経営・ビジネス

WHY(やりたいこと)が先かWHAT(できること)が先か

どうも、服部(@FACTDEAL)です。

今回は確実に賛否が分かれる内容の話です。

というか、むしろ「私は基本的にWHY起点だな」「オレはWHATからだな」と賛否が分かれてほしいテーマですね。

どっちが正解とかはなく、ハマるアプローチは人によって絶対に違うと思うで、自分の経験を振り返り、自分の頭で考えた上でブレイクスルー的なものになれば良いかなと。
 

で、何かというとこれです。

ゾエさんの考え方は好きで、ツイートや記事も見ているんですが、これは自分はちょっと違うかなと思ったので、引用RTしたんですね。

わかる人はわかるとは思うんですが、ツイートだけで説明するのは難しいですし誤字脱字もあったのでブログに書いちゃおうと。

WHY思考とWHY起点

最初に言っておきますが、今回の記事は決して「WHY」を否定する内容ではなく「状況によってはこうした方が良いよ」という内容です。

コンサルの現場では、問題に対してWHY思考で深堀をしていくことはセオリーですし、ユダヤ人も大好きなWHY思考は、議論や思考のトレーニングするには持ってこいですからね。

ただ、今回の話はコンサル的な「WHY思考」とは少し違います。
 

何かを始めるとき、例えばビジネスを立ち上げる際や商品を作る際の起点について、要は「何から考え始めるのか」「何を最も大事にするのか」にポイントを絞ります。

実際、ゾエさんの記事の中にも「WHY起点」という言葉が出てきますし。

思考法そのものには触れないので、興味がある人は下記の本などを参考にしていただければなと思います。

ゴールデンサークル理論

ゾエさんの記事の中で出てくるゴールデンサークル理論(画像をお借りします)ですが、これはこれで間違いではないと思います。


この図では、優先順位は

❶ WHY(なぜやるのか?)
❷ HOW(どうやるのか?)
❸ WHAT(何をやるのか?)

となっているんですが、これはコンテンツメイク(商品企画・開発)の段階と、セールスの段階では優先順位は真逆になるんですね。
 

ゾエさんの記事の中で「人が共感するのはWHYのみ」と書かれているので、おそらく商品を打ち出す段階において何を優先的に伝えるべきかということであって、プロダクト段階の話ではないのかなとは思います。

が、少し混同しちゃっているのかなという印象も受けます。

確かに、商品を打ち出す段階においてはこれがセオリーだと思いますし、実際、プレゼンをする際も

WHY ➡︎「我々は〇〇という想いで〇〇という価値を世の中に提供したいと思っています」
HOW ➡︎「それが〇〇(方法や特徴など)によって実現できたら良いと思いませんか?」
WHAT ➡︎「それがこの商品です!(ジャジャーン!)」

という感じで進めますよね。

ただ、これがプロダクト段階、つまりコンテンツメイクをスタートする際は真逆になる(真逆にした方が良い)んです。

WHYがWHATのジャマをする

僕がnoteで書いた『コンテンツメイクの教科書』では「HOWよりもWHATが大事」という解説をしていて(この部分は無料で読めます)、WHYの重要性はあえて説いていません。

なぜなら、WHYがWHATをジャマするからです。

なので、カリキュラムとしては「自分のリソースを知った上で欲望を知ると」いう流れを取っています。

というのも、WHY(なぜするのか?)は簡単に言えば欲望だからです。
 
例えそれがお客さんのためであっても、お客さんが幸せになることによって自分も幸せや喜びを感じたいという自分の望みなんですね。
 

で、無邪気な欲望というのは、基本的に自分のリソースや社会の仕組みなどを無視するので、いざWHYを起点にスタートした後、リソース不足や社会的な制約を目の当たりにするとすぐに挫折してしまいます。

挫折せずにリソースを増やしたり整えようとしたりもできますし、社会と向き合ったりもできますが、それはそれでかなり多くの時間を費やすことになり、それもまた挫折要因になります。

せっかくWHAT(自分にできること)がいくつかあるのに、それがWHY(欲望)によってないがしろにされるのはもったいないですよね。
 

もちろん、時間的にも金銭的にも余裕がある状態であれば、最初からWHYを突き詰めていっても全然OKですし、本来はその方がビジネスやコンテンツメイクは楽しいはずです。

ただ、できるだけ早く確実に成果を出すためには、WHYを起点にしてはいけないということです。

WHYの発展系がコンセプト

自分の欲望はお客さんにとっては関係ないので、まずはWHATを知ると。

それはすなわち、どんなビジネスをすべきか、どんな商品を市場に出すべきかということであり、言い換えれば

どんなビジネスができるか
どんな商品を作ることができるか
自分にはどんなことができるか

といったことになるので、ここでは「〇〇したい!」という願望や欲望は介在させません。
 

この際にやりがちなのが「好きなことをやろうとする」ことなんですが、「好きなことをやろうとする」というのは「〇〇したい!」という欲望の追求であり、WHY起点なのでダメです。

好きなことではなく、得意なことでなければなりません。

もちろん、「得意なことが好きなこと」であれば最高なんですが、「好きなことが得意なこと」とは限りませんし、好きなだけではビジネスとしては成り立たないですよね。

なので、最初は「WHY(やりたいこと)」ではなく「WHAT(できること)」を明確にすると、で、WHATがわかったら、次にWHYです。
 

自分の目標や欲望を知り、それを達成するためにどのリソースを使うのか判断し、それを必要としてくれる市場やニーズがあるのかをリサーチします。

ここではじめて、どんなお客さんに自分が何をしてあげられるかが見えてくるので、「この人たちをこういうふうに幸せにするためにこうしよう」といった言語化されたWHY、つまりそのビジネスをする理由や商品を作る理由ができあがるわけです。

そして、そのWHYを編集・加工したものがコンセプトになります。
 

進めていく中で足りないリソースやその他の厳しい制約条件も出てきますが、WHAT(自分ができること)を起点にしているので、リソースの取得は最小限で済みます。

で、最後にHOWですね。

どのような方法で集客やプロモーションをし、どのような方法でセールスをするのかです。

この時にコンセプト(WHYを対外向けに編集・加工したもの)を打ち出して求心するわけです。

起点ミックスという考え方

なんとなくわかっていただけましたかね?

フェーズごと、その人の経験値によってWHYの優先順位や出番は変わるということです。

今回お話したように、コンセプトメイクの段階ではWHATの掘り下げが最重要ですが、ある程度ビジネスの経験値もあって、自分のリソースの範囲やレベルを把握できていれば、WHYとWHAT、そしてHOWをイメージしながら同時進行で進めていくことができます。

僕がそうしているんですが、最初は右脳でガンガン攻めていって、後に進むに連れて左脳で整理していくという進め方です。

これなんか完全にWHAT起点のコンテンツですね。

ただ、ビジネスやコンテンツメイクの経験値が低い段階で、WHYに従いすぎると、成果まで果てしなく遠回りになってしまう可能性は否めません。

なので、WHATの掘り下げやHOWのためのインプットをある程度進めた上でWHYをつなげるという方がビジネスの確実性は上がりますし、資金や時間の少ないスタートアップにおいては成果への到達を短くできます。
 

最初にもお伝えしましたが、WHATを起点にするということは、純粋な願望や欲望にしたがってビジネスをするわけではないので、やはり面白みには欠けます。

使命や信念は一旦脇に置いておき、後からすり合わせるというカタチになりますからね。

使命や信念を起点にし、それを全うするために必死にリソースをかき集めたり、拡める方法を試行錯誤したりしていくのはやはり楽しいものなので、そういう人は初っ端からWHY起点にするのもありです。

楽しくもなかなか茨の道ではありますが。
 

僕も最初はWHY起点でビジネスをスタートし、最初は楽しかったんですがリソース&リサーチ不足で見事に挫折しました。

結果としてふりだしに戻りましたが、自分ができることをコツコツとやって確実に早く成果を出し、そこで得た利益によってある程度の金銭的、時間的自由を確保できてから、WHY起点に切り替えて新しいことをやるというパターンで復活することができました。

まぁ、ある程度経験値は積めたので、得意な分野のことに関しては起点ミックスでガンガンいっていますが。

さて、あなたはどうでしょうか。


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