあったので、収入などの定量的な目標もありました。
ということでまず1つめは、目標自体が生きる意味だったり、プライドだったり、とにかくそれを達成するまで無限大に情熱を注げるものであり、かつプロセスを共有し認めてくれる人がいることによって、努力は努力ではなくなりますし苦行は苦行ではなくなります。
② 一緒に乗り超えられる仲間がいる
このパターンでは、目標は崇高なものでなくても良いですし、そこまで情熱を注げるものでなくても良いです。
プロセスを一緒に楽しめる仲間がいることによって、幸せを感じつつ目標を達成できる可能性が高くなります。
会社勤めであれば、大抵チームで動いたり、切磋琢磨できるライバルがいるので、特に意識することなく仲間と高めあいながら目標を達成することは可能です。
が、フリーランスの場合は良い仲間にめぐり逢えるかどうかは本当に難しくて、そのチャンスを掴めるかどうかは自分次第になってくるんですよね。
なので、このパターンでグイグイいける人は少ないですし、僕も10年以上ビジネスをしていますが、本当に心から信用できる仲間というのは数人くらいしかいません。
ただ、このパターンにハマると強いですよ。
恋愛では「好きな人となら何をしていても楽しい」ですし、逆に「気の合わない人とは好きなことをしていても苦痛」となるのと同じで、好きな仲間となら楽しみながらどんどんビジネスの幅を広げていけるんですね。
で、特に目標を決めなくても、ザックリとした目標でも「気がつけば達成しちゃってた」という状況になります。
寝なくてもプライベートがなくても平気なんです。
前項で話した配偶者もある意味仲間に当たるかもしれませんが、努力や苦行を感じずに目標を達成する秘訣は、やはり「何をやるかよりも誰とやるか」なんですよね。
③ やりたい努力だけをあえて選ぶ
一昔前であれば、苦行や努力と感じるようなやりたくないこともやらなければ目標達成できませんでした。
いわゆる精神論や根性論です。
が、今の時代というのは手段やツールはいくらでもあるので、頭の良い人(勉強ができる人や自分で考えられる人、チャレンジ精神がある人)は苦行や努力と感じるプロセスをわざわざチョイスする必要がないんですね。
目標と同様に、自分が楽しめて情熱を注げるプロセスをチョイスすれば良いだけの話なんです。
例えば、集客やブランディングの手段として、Instagramが楽しくて情熱を注げる人はInstagramを使えば良いですし、そうじゃない人はTwitterを使えば良いし、Twitterがダメな人はYouTubeでも良いわけです。
ネットがダメな人はオフラインをがんばれば良いんです。
ただ、やってみないことには「他人から見たら苦行や努力だけど、自分にとっては楽しく情熱を注げるもの」が何かはわからないので、一定期間は苦痛を伴うことはあるかもしれません。
まぁ、それすらイヤだという人は目標達成はあきらめてもらうとして。
過去の経験は全て良い思い出
番外編というかこれは本質的な話になるんですが、結局のところ目標達成さえしてしまえば過去の思い出は全て良い思い出に変換されます。
死にかけた思い出も笑い話になるじゃないですか。
その時はマジで苦しくて死にたいと思っていても、目標達成さえしてしまえば「あれはあれで楽しかったな」「いろんな経験ができて幸せだったな」となりますよね。
ただ、全ての人が目標達成できるわけではないですし、最初にお伝えしたように、志半ばで命を落とすことだってあり得るわけなので、だからこそ日々のプロセスは自分にとっても大事な人にとっても「素晴らしいもの」にした方が良いということです。
目標も決めるし追いかけるけど、明日死んでも良いように今を楽しむということが「逆算思考で今を生きる」ということ。
まぁ、その日起こった事実をどう解釈して脳に格納するかどうかは自分次第なので、その日を「後悔の日」にするのか「最善の日」にするのかは寝る前に自由に決められるんですけどね。
少し長くなりましたが、叶えたい夢がある、達成したい目標があるけど、
「家族を犠牲にするのは…」
「今やりたいこともあるし…」
「でも将来のことを考えたら…」
とモヤモヤしている人は参考にしていただければと思います。