クライアントに動画編集者やクリエイターもいるので、このブログでは動画編集のマーケティングに関する記事もけっこう書いているんですが、これがけっこう読んでもらえているみたいで、DM(@FACTDEAL)ではちょいちょい相談をいただくようになりました。
アプローチ次第ではまだまだ伸び代がある業界だと思うので、そういった前のめりの姿勢はスバラシイと思います。
そういう人はもうそれだけで成果を出せる資質を兼ね備えていると思うので、周りの雑音には耳を貸さず自分のスピード感で焦らない程度にどんどん進んでいってもらえればと思います。
そんな中「ハットリさんが動画編集者として参入するならどんなマーケティングをしますか?」という面白い質問があったのお答えしようかなと。
手順がわかれば、僕のリソースを自分のリソースに置き換えてもらえれば使えると思うので、ぜひ参考にしていただければなと。
これから動画編集で起業しようと思っている人は、下記のようなマーケティング視点も教えてくれるサポートを活用してみるのも良いかと思います。
完全未経験から動画編集を子育てしながら独学で学び、1本15万円の案件を依頼いただけるようになった子供3人ママの話。
Point1:つかみと共感
つかみとしてどんな新しい価値観やコンセプトを伝えるかという部分なんですが「動画編集者は稼げなくなります」と示します。
いわゆる「動画編集者バブル」という価値観が当たり前のように存在していますし、当分は続くと思うんですが、早晩バブルは終わるのでそれを想定して打ち出します。
それだけで逆張りになってインパクトも出ますし、遅かれ早かれそうなるので煽りでもウソでもありませんしね。
まぁ厳密に言うと、稼げなくなるというよりか「稼げる人」と「稼げなくなる人」の二極化するということですね(どの業界でもそうだと思いますが)。
で、言うまでもなくターゲットは「動画編集者」に設定します。
プレイヤーとして「動画編集 × マーケティングコンサル」の案件は獲得していき、それを実績や成果物として見せながら動画編集者の集客やサポートをしていくということです。
言ってしまえば、動画編集者として冒頭のような記事を書き、共感を獲得するのがこの「つかみ」になると考えていただければ。
Point2:共通の敵の設定
ビジネスというのはいかなるときも自己責任なので、ビジネスにおける敵というのは基本的には自分自身であり、結局のところ本人が「やるかやらないか」というのが当たり前になります。
が、だからといって「自分が努力してないから悪いんやで」と言ってしまうとコンセプトは完結してしまい、ビジネスにはつながりません。
なので、共に一緒に戦う共通の敵を設定する必要があるんですね。
で、ここで言う共通の敵というのは、言うまでもなく「動画編集者として稼げなくなる理由」です。
例えば「使用するツールやスキルが同じであることから、単なる外注先と見做されることで安く買い叩かれてしまい、どんどんジリ貧になっていきますよ」ということが挙げられます。
あるいは、相手がYouTuberである場合、垢BANされたら動画編集者も同時に仕事を失うということであったり。
Point3:ヒーローストーリーを語る
共感を得て共通の敵を知り「確かにそうだよな…」と思ってもらったところで自分のヒーローストーリーを語るんですね。
要は、自分はこの状況をどう打開してきたか、あるいはどう打開しているか、それどころかむしろ業績を伸ばせているのはなぜかを語るということですね。
例えば…
YouTuberになろうとするもセンスが無いことに気づいて挫折。
裏方である動画編集者であれば自分にはできるのではと思い転身し、ある程度は稼げるようになった。
が、どんどんライバルが出てきて明らかに仕事は減りジリ貧に。
しかし、動画編集者になる前に学んで実践していたマーケティングを前提とした動画編集のサービスをクライアントに提供したところ、報酬を上乗せした状態で動画部門の顧問契約をしてもらえるようになった。
という感じで、見込客には過去の自分と重ね合わせてもらい、その上で「こういうふうにやればこうなれると」というビジョンを語り、そのプロセスに興味を持ってもらうと。
目的はあくまで「道を示すこと」なので、自分語り感やドヤ感が前面に出るとウザくなるのでご注意を。
Point4:無料コンテンツの提供
次にプロセス(顧問契約に至ったノウハウ)をブログやYouTube、Twitterで惜しみなく無料で出しまくります。
例えば、動画編集という作業だけを依頼してきたクライアントに、どういった方法やきっかけでマーケティングの重要性に気づいてもらい、その知識やスキルを持っている自分を必要としてもらえるようになったのか。
あるいは、クライアントとビジネスパートナー契約を結んでもらうには、どのレベルのマーケティングスキルが必要か、それをどうやって身に付けるのか、などですね。
さらに言うと、その先にある展開、例えば動画編集者ではなくマーケターやコンサルタントとしての仕事、あるいはマーケティングスキルを手に入れた上でYouTubeへの再挑戦、動画編集者にそれらを教える仕事があること、どのロードマップも見せると良いかもしれません。
動画編集の仕事をコツコツしながら、こういった情報発信を妥協なくやっていきます。
動画編集者こそブログをやるべきですし、Twitterでもどんどん自分の価値観や考え方を出すべきなのです。
Point5:リスクやデメリットの提示
苦しんだエピックや明るいビジョンを見せたあと、こういったビジネススタイルに関するリスクやデメリットもちゃんと伝えるようにします。
例えばそれは、同業からの批判や誹謗中傷だったりするわけですが、それらは大した問題ではないこと、我々が向くべき方法はそこではくクライアントだけだということも伝えます。
つまり、解決可能なリスクやデメリットであるということですね。
キレイゴトだけ言っていてもダメですし、想定される困難は先にリストアップして潰している方が良いので。
他には、僕が動画編集というものにマーケティングだけではなくカメラを掛け合わせるとしたら「機材費はめっちゃかかるけど、家族との思い出を残すためのツールでもあるのでコスパは最高です」と伝えたりしますかね。
Point6:スクリーニング施策
僕のような深くて狭いマーケティング、つまり少数精鋭のビジネスをする上では、お客さんを選別する必要があるので「こういうお客さんはお断り」という基準を設けることはマストです。
で、そういった人が寄って来ないように発信し続けたり、プロフィールの情報を整える必要があるんですね。
それがスクリーニングというものです。
が、これは集客力が弱い段階でやってしまうと、総スカンを食らってお客さんが誰も来なくなるという現象が起こります。
ふるいにかけるためには一定数の母数が必要だということですね。
なので、最初の段階ではあまりスクリーニングを強めず、母数を集め、その中で実際に「こういう人とはビジネスしたくないな」とか逆に「こういう人にお客さんになってほしい」といった自分の中での基準が決まってくるので、それからスクリーニングをしていくのがベターです。
もちろん「こういう人にお客さんになってほしい」とか「こういう人と仕事ができれば最高です」といったことはガンガン発信しても良いです。
Point7:オファーとセールス
上記までの流れでビジネスの方向性やコンセプトが決まったら、無料のサービスを提供したり企画を打ったりして、実際にお試しサービスを体験してもらい、ヒアリングをしてリサーチをします。
そしてブラッシュアップしてクオリティを高めたサービスをフロントエンドサービスとしてセールスするということですね。
そうですね…フロントエンド商品としては、こういったビジネススタイルを体系的にまとめたコンテンツ、あるいは仕組みの作り方をステップバイステップでまとめたコンテンツを作って提供します。
で、その中で個別相談の需要も出てくるはずなので、単発のセッションやコンサルもフロントエンド商品として置いておきますかね。
オンラインサロンを用意しても良いかもしれませんが、オンラインサロンの運営は時間や労力を注ぎ込む必要があるので、後々が良いかなと。
そして、フロントエンド購入者にヒアリングをして、継続コンサルなどのバックエンド商品の企画・開発を行います。
プロモーション術
という感じで、動画編集に何を掛け合わせるかに関しては、人それぞれ持っているリソースが違うので、各々で当てはめてもらえればなと。
流れとしてはこれでビジネスは成り立ちますし、動画編集者の人でマーケティングが秀逸な人はあまり見かけないので、今のうちであれば独自のポジショニングができると思います。
模倣者が増えてきて飽和してきたら、ハシゴを掛け替えて別のポジションに移動するか、ピボット戦略をとれば良いだけなので。
ちなみに、僕と付き合いが長い人やメルマガを読んでくれている人は気づいたかもしれませんが、この流れはステップメールのシナリオを作る流れとほぼ同じものです。
というのも、ステップメールというのはプロモーションでもあるので、ステップメールを作ることで、自分や自分のビジネスをどうプロモーションしていくかが言語化できるんですね。
今回の内容はほぼそのままステップメールとして使えるという。
一石二鳥でなかなか便利でしょう、というかコンセプトも固まっていくので一石三鳥にも四鳥にもなりますよね。
この機会にじっくりと考えてみてください。
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