こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
「良い商品さえあれば売れる」という思考はマーケティングの概念においては”ご法度”です。
そして、もはやこれはビジネスの基本としてマーケティングを知らない人たちにも浸透し、ブログなどでの情報発信や広告の重要性を認識して多くの人がビジネスをしています。
マーケティングの概念が浸透していくことは僕の立場としては非常に喜ばしいことですが、本当にこのままでビジネス上手くいくのかというと残念ながら僕の予見では「No」です。
SNSの光と闇
SNSが浸透したおかげで、情報の拡がり方はハンパなくなったのでローコストで広告宣伝ができるようになりましたが同時に本質がどんどん不透明になってきています。
例えば、商品の本質が全く見えないのに、販売者の個性やキャラだけで買ってしまったり”いいね!”の数だけで良いモノだと思考停止し買ってしまう稚拙な消費者が圧倒的に増えました。
一昔前まではしっかり自分で情報収集し一定量の知識を入れ複数の選択肢を用意した上で「これだ!」と決めて購入に至っていたんですが。
巷で溢れかえっているセミナーやビジネス塾などは稚拙な消費者を無差別にピックアップしているその際たる例でしょう。
中身や価値も全くわからないのに「人気がある人だから」「有名な人だから」「何だか楽しそう」といった抽象度の高い理由でいとも簡単に大金を払って参加する人がまだまだ後を絶ちません。
そこから、さらにSNSの悲劇は続きます。
一度、そういったコミュニティに入ってしまうと一気に外部情報が遮断され視野狭窄になります。
「他のコミュニティとは仲良くするな」と言われ、「余計な情報は調べなくても良い」と言われ、コミュニティの情報だけにコミットメントさせられ教団の信者のようにプライベートも束縛されます。
で、そういった場所で得られるものはというとネットで転がっている程度の情報だったり、もはや使い古されたノウハウだったりするわけです。
「オレがスゴいんだからそんなオレが教える内容はスゴいんだよ」
という、中身がカラッポものがほとんどなわけです。
もちろん、真実が見える人はガンガンツッコミを入れていくわけなんですが、彼らは外部との関係を遮断するため、都合の悪い質問に答えることもなければツッコまれた内容に対して説明することもありません。
下手に対応すると、”綻び”が一気に拡散して組織が崩れてしうというSNSならではのリスクがあることを熟知しているからです。
都合の悪いコメントは削除していればいいわけです。
SNSが真実を教えてくれるようになる
関係性やキャラだけで買ってしまった結果、大事な時間やお金を失ってしまったということを多くの人は気づき始めています。
「商品は良くて当たり前」が大前提の上で、関係性やキャラが付加価値として重要だというビジネスの本質に気づき始めています。
何が本当に価値のある商品かをそれもまたSNSが教えてくれくれるということです。
ふとした発信者の不用意な言葉やそこに異論を唱える人の言葉を見逃さなければその真実を見落とすことはありません。
集団ぐるみで発信しているSNSの情報は誰も信じなくなるという日は、もうすぐそこです。
10年生き残るマーケティングとは?
例えば、(株)ライト・ウィズアウト・ヒートの永瀬さんが手がけるvermillionの革製品ですが、完全に最高のモノありきのビジネスです。
永瀬さんの元には、ヴィトンやエルメスといった高級ブランドに飽きた本物志向の人だけが集まります。
かと思えば、必死に働いてお金を貯めて一生に一度の最高のモノを手に入れたいというロックな若者も少なくないらしいです。
僕も上記の財布を購入させていただいたんですが、完全にモノのクオリティから入りました。
情報収集し、永瀬さんと繋がっている人間にクオリティや価値のか裏付けをとった上で決して安くはない対価をお支払いさせていただきました。
個性や人間性、繋がりといったものはその後です。
メンテナンスの相談も真摯に聞いてくださるどころか、わざわざ大阪に来てメンテナンスをしていただき飲みにも連れて行ってくださる最高の兄貴なんです。
そう、永瀬さんは当然、「縁」も大事にされるのです。
こういった人たちや個性的なビジネスは、最初は
「そんな奇抜で高いもん誰も買わねーよ」
と、周りから散々と言われます。
が、結果として、10年後に残っているのは、流行りのマーケティングの潮流に流されずに、モノのクオリティやこだわりをとことん追求し、縁があった人には全力で関わる人なんです。
当たり前のマーケティングは死ぬ
薄っぺらい関係性が拡がっている世の中において、マーケティングもこれから生まれ変わります。
関係性や個性、キャラ、繋がりをどれだけ作っても最高の商品がなければ継続できませんし、全く進化の無い商品やサービスもしかりです。
「モノなんか売れない」
「モノを売るな体験を売れ」
そんな進化の無いバカの一つ覚えのような当たり前のようなマーケティングの概念はどんどん生産者も消費者も不幸にしていきます。
もちろん、本質を理解している人であれば、良いモノを提供することが大前提でその先にある笑顔やワクワクを提供するという当然の構図でビジネスをしているとは思います。
ですが、「モノを売るな」思想の浸透のせいでモノの価値やクオリティ、信念をないがしろにする残念な生産者が増えているというのが実情です。
あなたはあなたのマーケティングを
今日も中身がカラッポの情報がFacebookやTwitterなどのSNSで垂れ流され、多くの人が思考停止で”いいね!”を押します。
それが、自分の思考を停止させるということも思考停止者を量産していくということも、何も考えることなく、ただただ作業をしています。
もちろん、僕のマーケティングの概念は、僕の経験や、今現在繋がっている人たち、そしてこれからの未来を見据えた上での考えです。
なので、あなたはあなたの信じるあなただけのマーケティングをあなたの人生やビジネスにマッチしたあなただけのマーケティングをしていってください。
そして、それはいつ変わってもいいんです。
くれぐれも一つのコミュニティだけに縛られて、思考停止して選択肢をシャットアウトして大事なお客さんを不幸にしないことを願っています。