こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
Twitterを観ていると良く見かけるのが、フリーランスとして独立してやっていく場合、
睡眠時間を削って働け
死ぬ気でやれ
人の倍働かないと勝てない
何かを得るためには何かを犠牲しなければならない
凡人は行動しまくるしかない
といった精神論や根性論で、いわゆる「量」をこなすことは重要ではあるんですが、これを盲信して突き進んでしまうと、マジでいろんなものを失ってしまうので注意が必要です。
ひとりブラック起業というスタイルはもう古いしダサいんです。
ちなみに、失ってしまうものというのは、家族との時間、健康、お金、信用(人)などですね。
ビジネスに取り組む上での最大のリスクは「稼げないこと」じゃないで。
最大のリスクは「何かを得るためには何かを犠牲にしなければならない」論を盲信して、本来捨ててはいけないものを捨て続けてしまうことやで。
それは睡眠だったり、健康だったり、家族との時間だったり、信用だったり。
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) August 12, 2020
もちろん、自分で商売をするというのはそんなに甘いものではないので、一定期間は寝食を後回しにしてめちゃくちゃがんばる期間は必要なんですが、この「一定期間」が「何のため」に「どのくらい」かがポイントで。
一般的には「成果が出るまで」とか「軌道に乗るまで」とか「仕組みができまがるまで」とか言われますが、実はそうではありません。
一つの解として結論を言ってしまうと「そのビジネスが好きかどうかがわかるまで」、あるいは「その仕事(や作業が)好きになれそうかどうかがわかるまで」です。
プロセスがモチベーション
これもよく聞く話だと思うんです、「努力」では「好き」に勝てないんですよね。
つまり、そのビジネスや仕事が好きだからやらずにはいられない人に、修行だと思って努力をしている人が勝つことは非常に難しいということです。
まぁ、そもそも「勝つ」という表現がビミョーなんですが、好きで楽しんでやっている人は、圧倒的にこなしている行動量をそもそも努力と感じていないので、お客さんのベネフィットに対して、好奇心旺盛な姿勢で取り組んでいる人の方がお客さんに愛されるということ。
努力がムダだという話ではなく、やはり「好き」や「好奇心」は「努力」の何段階も上のレベルにいってしまうということです。
もちろん、センスや才能云々の話でもないので、基礎は当然のように押さえた上で、その後の展開レベルが「努力する」と「好きだからやっちゃう」では全然違ってくるんですね。
僕は普段から「ビジネスは目的や目標よりもプロセスが大事」だと言っているわけですが、それがまさにこれで。
努力でやっている人は、目標や目的に対する成果によってモチベーションを保つのに対し、好きでやっている人はプロセス自体がモチベーションになっているんですね。
プロセスを工夫することや試行錯誤することが楽しいですし、モチベーションを無数に持つことができるので「がんばらなければ」とか「継続しなければ」といった意識は皆無で、大きな成果にたどり着くことができるわけです。
やる意味のないビジネス
ここまででもわかるように、成果を出すために長時間死ぬ気で働くことはセオリーではなく、「好きすぎて時間を忘れて働いてしまう」ことが重要であり、そういったビジネスや仕事をチョイスすることが本質になります。
なので、熱くなりすぎて寝るのを忘れていたとか、集中しすぎてご飯を食べ忘れていたとかであれば全然OKです。
でも、意図してそれをやってしまっているとしたら、人生において大事なものをたくさん失ってしまうハメになるので、歯を食いしばり続けなければならないようなビジネスに取り組むのはやめましょう。
何回でも言うけど「気付いたら熱中しすぎて寝てない」のは全然OK。でも「稼ぐためには寝てる場合じゃない」のは完全に間違ってる。
苦しんだ先に稼げる保証なんて一切無いし、下手したら家族との時間、健康、お金、信用、あらゆるものを一気に失う。
寝てないことを忘れるようなビジネスをしよう。
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) August 12, 2020
過労で倒れるのは労働時間ではなくストレスです。
労働時間が長くて倒れてしまうのであれば、ブラック企業の社員よりも圧倒的に働いている世の中の経営者やフリーランスは、バッタバッタとブッ倒れているはずですからね。
そもそも、自分でビジネスをする上で苦痛やストレスを感じる時点で本末転倒ですし、それがプロセス(タスク)であっても「ダルい」とか「面倒臭い」とか思う時点で、それってあなたの人生でやる意味あるの?って思います。
精神的にしんどいと健康も害しますし、家族とのコミュニケーションも良い状態で取れなくなり、さらに悪循環になり、それは商売の姿勢や発信の言葉に表れるので、お客さんも離れていくという最悪のスパイラルに突入してしまうんですよね。
とはいえ、自分が情熱を注げるビジネスや、寝食を忘れて“やっちゃう”仕事がすぐに見つかるかというと、なかなかそうはいきません。
なので、それを見つける、あるいは知るために「一定期間、死にものぐるいでがんばる」というアクションが必要なんです。
逆算思考で今を生きる
じゃぁ、一定期間ってどのくらいっていう話なんですが、良く「人間は21日間で習慣化される」と言われるので、3週間を基準にしても良いですし、わかりやすく1ヶ月としても良いでしょう。
1ヶ月もあれば自分がそのビジネスが好きかどうかなんてわかります。
大事なのはやると決めた1ヶ月間は中途半端にやるのではなく、長い人生のたった1ヶ月間は、それこそあらゆるものを犠牲にして、そのビジネスに関わる学習と行動を続けることです。
もちろん、過去の経験から「自分には忍耐力がけっこうある」とか「そんな短期間で好きかどうかは見極められない」というのであれば、3ヶ月間とかでも良いです。
ただ、あまり長すぎると「ステルス疲労」という言葉があるように、疲労やストレスに不感症になってしまい、知らず知らずの間に自分や他人の精神を蝕んでいくので、できるだけ短期間での取り組みを勧めします。
あと、この期間中はプロセスを試行錯誤すること、つまりできるだけ楽しめるプロセスをチョイスするということを忘れてはいけません。
人生もビジネスも基本的な考え方は「逆算思考で今を生きる」で、目標や目的を設定しつつ、もし明日死んだとしても後悔しないような「情熱を注げるプロセス」や「楽しめるタスク」をチョイスするが大事です。
ビジネスを継続できる人はビジネスの選定も上手いんですが、プロセスのチョイスも抜群に上手いんですよね。
お金さえ稼げれば何でも良い
見極め期間を経た段階で、「やっぱり楽しくない」とか「これ以上がんばる気になれない」という状態なのであれば、そのビジネスは自分には向いていないと割り切って、そのビジネスはスパッと切り捨てましょう。
そうでない場合は、「やっちゃってる」「やらずにはいられない」という状態になっていると思うので「よし、がんばろう!」と意気込まなくても勝手に続いていきますし、あとは少しマーケティングの勉強をすれば、マネタイズ等の成果にはたどり着けるはずです。
ちなみに「けっこうキツいけど、ちょっと楽しくなった」と感じているのであれば、あと1ヶ月だけ続けてみるというのもありです。
そこは見極め期間で得た何かしらの成果、自分のストレス状態、貯蓄や家族の応援体制があるかどうかなどを踏まえた上で、やめるか続けるかは決めていただければ。
ここからは補足ですが、稀に「お金さえ稼げればビジネスは何でも良い」という人もいます。
いや、どんなビジネスであれお金が稼げるようになると楽しいものなので、そんなに稀でもないかもしれませんが、そういった性質の人はこの一定期間は成果(稼げるか稼げないか)のみにフォーカスするのもありかなと。
キレイゴトばかり言っていてもしょうがないですからね。
ビジネスをする目的の最優先事項が「人よりも稼ぐ」「過去の自分よりも稼ぐことであればそれでもOKだと思います。
もちろん、1〜3ヶ月の見極め期間で、
ビジネスを楽しめること
数万円でも稼げること
の両方を見極めるという視点で取り組むのが一番良いのは言うまでもありませんが、これはすでに何かしらの事業を行っていて、新規事業を立ち上げる場合で良いかなと。
稼ぎ続けられるかどうかを見極めるのはけっこう時間がかかりますから。
僕も、今でこそ新しい事業に取り組む際は、ビジネスを楽しむことはもちろん、一定期間を経た状態での利益目標を決めていますが、最初からガチガチにしていたわけではありません。
また、事業によっては「利益優先」とか「楽しさ優先」とか変わってきますしね。
よく「正しい努力をしないと稼げない」と言われますが、努力を意識してる時点で稼げません。
正しい努力というのは、言ってしまえば「努力を努力と感じないくらい好きな仕事や夢中になれるビジネスを見つける努力」ということですね。
自分の過去の経験や思考、行動パターン(継続性や挫折のタイミングなど)を思い起こし、できるだけリスクが無いようにビジネス(新規事業含む)に取り組んでください。