リサーチ

マーケティング

リサーチ(事前準備)バカになってはいけない

リサーチか行動か。

ビジネスを進めていく上で、リサーチの重要性が説かれる一方で行動の重要性も説かれているわけですが、実際のところどちらの方が大事なのか。

「いつまでも準備ばかりして行動しないやつはダメだ」
「ろくに準備しないで行動するのは愚かだ」

という2パターンの意見があるので「しっかり準備しなきゃ…でもまずは行動しなきゃ…」とジレンマに苦しむ人が多いはずです。

まぁ、模範解答としては「リサーチはほどほどに、あとはやりながら」ということになるんですが、それではちょっとそっけないので、もうちょっと論理的に解説していきます。

まさに今ジレンマで苦しんでいるという人の参考になれば。

2種類のリサーチ

まず知っておかなければならないのは、リサーチというのは

❶ 事前調査
❷ 結果検証

の2つに大きく分かれていて、行動できないという人は、言うまでもなく前者の「❶ 事前調査」に時間と労力をかけすぎているんですね。

失敗を過度に恐れ、そのために情報教材を買い漁り、セミナージブシーになり、インフルエンサーのオンラインサロンの養分になり…というふうに、いわゆるインプット過多になってしまっている状態です。

もちろん、致命傷になるような失敗を避けるためには事前調査は必要なんですが、同時にある程度スベる覚悟で適度にリサーチを打ち切るという覚悟も必要なわけです。

そうじゃないといつまでも動けず、やっと動く頃には時代が変わり、事前にリサーチした内容はほぼ使えなくなっているという場合もあります。

コロナ前、コロナ後で考えればそういったパターンはごく日常ですよね。 

事前準備が肝のビジネス

致命傷になるビジネスというのは、例えば店舗ビジネス、在庫を抱えるビジネス、人を抱えるビジネスなどがそうですが、最初に大量の時間や資金を投下し、なおかつランニングコストがかかるビジネスやプロジェクトであれば、事前調査は非常に重要です。

オープンまでに設備投資をはじめとする初期費用も費やしますし、オープンした後も家賃や仕入れ、人件費、広告費などランニングコストがかかり続けるので、スベった場合に失うものが大きすぎますからね。

あと投資なんかもそうで、情弱で飛び込むと人生詰みます。

ノリで始めるのはバカですし、じっくり時間をかけて綿密に事前調査を行う必要があります。

とはいえ、新しいビジネスを始める際は誰もが知識や経験はが乏しい状態なので、ビジネスを展開しながら知識や経験が身につけていくという、多少見切り発車になる部分もありますよね。

生じるリスクを把握しておくことは必要ですし、そのリスクが許容範囲であるかどうかの判断は必要だということです。

ただ、情報発信ビジネスなど、個人でスモールビジネスを展開していく場合、コストはほとんどかからないのでリスクもたかが知れています。

なので、そこまでガチガチに事前調査をする必要はなくて、それよりも仮でガンガン進めて「実際のお客さんの反応を知る」というリサーチに重点を置いていくべきなんですね。

割合の比率でいうと

事前調査:結果検証=3:7

くらいと考えてもらえれば良いかなと。

事前調査:結果検証=3:7

ちなみに、なぜ「❷ 結果検証」に比重を置いているのかというと、これには大きな理由があります。

というのも、行動量が伴わないと論理的(知識的)にも経験則的(肌感覚)にも「❶ 事前調査」の精度は一向に上がらないからです。

事前調査というのは、あくまで過去のデータや誰かの情報でしかなく、所詮は「過去例」から見る「未来予測」の域を出ないわけで、自分の体験に勝る情報なんてありません。

なので、事前調査はほどほどにして行動に移し、あとは結果を受け入れ検証し次に生かすという行動後のリサーチを重視する流れがベストなわけです。

初めてデートをするとき、事前にいろいろと調べてから本番を迎えると思いますが、

「これ喜んでくれるかな…」
「血液型はA型だから…」
「水瓶座の人は…」
「このときの心理状態は…」
「間を空けない会話術は…」

と、ずっと下調べをしていつまでも誘わないでいたら誰かに取られてしまいますし、それが当てはまる人かどうかなんて会ってみないとわかりません。

事前にLINEなどで最低限のコミュニケーションだけ取って、本番にチャレンジし、あとは実際のコミュニケーションの中で言葉や表情などを読み取りつつ、喜んでくれることや楽しんでもらえることを知っていくしかなくて。

たとえそれでフラれたとしても、そういった経験を積むことによって、また違う人との初デートで成功させるすることができるようになるわけじゃないですか。

前はこれで失敗したから次は気をつけよう、というふうに。

過去と未来はほどほどに

人は、過去に縛られると不安になって動けなくなりますし、未来を見すぎても先にばしにして動けなくなります。

それが当たり前なんですね。

ただ、過去と全く同じことは起こりませんし、思い描いた未来はいつまでもその状態を保ってくれません。

だからこそ、過去の情報から来る未来予測への信用はほどほどして、今目の前で得られる「生きたい情報」にリーチするためのアクションを起こすべきだということですね。

ということで「事前調査:結果検証=3:7」ということをリサーチの基本として知っておいていただければ。

ちなみに、僕も今まで散々スベりまくってきたからこそ今がありますし、何だったら今もガンガンスベってますからね。

上手くいった企画だけが表に出ているだけで。


TwitterTwitter運営スタイルは『5つの型』にカテゴライズされている前のページ

無目的学習症候群にならないためのマーケティングの学び方次のページマーケティング

関連記事

  1. マーケティング

    嫌われ者こそ声を大きくしなければならない理由

    こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。「別にそんなに嫌わ…

  2. マーケティング

    マーケティング

    狂ったマーケティング

    今回は、リマインドも兼ねてマーケティングの基本の話をしていこうかなと思…

  3. アービトラージ

    マーケティング

    情報のアービトラージを活用してマーケティングで優位に立つ

    どうも、服部(@FACTDEAL)です。先日、コンサルタントに…

  4. コンセプトメイク

    マーケティング

    コンセプトメイクの5つのコツ

    今回はコンセプトメイクの話です。コンセプトメイクは今まで何度も…

  5. マーケティング

    オイシイのは「早くやったもん勝ち」か「後出しジャンケン」か

    どうも、服部(@FACTDEAL)です。先行者利益という言葉が…

  6. BEAMS

オススメのWordPressテーマ

オススメのコンテンツ

メンバーシップ

オススメの記事

  1. 過去、今、未来
  2. AI
  3. books

最近の記事

  1. mercari
  1. コンサルティング

    いつもビジネスパートナー選びを失敗する人へ
  2. コンサルティング

    コンサルタントVSブロガーVSアフィリエイターVS情報商材屋
  3. コンサルティング

    すみません、実はコンサルタントは“正しい情報”なんて持っていません。
  4. 遺書

    ライフスタイル

    マーケティング的遺書をiPhoneで安全に管理する方法
  5. コンサルティング

    コンサルを受けてもムダに終わってしまう人と成果を出せる人の違い
PAGE TOP