こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
普段、あまり書かないんですが、たまには起業ネタでも書こうかなと。
とはいえ、起業後、ビジネスを継続していくための話なので、今から起業をする人はピンとこない内容かもしれませんが、まぁ、知っておいて損はないと思います。
また、すでにビジネスを進めていて行き詰まっている人や、イマイチパッとしない人にも参考になるかなと。
この記事を書こうかなと思ったのは、ちょこっと伸びたこのツイートがきっかけですね。
そもそも学校や会社を辞めなければ起業できない人って能力低いから早晩積む。
ビジネスは立ち上げと撤退、その同時進行の繰り返し。ビジネス本のほとんどに「マルチタスクは悪」みたいな感じで書かれてるけど、マルチタスクがこなせない人に5年、10年とかビジネスを継続できない。
— 服部慎也 Shinya Hattori (@FACTDEAL) 2018年9月20日
あ、「詰む」ね。
もちろん、精神崩壊に繋がるくらいの悪質な環境でストレスを感じているならさっさと辞めれば良いと思うけど。
ただ、起業してからの谷の連続に比べたら、会社員のストレスなんかたかが知れとる。そこから逃げ出すような精神力しかないのであれば、天才でない限り成功は無理やで。
— 服部慎也 Shinya Hattori (@FACTDEAL) 2018年9月20日
会社を辞めて起業することのメリット
会社勤めをしながらビジネスを立ち上げようと思ったら、1日の時間のうちほとんどが会社に拘束されているわけですから、副業とはいえ難易度は高くなります。
子どもなど、家族がいる場合は可処分時間は減るのでさらに大変ですよね。
こういった状況というのは、副業をやる前から容易に想像がつくので、やるまでもなく諦める人が多いのが実情で。
で、「でもやるしかない!」と実際にチャレンジしても、なかなか時間がつくれず、体を休めることや娯楽を優先してしまって、いつの間にかフェードアウトしてしまうというパターンもよくあることです。
じゃぁ、会社をサクッとやめてしまって、自分のビジネスに集中する環境をつくりさえすれば上手くいくのかというと、そういうわけではないんですね。
もちろん、「退路を断つことによってケツに火がつく」的な、精神面おいては一定の効果はありますし、ある程度の貯えを持って退職したのであれば、自分のビジネスだけに集中して取り組む時間が確保できるので、それはそれでありでしょう。
ただ、ひと昔前まではそれでもいけたんですが、これからはそれだと厳しいんです。
マーケティングをちゃんと勉強し、ビジネスのセンスも磨き、良い商品やサービスが準備できるというのは大前提として、軸となる別のスキルが必要になるんですね
嫌われる勇気よりも捨てる勇気
僕がコンサルをしていてめちゃくちゃリアルに体感していることがあって。
それは、多くのクライアントは「今やっているビジネスを何とか立て直したい」と思っているわけなんですが、それは時と場合によるということです。
僕がその問題解決を承諾することもあれば、断ることもあるということですね。
というか、ビジネスの立て直しを断る場合はけっこう多くて。
ほとんどのクライアントが「立て直したい」が課題だと思っているビジネスは、斜陽のため撤退した方が良い、あるいはそもそも儲かるビジネスではない場合が多いんですね。
どういうことかというと、そのビジネスに将来性があるのであればテコ入れをして収益アップに努めれば良いんですが、将来性がないのであれば今のビジネスを保つかフェードアウトさせながら、同時進行で新しいビジネスを立ち上げるしかないんですよ。
でも、みんな腰が重いんですよ。
うっすら気付いていても認めたくないというか、諦めたくないというか。
今のビジネスは好きでやっていることだし、自分のスキルやリソースを存分に活用できる環境なので、それを手放すという選択肢を持てないし、提案しても受け入れ難いという感じですね。
あるいは、急に方向転換したら既存のお客さんに嫌われるのではないかと心配したり。
実際、コンサル契約をしたクライアントというのは二人三脚で進めていくわけなので、無理やりでも新しいビジネスを立ち上げ、収益を安定させていくことができます。
が、単発でコンサルを受けられる人や、新しい収益源をつくるために下記のようなオンラインサロンに参加される人で、新しい収益源を確保するために新しいビジネスにチャレンジする人というのは限られています。
まぁ、マンツーマンのコンサルのような付きっきりで進捗を追うようなサービスではないので、二極化するのは当然といえば当然なんですが。
で、これ似てませんか?
会社員をしながら「このままではダメだ」とに認識しつつも副業に真剣に取り組めない、という状況に似てると思いませんか?
ちなみに、新しいビジネスを立ち上げた方が早いというのは、何もクライアントのやり方が悪いからということではなく、そういう時代だからです。
トレンドのサイクルが早く、ビジネスの賞味期限が短い時代だからです。
今の時代のビジネスの立ち上げやすさを考えたら、年に3000万円をもたらすビジネス1つを必死こいて構築しようとするより、年に1000万円をもたらすビジネスを3つ構築する方が難易度が低い可能性が高い。
なので、どんどん横展開して、伸びしろがあるビジネスだけ垂直展開していくていうのが◎
— 服部慎也 Shinya Hattori (@FACTDEAL) 2018年8月10日
続けられるマルチタスクを選ぶという考え
ツイートでも答えを言ってしまっているのでもうお分かりかと思いますが、結局、マルチタスクのスキルがないと起業してもビジネスは継続できないんですよ。
で、具体的にどんなマルチタスクのスキルなのかというと、
・好きややりがいを感じられるもの
・あまり好きになれないこと
という相反するこの2つを同時進行で進めることができるマルチタスクのスキルということになります。
ビジネスが頓挫したら楽しくなくなりますし、好きでやっていたつもりが好きじゃなくなることなんてよくあることで。
そうなると、新しく立ち上げるビジネスというのは、最初は大変そうだけど「楽しそう」「好きになれそう」と思えるようなビジネスを選定しなければ、既存のビジネスと新規のビジネスを同時進行するのはキツいです。
好きでもなく、やりがいも持てない仕事を2つがんばるとか地獄じゃないですか。
逆に、趣味の延長線上で取り組んでいるビジネスなどの場合、「上手くいっていないけど楽しい」というパターンもあります。
そういった「楽しみややりがい」を確保できている場合は、新しく取り組むビジネスにそこまでやりがいを持てなくても、「やるべきことだ」と割り切って、同時進行で淡々と進めることができます。
最初は楽しくなくても、ビジネスは収益が増えていけば楽しくなっていくものですしね。
で、新しく取り組んでいくビジネスに関しても、いつか撤退すべき時が来ます。
長くて10年、トレンドに影響を受けやすいな市場に参入している場合は、1年も持たないなんてことは普通にあるでしょう。
といったように、ビジネスは常に立ち上げと撤退を同時進行で進めていくべきものであり、そのためのマルチタスクのスキルを持ち合わせておかなければならないんですね。
前項でも言ったように、トレンドや盛衰のサイクルが早く、常に変化を求められる今のような時代だからこそ。
会社や学校はマルチタスクの恰好の練習場所
ビジネスの将来を見据えた場合、
・会社員をしながら副業
・学校に行きながら起業
というのは、長期に渡ってビジネスをしていく場合に必須のマルチタスクスキルを身につける最高の練習になります。
・会社員がダルい場合は楽しめる副業
・会社員が楽しい場合はハードな副業
・学校がダルい場合は楽しめる起業
・学校が楽しい場合はハードな起業
といった感じで、現状を把握した上で自分が取り組めそう、取り組むべきビジネス選定もできますからね。
もちろん、「会社も楽しいし副業も楽しい」、かつ収益も見込めるというパターンは最高ですし、「儲かるけどハード」な副業をするために、会社員を楽しく気楽にできる環境をつくるというのもありでしょう。
会社や学校が苦痛でしかないから「思い切って辞めて起業」「退路を断ってがんばる」という最近の流れも否定はしません。
が、「会社員をしながら副業」「学生をやりながら起業」といった同時進行型は、ビジネスを継続するために必須のマルチタスクのスキルが身につけられるということも知っておいていただければ。
というか、マルチタスクの耐性がない人が、斜陽のビジネスを抱えながら新しいビジネスに取り組むのはけっこうキツいので、早めに今回のようなマルチタスクの考え方、スキルは身につけておくに越したことはないでしょう。