何が起こるかわからない激動の時代なので、収入源は一つではなく複数持っている方が良いと考えている人は多いですよね。
本業だけではなく副業を始めるのもそういった視点だと思います。
そんな中で、何かしらの分野に精通しているのであれば、新しい収益の柱を作ったり、新たな事業展開したりする上で「コンサルビジネス」を推奨することが多いです。
コンサルビジネスは、事業形態は新しいものにはなりますが、全くゼロからの積み上げではなく今までの経験を活かして始められるので、労力が少ない上に失敗のリスク(設備投資などが必要ないので)も少ないからです。
ただ、やはり新しいチャレンジなので「コンサルなんて自分にできるんでしょうか…」と不安になる人は多いですし、その気持ちもわかります。
それって、おそらく「先生」や「顧問」のような立場にならなければならないという思い込みがあったりするんですよね。
あるいは、提示された問題や悩みに対して自分ごときがちゃんと対応して解決をできるのかどうかという自信のなさから来るものだったり。
確かに、コンサルは決して楽なビジネスではないですが、提供しているものというのはシンプルなので、必ずしも最初から無理難題に向き合わなければならないということはなく、自分にできることを考えて提供していけば良いんです。
できないことを「できる」と言って契約したり、できるかどうかもわからないのに目先のお金欲しさに受注したりするのがダメなのであって、できる範囲から取り組んでいけば良いんです。
そういえば、フォロワー数千人の自称「Twitterコンサル」の人が「フォロワー1万人にします」というコンサルを販売していたのを見たことありますが、そういう意味のわからないことをしなければ良いんです。
あと「SEOコンサル」とか「ブログコンサル」とか言いながら、自分のサイトは一切明かさない人とかいるじゃないですか。
コンサルをするほどの実力があるのであれば、当然、複数のサイトを運営しているはずですし、常識的に考えてクライアントに見せる用のサイトくらい容易に用意できるしょう。
そういえば「SEOコンサル」とか「ブログコンサル」とか言いながら、自分のサイトは一切明かさない人とかいるじゃないですか。
コンサルをするほどの実力があるのであれば、当然、複数のサイトを運営しているはずだし、常識的に考えてクライアントに見せる用のサイトくらい容易に用意できるしょう。
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) November 5, 2021
というような「本業が上手くいっていないからコンサルで稼ごうとしてる輩」は論外として、真っ当なビジネスをしている人であれば、コンサルビジネスというのはスムーズに事業展開していけると思いますよ。
自身が取り組んでいて、しかも成果を出せているビジネスや業界のコンサルをするわけなので、基本的なノウハウは持っているはずですよね。
であれば、それをコンテンツ化できるレベルまで体系化して落とし込み、新たな問題に対応するための必要な知識やスキルはあとから身につけていけば良いんです。
まぁ、このコンサルタントの型だけは同時進行で身につけていってほしいですけどね。
コンサルの2つの付加価値
では、コンサルの基本的な考え方をお伝えしていこうと思うんですが、まずコンサルというのは誤解を恐れずに言ってしまうと、そのサービス全てが「付加価値」であり、あらゆるビジネスでこの考え方は有効になります。
ただ商品を売るだけではなく、いかに付加価値をオンして提供できるかということですね。
で、コンサルにおける付加価値というのは大きく分けて次の2つです。
問題解決
状態向上
例えば、iPhoneという商品がありますが、使い方がよくわからない人のサポートをするというのは、言うまでもなく付加価値ですが、もっと活用して生活を便利にするというのも同じく付加価値です。
前者は「問題解決」であり基本的にはなければ困るもので、後者は「状態向上」であり別になくても良いけどあると良いもの。
もちろん、あらゆる商品自体が問題解決ツールでもあり、生活を向上させてくれるものでもあるんですが、基本的な機能や特徴は限られていますし、自力で引き出せるポテンシャルというのは限られています。
実際、ガジェットオタクの人でもiPhoneのポテンシャルを100%引き出せている人なんていないと思いますし、一般ユーザーの人は機能の30%くらいしか使ってないんじゃないですかね。
なので、この場合は30%をちゃんと使えるようにするというのが「問題解決」という付加価値であり、限りなく100%に近づけるのが「状態向上」の付加価値ということになります。
問題解決の付加価値
iPhoneの話の続きですが、ぶっちゃけ困ることがなければ30%の機能だけ使えれば別に良いわけじゃないですか。
iPhoneでニュースやYouTubeが見れて、あとは緊急時の通話、LINE、Twitter、Spotify、目覚ましが使えれば十分みたいな感じですね。
あとは、ちょっと意識の高い人が健康管理をしたりタスク管理をしたり、インスタやTikTokなどショート動画用の編集・加工ができれば良いんじゃないかなと。
ただ、その中でも困ったことは出てくると思うんですよね。
アカウントがどうとかセキュリティがどうとか、WiFiがどうとかBluetoothがどうとか、4G?5G?みたいな感じで、ただアプリを使うというだけでも様々な設定や管理が必要になります。
その際に「問題解決」という付加価値を提供するのがコンサルで、ニーズ、つまり
① 必要不可欠なものの補填
② すでに発生している問題の排除
③ リスクの事前回避
などに対してしっかりサポートやフォローをするということですね。
この3つのうちいずれか、あるいは全てできる人であればコンサルという付加価値を提供できるわけです。
iPhoneの場合、もう少し具体的に言うと
このアプリや設定は必須です(①)
乗っ取りの原因はこれです(②)
すぐにアップデートしてはダメですよ(③)
みたいな感じで、クライアントの状況に置き換えても流用できることはわかりますよね。
最初にこれだけは準備してください(①)
現状の問題はこうやって解決します(②)
こうなる前にこうしてください(③)
という感じになります。
状態向上の付加価値
ガジェット系のYouTubeやブログ見ていると、iPhoneの活用方法の動画がたくさん出てくると思うんですよ。
オススメのアプリ紹介もそうですし、機能の解説、少し範囲は広がりますが「iPhoneで上手に写真や動画を撮る方法」もそうですし「タスク管理の方法」なんかもそうですね。
そういったものは全て「状態向上」の付加価値です。
基本的な機能は使いこなせていて、生活をより便利かつ豊かにするためのハックがあることは何となく知っているけど、実際にどういうものがあって自分にはどれが適しているのかがわからない人に対して付加価値を提供する。
それがウォンツ、つまり
① 横展開や深掘り
② 優位性の獲得
③ 他(異)との連携
などに対してしっかりサポートやフォローをするということですね。
こうすればもっと便利になります(①)
これを人に教えると喜ばれます(②)
Macと連携するとこんなこともできます(③)
みたいな感じで、これもビジネスやクライアントに置き換えても同じです。
こうすればもっと成果が出ます(①)
これを知っていると差別化ができます(②)
パートナーと組んでこんなことができます(③)
という感じでしょうか。
こういったことをサポートできたり提案できたりすることでも、コンサルという付加価値を提供できるんですね。
もちろん、問題解決(ニーズ)と向上(ウォンツ)の両方に対応できると最強なのは言うまでもなく(ニーズとウォンツに関してはこちらの記事を参考に)。
コンサルタントにならなくても良い
コンサルビジネスをするつもりがなくても、今回解説したような視点を持っているだけで、お客さんにどんな付加価値を提供すると喜ばれるのかという思考が常態化され、自身の商品自体はアップデートしなくても提供できる(付加)価値は増えていきます。
あるいは、自分の商品を持っていなくても、既存の商品やサービスの問題を解決したり、より活用できる方法を言語化してパッケージングしたりすることでビジネスの幅は広がります。
もちろん、自分の商品はあるに越したことはないですが。
別にコンサルタントにならなくても良いですし、コンサルタントと名乗る必要もないですが、コンサルのようなことをしている人ってたくさんいるじゃないですか。
もしかしたら、今回の記事を読んでもらって「私のやってることコンサルやん」と思った人も多いかもしれませんね。
自分の商品に付加価値をつけることはできないかを考えたり、商品を持たずに人の役に立つ事業を始めることはできないかを考えたりするヒントになれば幸いです。