Twitterでは、フォロワーされたらフォローを返すといういわゆる「フォローバック」や、イイネされたらイイネしに行く、リプされたら必ずリプを返す手法によってフォロワーを増やす方法があります。
他にも、絵文字を使う人には絵文字を、顔文字を使う人には顔文字を、さらに言うと(笑)を使う人には(笑)を、wを使う人にはwを使うというテクニックもありますね。
言ってしまえば、これらはミラーリングの一環であり、要するに相手に共感を寄せることによって親近感を持ってもらうという目的があります。
まぁ、ミラーリングは基本的に対面で使われるテクニックなので、ネット版ミラーリングとでも言いますか、返報性の要素もなきにしもあらずですが、その辺りのテクニックはメンションとかに当たりますかね。
で、これらのテクニックは人を動かす上で有効なテクニックであり、セオリーであり、テッパン、胡散臭い言葉を使えば「不変の法則」です。
が、ビジネスやマーケティングにおいて必ずしも100%有効かどうか、必ず使うべきかどうかという問いに対しての答えは「NO」です。
理由は簡単で「そんなものは目的によって変わるから」です。
例えば、僕が普段から言っている「狭くて深いマーケティング」においては完全に逆効果で、少数精鋭のマーケティングにおいては、セオリーが全く異なるのです。
もちろん、お客さんに共感を寄せることは必要なんですが、順番とやり方が違うので、今回はそれについて話します。
Twitterを軸に話はしますが、これは何もTwitterに限った話ではなく、ブログやメルマガでも使えるので参考にしていただければなと。
スクリーニングが上手くいっていないという人もぜひ。
フォロワー数と反比例してビジネスの質が低下していく
まず順番から先に言ってしまうと、以下の通りです。
① 共感させる
② 価値を感じてもらう
③ 共感を寄せる
通常であれば、冒頭でもお伝えしたようにまず相手に共感を寄せて親近感を抱いてもらうわけですが、これをすると歪みや違和感が発生します。
どういうことかというと、こちらから共感を寄せているわけなので、好意をもって寄って来てくれたときに全て対応しなければならなくなるんですね。
別に対応しなくても良いんですが、相手からしたら「え?」となります。
「あれだけそっちから接触してくれたのに、いざこっちからアプローチしたら塩対応?」
「フォロワーが増えたら全然相手してくれなくなるんだね」
ってな感じですね。
自分のフォロワーさえ増えれば、全く返信しなくなる人とかいるじゃないですか、酷い場合はフォローを外したり。
そうでなくても、フォロワーが増えれば対応できなくなるのは当たり前で。
そうなると、最初から応援してくれていた人ほど離れていき、集まってくるのはフォロワー数に引っ張られた民度の低い人ばかりになるので、フォロワー数と反比例してビジネスの質は下がっていくんですね。
フォロワー数は多いけど稼げていない人とかはまさにそのパターンで。
まぁ、ミラーリングなどのテクニックによって集めたフォロワーは、必然的に依存体質が強い人なので歪みやクレームも起きやすくなります。
フォロワー数と比例して発信力やコンテンツ力の質も高まり、影響力やカリスマ性ができあがっていれば問題ないんですが、大抵はそうなる前に撃沈します。
カリスマ性なんて誰もが手に入れられるものではなく、むしろ極めて再現性が低いものなので。
そもそも対面の営業ならともかく、インターネット上で全ての相手に共感を寄せ続けることなんて不可能なんですよ。
① 共感させる
じゃぁ、どうすれば良いのかという話なんですが、最初から徹底的に共感させるようなアクションを取っていきます。
具体的に言うと、コンセプトを決めて、発信力やコンテンツ力に磨きをかけることだけに特化します(コンセプトメイクは下記の記事を参考に)。
なので、こちらから反応するツイートは
価値観が同じ意見
価値観が近い異論
反論や批判
という3パターンだけですね。
価値観が同じ意見に関してはイイネ、価値観が近い異論に関しては「なるほど、そういう考え方もあるのか」とか「それってこういうことですか?」と疑問をぶつけたり。
反論や批判に関しては、基本的には論破を目指すんですが、論破するだけだと嫌われて終わりなので、必ず敬意も示します。
場合によっては「それもありますね」と受け入れることも良いでしょう。
で、ここで重要なことは「言葉」と「立ち回り」の2つのポイントで共感させるということ。
言ってしまえば「有言実行」ということなので、言葉だけで行動が伴わないのは弱いのでダメですし、立ち回りばかりで言語化ができなければそれも弱いんですね。
最初のフェーズでは、強い言葉(汚い言葉ではない)と行動で共感をさせてフォロワーになってもらうということを目指しましょう。
② 価値を感じてもらう
次の段階でもフォロワーさんに共感を寄せることはしません。
じゃぁ、価値を感じてもらうということはどういうことなのかというと、よくあるような「勉強になりました!」「参考になりました!」「さすがです!」というような感想を持ってもらうことではありません。
フォロワーさんに何かしらの成果を出してもらうということです。
売上があがった
良い出会いがあった
変化した
きっかけになった
前進できた
闇から抜け出せた
あきらめがついた
なんでも良いので、何かしらの成果を出してもらうことを次のフェーズの目標とし、そういった成果を出してくれた人にだけ反応します。
共感してくれて、行動しくれて、成果を出してくれてありがとうという感謝の想いを込めて。
もちろん、データとしても貴重ですしね。
まぁ「勉強になります」「刺激になります」とかに感謝の意を示したいのはわかるんですが、そういった人は得た情報を価値に変えられない人なので関わるだけムダなんですよ。
人格的に劣っているとかそういういうことではなく、単純にビジネスパーソンとしての資質が低いということです。
なので、ビジネス的なつながりではないけど好きな人に関しては、成果にこだわる必要は全くありませんし、僕もそういった何の気兼ねなく絡めるフォロワーさんもいますしね。
③ 共感を寄せる
ここにきてはじめて共感を寄せます。
まずは共感してもらい、受け取った情報によって何かしらの成果を出し、価値を感じてくれて、アプローチをしてくれた人。
こういった人に徹底的に共感を寄せます。
わずかしかいないと思うので積極的に絡んでいけると思いますし、言うまでもなくなくこういった人たちのことは純粋にリスペクトできますし、大好きになります。
僕がTwitterで積極的にRTしたりリプしたりする人たちはこういう人たちだけです。
逆に、僕が反応しなくなったということは、リスペクトできなくなったり、価値観に相違が生まれたかどちらかですね。
まぁ、そうなったらフォローを外しますが。
で、ここまでのフェーズに進むことができたら、この3つを常に意識してスクリーニングのサイクルを続けます。
共感させられてないなと思ったら①のフェーズを強化し、価値を感じてもらえていないなと思ったら②を強化、共感を寄せられていないなと思ったら③を強化するという感じです。
補足:外の世界への導線
このサイクルで、少なくても質の高いフォロワーさんばかりが集まるようになったら、ブログやメルマガ、あるいは商品やサービスといった外の世界へ誘導することは容易です。
逆を言えば、スクリーニングをせずに外の世界へ誘導してしまうと対応コストが大きくなるので注意してください。
さっきも言いましたが「勉強になります」「刺激になります」が口癖の情弱フォロワーばかりを集めてリスト化したところで、理想のビジネスとは程遠い結果となってしまうからです。
目指すは、民度の低いリスト1000人よりも、賢いリスト100人ということです。
フォロワーさんに提供できるようなコンテンツがまだない、リストは取っているけど仕組み化ができていないという人はを参考にしてください。