先日、これからはTwitterでどういった立ち回りをすると良いのかみたいな話を音声ツイートでしたんですが、Twitter以外でも大事な話だと思ったので、ノウハウとしてまとめておきます。
結論から言うと、ツイートに「色」がある人は魅力的です。
そういう人のアカウントというのは、流れてくるツイートを見るだけではなく、ふとした瞬間についついプロフィールに飛んでTLを見にいってしまいます。
自己啓発的なツイートや偏った専門知識ばかりをツイートしてる人より、毎日楽しそうに生きている人のTwitterの方が魅力的じゃないですか。
まぁ、そういったツイートは顔出ししているからこそできるスタイルとも言えますが、やはり仕事を依頼するのはこういった多彩で遊びがある人が良いですよね。
その辺はこちらの音声ツイートでも述べた通りで。
僕がフォローしたくなる人はどんな人か?#今日の音声ツイート pic.twitter.com/Mp9KSe4hQ7
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) June 21, 2020
ただ、このTwitter運用スタイルというのは完全に賛否が別れます。
というか「フォロワーを増やすには専門性や権威性を尖らせた方が良い」と指導する人の方がむしろ圧倒的に多いですよね。
いや、それ自体は否定しませんし「できるもんならどうぞ」という感じなんですが、今の時代、そしてこれからの時代を考えた場合、そのスタイルってリスクが高いんですよ。
目先の小さな利益しか見ていない人が多いので、長期的な視点を持って自分に合ったTwitter運用スタイルを決めていただければなと。
専門知識やスキルで差別化する難易度の高さ
そもそも専門知識やスキルで差別化することってめちゃくちゃ難易度が高いですし、さらに言うとそのポジションを長期に渡って維持することってかなり大変です。
なぜなら、強者とバッティングする可能性が限りなく高くなるからです。
仮に一番手、二番手を取れたとしてもそのポジションを継続するためには追いつかれないために質と量を誰よりも追求していく必要があるんですね。
まぁ、トップ(強者)のポジションを取れれば資金も人脈も潤沢になるので、外注によってそれらをこなし続けるというのは可能ですが、そこに至るまではなかなか厳しすぎる道のりで。
そこに至るまでのハードモードのゲームを楽しむ覚悟があるのであれば、専門家としてのポジショニングをすべく怒涛の積み重ねをしていけば良いと思うんですが「がんばったらトップになれた」とはいきません。
芸能人並みの影響力を持たない限り、ツイートが減れば忘れられますし、なおかつTwitter以外でそのポジショニングをする場合もアルゴリズムに多大に影響されます。
なので、弱者は弱者なりの戦い方をしていかなければならないんですね。
もちろん、ジャンルによっては最初から強者としてポジショニングするアプローチもありですが、情報網的にもスピード的にも資金的にも、凡人にはそこを発見することすら不可能です。
個人的には、強者として参入するためには、他の事業(それが弱者のポジショニングでも)である程度の時間と資金を持っていることが条件だと言っても過言ではないと思っています。
複数の事業を手掛けているやり手の経営者やフリーランスの人は、強者と弱者、両方のポジションを持っているんですね。
例えば、後発組でYouTubeで強者としてポジショニングしている人は「必死のパッチで強者になった」のではなく、初めから強者として参入し1本目の動画をアップする段階から話題に取り上げられることを前提としたプランニングをしていたりしいます。
もちろん、個人ではなく優秀なマーケターや魅力のあるタレントなど、その世界のプロやトッププレイヤーと組んだりして。
そのくらい個人で専門特化のポジショニングするというのはハードルが高いんですね。
初動のミスでビジネスが詰む
念のために言っておくと、弱者の戦略というのは「その方が良いよ」とか「その方が楽だよね」といった緩い話や逃げる話ではなく、どちらかというと「そうしないと早晩ビジネス詰むよ」くらいの厳しい話です。
今までは、ネットビジネスは個人でも企業並みに稼げるような世界だったんですが、その美味しさに気づいた大手企業がどんどん参入してきました。
SEOもお金になるキーワードの検索上位は資金にものを言わせた企業サイトやブログに支配され、YouTubeも後発組の素人配信者たちがプロに蹂躙され始めていますし。
弱者しかいなかった世界にガンガン強者が押し寄せているわけなので当然なんですが。
とはいえ、ネットビジネスの手軽さや収益化のしやすさはオフラインのビジネスに比べると圧倒的に優れているので、今後も個人ビジネスの土俵はネット上にあり続けると思います。
だからこそ、自分が弱者であることを強く意識して、最初から最適な戦略を立てて参入していかなければならないんですね。
今まで、ネットビジネスの世界は弱者が大半だったため「弱者=初心者、強者=稼いでる人」ぐらいのヒエラルキーしかなかったので、初心者でも多少プロセスをミスっていても努力とセンスであるていど稼げました。
が、現在は「弱者=個人、強者=企業」なので、これまでと同じスタンスでいると、企業と正面から殴り合うことになります。
ライバルは月収100万円程度の個人YouTuberだと思っていたら、土俵にいたのは多数の精鋭マーケター社員を抱える企業ばかりだった、なんてことが起こりますし、すでに起こっています。
なので「弱者だからこそ戦える土俵にしか上がらない」が重要で。
将来は別にして、最初の段階では間違っても「今は弱いけど、コツコツ積み重ねて強者になる」なんて考えてはいけないんですね。
なので、強者になって稼ぐのではなく、弱者のまま稼げる場所と手法にフォーカスしなければならないということです。
ハシゴの掛け替えの難易度の高さ
ハードルの高さもさることながら、専門特化ポジショニングはリスクもそれなりに高いです。
というのも、自分の専門分野のトレンドが斜陽になっていった時、1つに絞り込んでいるとハシゴの掛け替えが難しくなるからです。
中途半端な影響力だとなおさら。
例えばYouTubeの専門家としてのポジショニングをした場合、YouTubeのトトレンドが終わったらニーズがなくなるわけですし、それどころか固定されたイメージが完全に凶と出ます。
関連性のある分野に参入できれば再ポジショニングは容易なんですけどね。
あるいは、本業が他にあったり、専門的なことだけではなく本質的なことをメインで発信していれば、トレンドが変わって肩書きを変えてもフォロワーの属性は大きく外れないので問題ないと思います。
そもそも、上手くいっている本業がいくつかあればTwitterに依存する必要もないですしね。
もちろん、業界でトップを取れていればあらゆる分野へのハシゴの掛け替えは可能ですが、前述したように個人の力だけでそこまでに到達するのは容易な時代ではありません。
初心者が今からスタートして闇雲に努力をしても、巷のYouTuberやインフルエンサーのようにはなれないのです。
刃を研ぎつつ全方位を見渡す
そういったビジネスの設計図を考えた上で、じゃぁTwitterではどういったスタンスを取れば良いのかというと、今考えられる最適解はこのツイートでも言った通りで。
良いコンテンツは持ってるけど差別化ができない場合「生き様」で求心するしかない。だから専門や本業以外のインプットやアウトプット(遊びも含め)にガンガン投資する必要がある。
もちろん、コンテンツ力をあきらめるんじゃ無くてレッドオーシャンの隙間を狙うべくコンテンツの刃は研ぎつつだけど。
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) June 21, 2020
要するに、レッドオーシャンの隙間を狙うべく専門力は磨きつつ、生き様で求心し続けるために自己投資をするということです。
守破離という言葉があるように、正しい努力を続けることができればコンテンツにオリジナリティは出ますし、オリジナリティを見出せる能力が身に付きます。
なので「ただの良いコンテンツ」から「他にはない素晴らしいコンテンツ」に昇華できるまで専門知識や専門スキルは磨き続けます。
が、それだけに特化していると、コロナでも多くの人が目の当たりにしたように「あるきっかけで世の中からニーズが消える」という現象が起こったときに終わってしまうんですね。
コロナがなくても、AIを含むテクノロジーの進化によって商品やサービスがなくなっていくわけなので、そこのリスクヘッジはしておく必要があると。
そのために、何の専門家かは知ってもらった上で、
どんな人なのか
他にどんなことができるのか
仕事を依頼したいと思うのか
気が合いそうか
良いオーラを持っているか
なども知って(感じて)おいてもらうと良いということです。
極論を言うと、信用や信頼を得るための専門知識やスキルなんてブログにまとめておけば良い(というかまとめるべき)なので、毎日毎回専門的ツイートばかりいらないんですよ。
仕事を依頼したり商品を買う際に「この人(の商品)で良いのか」と考えたとき、同じようなモノが並んでいれば決め手は「生き様」になります。
あらゆるビジネスは掛け算
リスクヘッジだけではなく、新たなビジネスの創造のためにも見識は広く持っておく必要があるし「この人と組んだら面白そう」人だと認識してもらう必要があります。
なぜなら、どんなに新しいビジネスであっても基本的には「掛け算」によって商品やサービスはできあがるからです。
で、掛け算というのはあらゆる方向からやってきます。
例えば、動画編集の専門知識だけではなく、キャンプが大好きでプライベートのキャンプの様子をツイートしている人がいるとします。
さらに勢い余ってブログまで開設して、グッズ紹介やオススメキャンプ地などの情報をまとめたりしていたら、もしかしたらモンベルやスノーピークから「弊社の動画マーケティングをお願いできませんか」という依頼が来るかもしれません。
さらに言うと、大手のキャンプグッズ会社のマーケティング担当をしているという実績から「キャンプ × コンサル」みたいなポジショニングができるかもしれませんよね。
これは、強者の戦略を取っている人や企業では見つけることや参入することができない隙間で。
ただ、これは万能感や錯覚資産を演出するということではなく、むしろそれをしようとするとゼネラリストにもトップがいるので、結局、強者と殴り合うことになりますし、浅い知識でテキトーなツイートをしているとメッキが剥がれて終わります。
あくまで、自分が興味あることに関して、最低限のリサーチはして見識を示すということですね。
自分のビジネスを見据えた上で、Twitterはどんなスタイルで運営していくべきか、悩んでいる人はTwitterのプロフィールに置いてあるレターから相談してください。