Twitterでこんなアンケートを取りまして。
よくある二元論ですが、あなたはどっち派でしょうか?あるいはどっちでもない第三の視点とかあったりしますかね?
情報はどっちで判断する?
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) June 24, 2021
これ、結果だけを見ると「まぁそうだよね」っていう感じなんですが「何を言っているか」を選んだけっこう多くの人が実際は「誰が言っているか」のバイアスがかかっていたりします。
というのも、何か情報を仕入れて誰かに伝える際「こうだからこうなんだよ」とロジックを伝える前に「〇〇さんがこう言っていたよ」と伝えがちなんですよね。
身に覚えがある人も多いのでは。
そのくらい人は「誰が言っているか」で情報を判断してしまいがちで、特定の人物の情報に長い期間触れていれば触れているほどそうなります。
あるいは権威を感じている場合もそうです。
その人の情報が自分にとって金銭的な利益を生み出したわけじゃなくても、何かしら結果が出たわけじゃなくてもそうなっちゃうんですね。
好きな著名人の本が出たら、タイトルや中身関係なく必ず買う人とかいると思うんですが、そういう人はまさに情報の精査をすることなく「この人が言っているなら」と思考停止でインプットしてしまうと。
Twitterでも、特定の人がツイートしたら必ずイイネやRTする人とかよく見かけますが、こうなってしまうともうヤバいですよね。
善か悪か、モラルかアンモラルの判断を他者に委ねてしまっているわけなので、行く末は宗教と同じです。
そうならないために、バイアスにかからずにできるだけ正常に情報を判断するポイントがあるので、今回はそれについて解説していきます。
情報は「何を言っているか」で判断しているつもりだったけど、振り返ってみると「誰が言っているか」で判断していることも多いかったなという素直さを持ち合わせている人はぜひ読んでみてください。
誰が何を言っているか
ポイントは、情報を受信する側ではなく情報を発信する側の立場で考えてみるということです。
自分が情報を発信するとき「誰が言っているか」で判断してほしいのか「何を言っているか」で判断してほしいかということですね。
これは人によって分かれると思うんですが、例えば「誰が言っているか」で判断してほしい人は「私が発信する全ての情報を信じなさい」というアプローチなわけです。
言ってしまえば「私の言うことは何も考えずに受け入れなさい」ということなので、さっきも言ったように宗教的なビジネスモデルを作りたい人はこのアプローチが有効になるんですね。
コンテンツよりもキャラを立たせる感じです。
一方で「何を言っているか」で判断してほしい人というのは、相手にじっくり考えてほしいという人なので、お互い対等に高めあえるお客さんやビジネスパートナーとお付き合いしたい場合はこちらのアプローチが有効です。
何を根拠に
何のために
何を言っているのか
というところまでちゃんと考えてもらうということですね。
情報発信者としての理想は両方、つまり最終的に「誰が何を言っているか」で判断してもらうということに尽きます。
ただ、ここでいう「誰が」というのは、権威性や錯覚資産で引っ張るのではなく「この人が言うなら間違いない」と思ってもらえる発信を先にし「信用できる人」として求心するということです。
つまり、順番としては「何を言っているか」というコンテンツそのものを評価してもらい、その後に「誰が言っているか」という人物自体を評価してもらう流れに持っていくのが理想なんですね。
発信する側の人はこれを意識してみてください。
発信する立場で考えるからこそわかる
受信側に回ったとき、これらの考え方というのはとても役に立ちます。
なぜなら、冒頭でも言ったように、ほとんどの人は無意識のうちに「誰が言っているか」で情報を判断してしまうからです。
であれば、最初からそのことを受け入れた上で
この人は誰で
どんな経験を踏まえて
何の(誰の)ために
何を根拠に
何を言いたいのだろう
という視点で情報を見るクセをつけている方が良いわけです。
例えば、自己啓発のテンプレやコピペのような内容を何の恥ずかしげもなくツイートしている人は、その内容というのは
誰でも言える、経験もいらない、誰のためでもない、自分で証明していないことを言っているだけなので、それを誰かに伝えようとしてるということはキャラに依存させているわけです。
そうなると、内容に意味や価値はなく「誰が言っているか」で判断してほしいんだな、広く浅くバズって思考停止の信者を集めたいだけなんだなということがわかります。
逆に、自分の経験則から特定の誰かに呼びかけるようなツイートをしている人や、共感ではなく賛否が分かれる内容や人に考えさせるようなツイートをしている人は「何を言っているか」での判断を求めていたりします。
いずれにせよ、自分が目的を持って発信してみないことには、なかなかわからないことなので「誰が」と「何を」の両方のアプローチで発信をしてみることをオススメします。
ずっと受信する側にいてはバイアスからは抜け出すことはできないので。
好きな人を疑うこと
バイアスにかからないようにするためには、やはり自分を疑うことから始めなければなりません。
アンケートの結果だけを見ると「何を言っているか」で判断している人が多い…ように見えますが、そう思い込んでるだけで、おそらく半分以上の人が「誰が言っているか」で判断していますし、しかもそのことに気づいていません。
例えば、仲の良い人や尊敬する人のツイートに対して反論や違う意見を述べたことってありますかっていう話で。
違う人間なのに常に同意見、共感するなんてありえないじゃないですか。
嫌いな人の意見に対して反論をするのは当たり前(これもバイアス)なので、好きな人に対して反論できるかどうか、反論しなくても疑問を述べられるかどうかは、自分は本当に「何を言っているか」で判断しているかの一つの指標になります。
まぁ、反論とまではいかなくても「私は逆にこう思うんだけど、どう?」と意見を述べることはバイアスから抜け出す訓練として良いと思いますよ。