どうも、服部(@FACTDEAL)です。
先行者利益という言葉があるように、ビジネスは何ごとも早く手を出した方が有利であることは間違いではありません。
一発当てれば一人勝ちでウハウハですからね。
ただ、当然ながら下手をこくリスクも伴いますし、試行錯誤のためのお金、時間、労力も必要になるので、事業の柱がない状態で我先にと、まだ世に出ていないビジネスに飛びつくにはそれなりの覚悟が必要になります。
ギャンブルに近いわけですからね。
先行者利益系のビジネスに手を出すとしたら、すでに事業の柱があって、「このビジネスはスベってもまぁいっか」くらいで取り組むのがベターです。
ただ、やはりスモールビジネスで息の長いビジネスをしていこうと思ったら、一番良いのは「後出しジャンケン」なんですよね。
その理由は、後発組には以下のメリットがあるからです。
❶ 得られるノウハウが格段に増える
❷ 致命的な失敗を避けられる
❸ 認知活動をスキップできる
❹ レッドオーシャンの隙間が見つけやすくなる
ビジネスのアンテナを張っている人は、「これは来そうだな」とか「これはちょっと様子見だな」とか、日々判断に頭を悩ましていると思いますが、この基準を頭に入れておくと、「よし、これはやろう」、あるいは「これは今じゃないな」と冷静に決断できるようになります。
あまり様子見をしすぎても、旨みがない状態で市場に参入することになるので、チャンスを逃さないためにも、ぜひ参考にしていただければ。
大事なのは、いかにギャンブル要素をなくし、ロジカルに首を突っ込むかです。
❶ 得られるノウハウが格段に増える
先発組がいることで、そのビジネスの航海マップ、いわゆるノウハウ(ハウツーやステップ)が手に入ります。
試行錯誤が大幅に排除されるということですね。
もちろん、先発組がわざわざノウハウをパッケージングし、後発組のために提供してくれるわけではないので、自分でノウハウは拾いにいかなければなりませんが。
で、当然、そのビジネスの表層だけを見ても意味はなくて、なぜなら、同じことを考えている他の後発組が当たり前のようにリサーチしているからです。
じゃぁ、他の後発組の上に立つためにはどうすれば良いのかというと、ビジネスの中に潜り込む、つまり実際に商品を購入したりサービスを受けたりするということです。
しかも、フロントエンド商品〜バックエンド商品まで全て。
そうすることで、そのビジネスの裏コンセプト、フェーズごとの仕掛け、マネタイズポイント、スクリーニング体制などが全て見えるので。
僕がブラック企業で働いていたとき、「マーケティングリサーチ部」という部署があって、競合調査のために囮(おとり)入社までさせるというエグいことをやっていましたが、本当のことは中に入らないとわからないんですよね。
過去に少し話題になった、ユニクロ潜入調査みたいな感じです。
ちなみに、先発組がノウハウを売り出したら、後発組にとってはもうあまり旨味がない可能性が高いと思っておいた方が良いです。
まぁ、普通に考えたらそうですよね。
独り占めできればそれに越したことはないわけなのに、ノウハウを売って同業から収益を得ようとしているということは、独壇場ではなくジリ貧、斜陽になる予測をしているということかもしれません。
もちろん、収入の柱を増やすためにやっている場合もあるので、一概には言えませんが。
❷ 致命的な失敗を避けられる
手に入るノウハウは、成功事例や上手くいく方法だけではありません。
ビジネスが初期段階であればあるほど、「こうすれば上手くいかない」という失敗事例、修正すべきポイントというのが蓄積されていきます。
例えば、「これはやらなくても良いんじゃないか」とか「これは外注でいけるよね」とか「これは〇〇で代替えがきくよね」といったものが見えてくるわけなので、
ムダなコスト
ムダな時間
ムダな労力
を事前に回避することができるということです。
まぁ、後発組として参入するタイミングにもよりますし、100%失敗を避けることは不可能ですが、少なくとも致命的な失敗やリスクは避けることができます。
❸ 認知活動をスキップできる
意外と見落としがちですが、このメリットもけっこう大きいんですよね。
さすがに先発組が参入したビジネスが、トレンドにまで昇華されて一般化されてしまうと認知され尽くしているので、もはやそれはほとんどのシェアを取られていることと同義になります。
その状態で後発組として参入するのは賢明ではありません。
しかし、認知が拡がっている途中であればチャンスなんですね。
なぜなら、先発組は「何それ?」と思っている人たちを理解させる、振り向かせるといったことにお金、時間、労力を注がなければならないわけですが、後発組はそのフェーズはスキップできるからです。
つまり、先発組がその地固めをしてくれていて、すでに「見込み客」がいる状態で後発組は参入することができるということです。
まぁ、先発組が開拓した市場にズケズケと入っていくわけなので、悪く言えばパラサイト・マーケティング的な発想ですが、弱者のビジネス戦略としては常道です。
また、同じビジネスモデルを別の市場を開拓するという方法もあります。
先発組がYouTubeの市場を開拓しているのであれば、後発組のあなたはTikTokやInstagramで市場を開拓するとかですね。
❹ レッドオーシャンの隙間が見つけやすくなる
ここまでの流れで、「後出しジャンケンとかダッセー」「ただの寄生やん」と思った人も多いかもしれませんが、そんな単純に話ではなく。
❶ ノウハウを手に入れ
❷ リスクを避ける方法を知り
❸ 認知度アップに便乗して
それだけで後発組としてポジションを確保し、長期的なビジネスを展開していけますかね?
まぁ、無理ですよね。
先発組がいる時点でブルーオーシャンではありませんし、認知されつつあるということはレッドオーシャンに向かっているということなので、ただノコノコと参入しても負け確定ジャンケンになります。
他の後発組よりも早く後出しをしなければならないということですね。
それがレッドオーシャンの隙間なんですが、この見つけ方はけっこうシンプルで、
足りない仕組みやノウハウ
お客さんの不安や不満
これらを解消できる商品やサービスを開発するということです。
例えば、先発組の活動チェーンにおいて、サポートが弱いからこそマネタイズできていない部分があれば、そこに力を入れたり、実際に中に入り込んで自分で体験して不安、不満だった部分を埋めるものをつくるなど。
上記の活動チェーンや課金ポイントに関して詳しく学びたい人は、川上さんの本を参考にしていただければ。
極論を言えば、「こんなビジネスはダメだ」という声が上がってきたらチャンスなんですね。
後発組として、そのダメだと言われている部分を改善したり、弱い部分や足りない部分をお金をいただけるくらいにまで強化して商品やサービスをリリースすれば良いので。
懸念点を払拭できるように、自分のリソースを加工・編集して強みに変えることができれば、レッドオーシャンの隙間を確保することができます。
ということで、生まれ持っての富豪や天才でもないかぎり、ギャンブルマインドで「誰もやっていないこと」にチャレンジするのは控えましょう。
もちろん、夢を持つなということではなく、やるのであればまずは堅実なビジネスを軌道に乗せ、収益の柱を複数つくってから、あるいは同時進行でしましょうということです。
今後のビジネス戦略に悩んでいる人は参考までに。
後発組としての戦い方の全てのノウハウがここにあるので、よければ年内にインプットだけでもしておいてください。