どうも、服部(@FACTDEAL)です。
過去にXでつぶやいたコレに関して、もう少し具体的に説明していこうかなと思いまして。
ほとんどの人が言ってる「強み」ってただのリソース。
リソースを市場のニーズに合うように編集・加工してはじめて強みとかウリになる。
例えば「海外生活経験がある」はただのリソース。その経験を誰にどのように役立てることができるかを考えて編集・加工することによって強みに変わる。
— 服部慎也|狭くて深いマーケティング (@FACTDEAL) November 11, 2018
基本的な結論に関しては書いてある通りなんですが、じゃぁ実際にどうやってただのリソース(経験、知識、スキル)を強みに変えれば良いのかという部分の掘り下げですね。
例えば、「行動力がすごい」とかいうのは強みでも何でもなく、思い立ったらすぐに行動ができる」という精神論や根性論にしかすぎません。
ほとんどの人が「この人の行動力はすごいから今すぐ真似しよう!」とはならないわけです。
なぜなら、人は
今までやったことないこと
予測できないこと
には、なかなか共感できないので、「それって、その人独自の武器だよね」としか思えないんですね。
自分には到底真似できないと。
要は、あなたが「行動力がすごい」というリソースを持っているとしたら、あなたと同じように周りの人も行動させることができて初めてそれは強みになるわけですね。
巷では「とにかく行動しろ!」と煽って行動させることが強みだと勘違いしている人が多く、さらには「行動すればあーなるこーなる」と夢を見させて「あとは知ーらない」といったパターンをよく見ます。
これは、本人の「行動力というリソース」の域を出ていないわけです。
よくある海外生活マウンティングとかもそうですよね。
二言目には「海外では…」「欧米では…」とかは強みでもなんでもなく、ただのリソース(やインフォメーション)なわけです。
これを強みに変えるためには
❶ どんな人が
❷ どんな場面で
❸ どんな方法で
という3つのポイントをおさえ、できるだけテクニカル要素も含めてイメージしやすくする必要があるんですね。
ツイートにも書いたように「海外生活経験がある」というリソースを使ってビジネスをする場合、普通に考えれば
❶ 海外で生活したい人が
❷ 移住を迷っている時に
❸ 海外生活の良さを伝えることで
同じような境遇の人の背中を押すためのセミナーやカウンセリングをする、といったビジネスが考えられます。
これが非常に大きな市場で、かつ海外生活経験者が希少であれば良いかもしれませんが、逆に市場の規模が小さく、海外生活経験者なんてごまんといる状況においてはビジネスとして成立したとしてもかなり厳しいでしょう。
その場合に、違う市場に目を向け「海外生活経験がある」というリソースを編集・加工して強みに変えるということです。
では早速、具体的にどう考え、どう編集・加工すれば良いのかについて。
❶ どんな人に役立ちたいのか?
順番に解説していくと、最初は「どんな人が」になるわけですが、これは要するに「どんな人に役に立ちたいのか?」ということです。
参入すべき市場ですね。
ただし、役に立てば何でも良いのかというとそういうわけではなく、「たまたま目に入った困った人がいてその人に自分の経験が役立ちそうだからコレをビジネスにしよう」ではダメなわけです。
大事なのはビジネスとして成り立つかどうかです。
同じことで困っている人がどれくらいいるのか、ということをちゃんとリサーチしなければならないんですね。
それなりにお金を持っているか
めちゃくちゃに困っているか
リピート性はあるか
くらいの条件は、参入する市場として最低でもクリアしておかなければなりません。
その上でニーズ(もしくはウォンツ)があるのであれば、そこに合わせてリソースを変形させていきます。
※ニーズとウォンツについての詳細はこちらを参考に
❷ どんな場面で役に立てるのか
ここで、海外生活経験で印象に残っていることやビックリしたことなどを、箇条書きでも良いので細分化していきます。
できるなら、集客に関連しそうなことを挙げることができればベストです。
友達のパーティはいつも人が集まっていた
Xの使い方が日本人とはまるで違った
ストリートパフォーマーの求心力が凄かった
など、ザックリで良いので。
その中で、一般的な集客に汎用できそうなもの、あるいは融合することで使えそうなものをピックアップして実践するんですね。
で、場面を絞り込むわけですが、ここではXで集客をするという場面に絞り込んで、
「アメリカのストリートパフォーマーは、日本人とはまるで違うXの使い方をして、いつも多くのファンを集めていた」
という感じで仮コンセプトを固めて、実際に自分でも実践して成果が出るか試してみて、上手くいったものをリソースではなく自分の中の強みの枠に移していきます。
❸ どんな方法で役に立てるのか
最後はテクニカルな部分の説明ですね。
上手くいった方法をちゃんと言語化、パッケージ化することによって、ただのリソースが強みになるということです。
コンセプト、テーマ的にはもう少し詰めなければならないですが、それはテクニカルな部分(方法論)を具体的にすればするほど固まってくるので大丈夫です。
例えば
アメリカのストリートパフォーマーの中には、投げ銭を求めずXのフォローを求めてくる人がいます。
パフォーマンスはあくまで無料で、Xでネタの裏側やプライベートを発信しているんですね。
そこからYoutubeに誘導し、Youtubeでは常に新ネタを配信することで多くのアクセスを集め、そして新ネタを生で見たいという観客がストリートにも現れます。
で、この集客サイクルは私も実践して大きな成果が出ており、ライバルと差をつける集客法としてもかなり有効です。
という感じで、できるだけ具体的に解説することで、
❶ どんな人が
❷ どんな場面で
❸ どんな方法で
という流れが明確になり、「私は海外生活経験があるので、集客の役に立てます!」という意味不明なリソースの当てはめが解消されますよね。
で、「海外生活経験がある」というリソースが、「海外生活で目の当たりにした、アメリカのストリートパフォーマーが実践している、特殊なX集客法を教えることができる」という、強みになるということです。
リソースの横流しだけでは、市場が小さく、ライバルも多い「海外生活志望者のサポート」というビジネスにしか参入できないわけですが、強みに編集・加工してコンサルビジネスに参入できるようになると。
今まで手持ちのリソースを強みだと勘違いし、市場に無理やり当てはめていた人は、ここから修正をかけていってみましょう。
また、自分の強みが今のビジネスにマッチしていなかったり、市場の縮小、ライバルの増加などによってジリ貧になっていくと感じていたりする場合は、ぜひこの方法を試してみてください。