このコンテンツの無料部分だけでも読んでみてほしいんですが、そこで「HOW(どのように売るか)」の前に「WHAT(何を売るか)」ですよという話をしているわけですが、成果が出ないまま走り続けている人は、やはりスタートのこの時点でずっこけてるんですよね。
売れないものをあの手この手で売ろうとするよりも、刺さるコンセプトや良いコンテンツ(商品やサービス)があって、サラッと集客できてサラッと売れる方が楽です。
実際、この『コンテンツメイクの教科書』はあの手この手でプロモーションやセールスをしていないにもかかわらず、数百部売れています。
リリース前の告知も特にしていませんし、リリース後は露出を増やしたり、アイキャッチを変えたりなどの多少は工夫はしていますが、ゴリゴリセールスしたり、よくあるような“値上げ煽り”をしているわけでもなく。
一番力を入れているのはコンテンツの追加で、リリース後も追記し続けるなど、なおWHATに力を入れているんですね。
というのも、内容もボリュームもヘビーなコンテンツなので、変に煽って不必要な人や使いこなせない人、行動できない人などに届いてしまってもアカンなというところがありまして。
必要な人だけに、ジワジワ売れていけばウレシイなという感じです。
本来、中身の見えない情報コンテンツの健全の売り方というのはこのようにするべきですし、良いものであればコンセプトやコンテンツの構成だけで売れるので、心理誘導やらマインドコントロールやらは必要ありません。
とはいえ、リリース後の初動は大事なので、HOWは全く力を入れなくても良いというわけではありません。
コンテンツをリリースする限りは、目標の売上や利益は設定しているはずなので、そこに到達させるための工夫や行動は必要なわけです。
あくまでビジネスなので、利益が残らないことにはビジネスは継続していけませんし、コンテンツをブラッシュアップするためのお金や時間を確保することもできなくなりますからね。
ということで、ビジネスのWHATとHOWのバランスの取り方について、いくつかポイントをお伝えしておこうかなと。
脳のバランスの取り方
まず、WHAT(何を売るか)とHOW(どのように売るか)のバランスの考え方なんですが、天秤をイメージしてほしいんですね。
いや、天秤は前に進んでいくイメージがわかりにくいのでやめましょうw
下図のような感じで、2人1組で協力しながら漕ぐカヤックをイメージしてください。
うん、わかりやすいかも。
前の人がWHATさん、後ろの人がHOWさんで、2人1組みで協力しながらゴール(目標売上)を目指します。
で、見てもらえればわかるように、前の人って後ろが見えないですし、レース中にいちいち振り返ったりしません。
一方、後ろの人は状況を見ながら舵の修正をしたり、前の人に声をかけて全体のバランスを整える役割があったりします(実際のカヤックプレイヤーがどうなのかは知りません)。
あくまでイメージの話なので、そこは深くつっこまないでください。
何が言いたいのかというと、本来であればWHAT担当とHOW担当の2人いることが理想です。
もちろん、2人とも論理的に考えて行動することは大前提ですが、その中でもWHATはわりと知識量やセンスを要するのに対し、HOWは数学的なアプローチをしなければならないんですね。
会社組織などであれば、WHATは開発部や企画部、HOWはマーケティング部や営業部というふうに、この2つは役割分担されています。
が、個人ビジネスにおいては、パートナーと協業したりコンサルタントに協力してもらったりしないかぎり、この2つを1人でマネジメントしなければならないことは言うまでもなく。
ミュージシャンとプロデューサーとかの関係もこんな感じで、センスと才能溢れる直感型のアーティストを、プロデューサーが数学的なアプローチで売れる状態に仕上げていくというのはよくあります。
どうすればイントロで引きつけることができるか
どうすればサビで盛り上がるか
どうすればもう一度聴きたいと思ってもらえるか
どのような仕掛けを入れれば口コミをしてもらえるか
どのようなビジュアルで視覚的な印象を残すか
といった感じですね。
これはビジネスも同じで、特に1人だけでビジネスを回す場合、WHATのフェーズとHOWのフェーズはしっかりと分けて考えなければバランスが取れなくなってしまいます。
ほら、全然良い曲じゃないのにプロモーションにめちゃくちゃ力を入れているパターンとかあるじゃないですか。
逆に、めちゃくちゃ良い曲なのに、埋もれてしまって「知る人ぞ知る」みたいになっているパターンとか。
まぁ、後者は一定以上のファンがいれば問題ないんですが、前者はちょっと痛いですし、将来性がないですよね。
ここの脳の切り替えをいかにできるかが個人ビジネスの肝になってきます。
セルフプロデュースもできるアーティストなのか、良いものは作れる自信はあるけどプロデュースは苦手なのか、あるいはセンスはイマイチだけどプロデュース能力は高いのか。
完全に1人でやる場合のコツ
明らかに能力のバランスが悪いことがわかっている場合や、注げる情熱やモチベーションに隔たりがある場合は、自分の弱みを埋めてくれる人やコンテンツをゲットした方が良いです。
まぁ、WHATはどうしても自分次第なところはあるので自分で磨くしかない部分ではありますが「磨くセオリー」はあったりします。
僕の場合は、HOWに関してはコンテンツで学び、WHATに関しては先生に「磨くセオリー」を教えてもらったり、センスの良い人と付き合ったりして対応しています。
自分自身で「どちらが強い」とは言えないくらい、ある意味バランスが取れているので、その対応ベストなんですよね。
今回は1人だけで全てこなす前提の話なので、自分でやる場合のコツを。
結論から言うと、アーティストな自分とプロデューサーの自分を「期間で区切る」ということに尽きます。
最初から器用にできないので、意図的に分断するということです。
例えば、コンテンツをリリース後、想定よりも売上があがっていない場合、1週間はWHAT、つまりコンセプトや商品力を見直したり、そのためのインプットをします。
そして、次の1週間はHOW、つまり集客方法やプロモーション、セールスパターンなどを見直すということですね。
これ、器用な人や天才肌の人はごっちゃにしても上手くいくんですが、そうではない人は、同時進行をしてしまうと、けっこう泥沼にハマってしまったりするので注意してください。
できるならもっと細かく分けた方が良いです。
例えば、WHATであれば1週間はコンセプトの修正、次の1週間はサービス内容の修正、HOWであれば1週間はプロモーションの再設計、次の1週間はセールスパターンのテスト、という感じで。
そうすることで、自分の強みと弱みがより明確になってきますし、それに対する必要なアクションも見えてきます。
カヤックの話はどこへ
天秤の話もカヤックの話もあんまり必要なかったですね。
まとめると、まずは
① アーティスト兼プロデューサータイプ(WHAT&HOW)
② アーティスト寄りでプロデュースは苦手(WHAT>HOW)
③ センスはないけどプロデュースは得意(WHAT<HOW)
の3つから自分の特性を理解し、2つの能力や情熱の隔たりが大きい場合はコンテンツやコンサルで弱みを埋めましょう。
とりあえず自分で全てやるという場合は、期間を決めてアーティストになりきったりプロデューサーになりきったりすると。
脳を切り替えろと言われても、なかなかそんなにすぐにはできないので、であれば、脳を使うタイミングを意図的に決めてコントロールしましょうねということです。
HOWに関してはコンサルタントとして僕の得意のするところなので、困ったときは『コンテンツメイクの教科書』をはじめとするコンテンツやコンサルを活用してください。
音楽をやっていますし写真も撮っているので、センスも一応磨き続けてはいて、刺さるコンセプトを考えるのは得意ですし、クリエイティビティな部分でも力に多少は力になれると思います。
全ての人はアーティストであるという、非常に背中を押されるこのような本もあるので、自分のアーティスト部分を伸ばしてみても良いかもしれませんね。
これから時代は、どう考えてもそっちの方が大事ですしね。