こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
ちらっとツイートしたこの内容なんですが、これってまさに過去の自分のことで。
自分がちょっと上手くいくと「初心者になら自分にも教えられる」と思ってビジネス初心者の起業サポートとかをやりだす人いるけど、まぁ、無理よ。
まさに再現性の低いアートやし、大人を
・行動させる
・継続させる
・失敗させる
・立ち上がらせるって大変やから。生半可な覚悟じゃできん。
— 服部慎也 (@FACTDEAL) 2019年5月4日
さらに言うと、起業をサポートされる側、する側の両方を経験して、両方ともわりと痛い目を見たのでその話をしていこうかなと。
これから起業する人、事業を立ち上げて「0→1」にしようと思っている段階の人、さらには自分のビジネスが上手くいってきたので他人の起業サポートを始めようかなと思っている人の参考になればと思います。
「0→1」のノウハウは存在しない
今ではバリバリビジネスをやっている人も、当然、誰もが最初は「起業初心者」です。
自力でサクサク進んでいけるような強靭なメンタルを持っている人や、初っ端から市場のレスポンスをもらえる商品やサービスを提供できる天才でもない限りやはりサポートは欲しいもの。
そういった流れから「起業コンサル」たるものを受ける人は多いんですが、これが厄介で。
僕がビジネスをかじり始めた十数年前から、起業やマーケティングのノウハウはネット上にもありましたし、書籍や情報商材、セミナーなども今ほどではありませんがたくさんありました。
で、言うまでもなく僕は凡人なのでそういった情報を漁りまくりましたし、単発のコンサルを受けたりもしました。
ただ、お金をケチって継続的なコンサルを受けようとはせず、「単発の相談を受けてはしっくりこない」を繰り返しているだけだったんですね。
これって、なかなかのジレンマで、起業初心者ほど継続的なサポートが必要なはずなのに、予算的にキツいから単発の相談しか受けたくないという。
ただ、この繰り返しって本当に意味が無いんですよね。
もちろん、デタラメな机上の空論ノウハウや詐欺商材を摑まされなければ、ビジネスを進めていくためにフレームワークやマーケティングはかなりレベルの高い次元で学べます。
が、世の中の起業ノウハウや起業コンサルのほとんどが、素晴らしい商品やサービスを持っていることを前提に解説されているので「0→1」のノウハウではないわけです。
というか、誰にも当てはまる「0→1」のノウハウなんてそもそも存在しません。
なぜ起業ノウハウを手に入れて上手くいかないのか?
それは、世の中の起業ノウハウや起業コンサルのほとんどが、素晴らしい商品やサービスを持っていることが前提になってるから。
起業コンサルでそもそもその商品(サービス)で戦えるのかを掘り下げていくようなレベルのものはほとんどないから。
— 服部慎也 (@FACTDEAL) 2019年5月4日
要は、How(どうやって売るか)は教えるけど、What(何を売るか)はアンタ次第でっせと。
そりゃ上手くいくわけない。稼げるわけない。
「女性の落とし方は教えるけど、アンタが相手にとってタイプかどうかはわからんから、そこは自力でがんばって」
みたいなもんよ。
— 服部慎也 (@FACTDEAL) 2019年5月4日
ハードモードコンサル
多くの起業初心者が「0→1」とはマネタイズに成功すること、つまり「商品やサービスが売れること」だと思っていて、それ自体は決して間違いでは無いんですが、実際のところ「0→1」とは成功なり失敗なり何らかの成果が見える状態のことなんですね。
上記の話で言えば、頭でっかちになる前にまずはアタックしてフラれること。
このことに気付くまで、ノウハウコレクターの旅は続くわけです(僕も一定期間旅を続けました)。
自分の商品やサービスの魅力の追求やそのためのリサーチはさておいて、「失敗しないための」ビジネスやマーケティングのテクニックばかりを集めようとしてもダメなんですよ。
起業コンサルを受けても、教えられることと言えばその人が上手くいった方法論であったり、ビジネスとは、マーケティングとは、といったところじゃないですか。
ただ、そんなものはもっと後の話で、最も重要なのは、これから商売しようと思っている商品やサービスの内容であり、それをさっさと市場に出して、そしてどういう反応が返ってきてそれに対してどうしていくかなんですよね。
結果がどうであれ、それを知ることこそが「0→1」なんですよ。
僕も過去に起業サポートのサービスを導入したことがあるんですが、このことを理解できていなかったので成果に導くまでにめちゃくちゃ苦労しました。
要は、「これをこうすれば集客できる」「ここを押さえておけばセールスは上手くいく」といったマーケティングやビジネスモデルの方法論はいくらでも伝えられたんですが、「そもそもその商品(サービス)で本当に戦えるのか」という部分にフォーカスできていなかったからですね。
正直、すでにビジネスを走らせている企業や人のサポートの方が圧倒的に簡単だと思いました。
ちなみに、誤解の無いようにお伝えすると、ここでいう「簡単」というのは「楽(ラク)」だということではありません。
すでに事業が存在している場合、コンサル契約をする前にじっくり状況確認をするので、明らかに自分が力になれないレベルやカテゴリーの仕事は事前に断れるという意味ですね。
が、起業コンサルとなるとそうはいかず、商品やサービスが存在しない、しかもどれくらいがんばれる人なのかもわからないので、ギャンブル性も高くめちゃくちゃハードモードなわけです。
そこから起業に関するサービスは数年間封印しました。
成果が出ない確率が高いコンサルに、低単価で多大な時間や労力をかけることにメリットを感じなかったどころかお互いに不幸になると感じたからですね。
失敗したくない人はダメ
今でこそある程度時間もお金を融通が利くようになったし、オンラインサロンで安価でサポートもできる体制も整ったので、10年ぶりくらいに起業向けの個別相談を始めたんですが、それでもやはり「0→1」という課題を自力でクリアできた人だけに限定しています。
いわゆる「自分探しさん」が来ないためのスクリーニングですね。
恋人は欲しいけどフラれたくない、傷つきたくないといった頭の中がお花畑の人が来ないためのスクリーニングですね。
来るもの拒まずで起業のサポートやコンサルを受け付けているコンサルタントをよく見かけますが、僕からしてみればそんなものは地獄でしかありません。
情報弱者からお金巻き上げて、テキトーなノウハウを投げつけて「あとはあなた次第でーす」くらいに考えているクズなコンサルもいると思いますが…。
ということで、起業コンサルは「失敗したくないから」という理由で受けるのはやめましょう。
どちらかというと、致命的な失敗を避けるために、小さな失敗の仕方、そしてその失敗を生かしてリカバリーする方法を実践しながら学ぶために起業コンサルを受けるようにしてください。
そこから真の商品企画・開発が始まりますし、そこからやっと真のマーケティングを知ることができるので。
で、起業コンサルをする側としても「失敗したくない」「ノーミスでお金を稼ぎたい」みたいなファンタジー全開のお客さんは絶対に相手にしないことですね。
そんな人にコンサルを施しても成果を出せる確率はほぼゼロなので。
起業コンサルという仕事を舐めている人は、ミスマッチを起こした起業コンサルほどハードなものは無いということを念頭に置いといてくださいね。