匿名でもTwitterで仕事を取れてしまう、商品も売れてしまう世の中になっているわけですが、一方で本名顔出しでも仕事が取れない人は一向に取れないという実情もあって。
この現象、なかなかおもしろいですよね。
素性を隠して、発信する言葉だけで人を動かして財布を開かせる人がいる一方で、信用を得ようと全てをさらけ出して発信しているのに稼げない人がいるわけですから。
まぁ、前者の商品を買う人はリテラシー的にはどうかと思いますが。
とはいえ、こういった構図が成り立っている以上、信用を獲得する上で匿名か本名かは論点ではなくなってしまっているとも言えます。
その相手から購入するか購入しないにおいて匿名か本名かはどうでも良くなっていると。
じゃぁ、何が購入に至るか至らないかを分けるのかというと、一般的にはブランディングやポジショニングと言われ、そのために「フォロワーを獲得しよう」などと言われるわけです。
が、そこに行き着くまでにどうすれば良いのかについてはなかなか語られておらず、よく見かけるのは「バズる方法」「フォロワーを増やす方法」といった再現性も継続性も低い方法論ばかり。
再現性も継続性も低いということは一発屋で消えてしまうということであり、実際そういった光景はよく見かけるはずです。
ということで、今回は「一発屋で消えずに生き残り、かつ仕事を獲得し続けられている人はどのようなTwitter運営をしているのか」についてお伝えしていこうと思います。
基本的には2つのステップに沿って解説していくんですが、この2つのステップを両方踏まなければならないということではないということは先にお伝えしておきます。
自分自身の状況に置き換えて、ステップ1だけで良いのか、ステップ2に進むべきかは個々で判断して取り組んでいただければ。
当然、ステップ1をある程度クリアできている人は、ステップ2を踏むことによって爆進することは言うまでもなく。
Twitter特有の攻め方もあるんですが、フォロワーを集めることよりも仕事を獲得することに重きを置いている内容であり、情報発信の基本となる部分でもあるので、ブログやメルマガの発信などにも生かしていただくと、SEO以外の戦い方も見えてくるんではないでしょうか。
アプデのたびにGoogleと戦って疲弊し続けるのは疲れますからね。
ステップ1:専門性で突き抜ける
これはいまさら言うまでもないと思いますが、特定の専門分野において誰よりも詳しくなり、それに関するツイートをするということです。
ただし「人よりがんばって勉強すれば良い」という簡単な話ではなく。
そんな根性論や精神論で突き抜けられるのであれば、世の中の勉強家の誰もがインフルエンサーです。
専門性で突き抜けるためには3つのことを押さえる必要があるんですが、その3つが何なのかというと
① 広さ
② 深さ
③ 早さ
なんですが、①関しては要するに「網羅性」であり、もっと簡単に言うと「一定のジャンルやカテゴリーに関しては誰よりも守備範囲が広い」ということですね。
例えばダイエットでいうと、筋トレだけではなく、ストレッチ、運動、食事、栄養、姿勢、遺伝、脳機能、マインドなど、広い範囲においてダイエットに関連する知識が豊富であるということですね。
そして②に関しては「マニアック性」であり、他の人がリーチできていないレアな情報、あるいは他の人が語れない独自の切り口や視点を持っているということです。
知識だけであればネットの情報や書籍などでインプットできるわけなので、独自の見解や切り口というのは想像の域で述べられないこともないですが、そこの「深さ」、つまり説得力を持たそうと思うと言うまでもなく「経験」が必須になってきます。
深さとはあくまで経験によって強く裏付けされるものなので、専門性で突き抜けるためにはプレイヤーでいることは外せないということですね。
そして3つめの「早さ」というのは、ある事象が起こったときやトレンドが発生したときに、誰よりも早く広くて深い見解を伝えられるということです。
例えば、「〇〇というダイエット法で健康被害が続出」というニュースが出たときに、いち早くそれについての見解を出せるかどうかが肝になると。
トレンドブログやYouTubeに近いですし、英語が理解できる人は英語圏から一次情報を取ってこれるというのもそうですね。
これら3つのうちどれか1つが突出している、あるいは高いレベルでが全て押さえられてこそ専門性で突き抜けることができ、放っておいてもTwitterでブランド化されポジションができあがります。
なので、Twitterで「専門性で突き抜けてポジションを獲得するぞ!」と思っている人は、広さ、深さ、早さ、いすれかにおいて高い次元でクリアしなければならないということは理解しておきましょう。
ステップ2:カジュアルポイントを持つ
どう考えても専門性だけで突き抜けるのは難しい場合、ステップ1はほどほどにしてステップ2に進んだ方が良いです。
というか、先発組が強靭な場合はこのステップ2が勝負を決めます。
先日、とあるアパレルのコンサルタントと話をしていたんですが、その中で出てきたのが「コンサルを依頼するハードルが高かった」とクライアントからよく言われるというものでした。
彼は、知識は広く、経験値も高い、そして業界のトレンドには敏感という優秀なコンサルタントなので、言うまでもなく専門性は非常に高いんですが、皮肉にもその専門性の高さが「ウチなんかがこんな人に依頼しても良いのか」というハードルになってしまっていると。
ここで僕がしたアドバイスは「もっとカジュアルポイントを持った方が良い」というものでした。
つまり、自分の専門以外の部分にも首をつっこみ、できれば業界(ここではアパレル)の視点を織り交ぜつつ独自の見解を示そうと。
実際、彼や彼の知り合いのツイートを見ていると、専門的なツイートよりもマインドや気持ちといった抽象度の高いテーマだったり、ちょっとした皮肉だったり、いわゆるカジュアルにツイートをした内容の方がバズっていたりするんですよね。
もちろん、本人たちもそれはわかっていて。
なかなか言語化するのは難しいんですが、こう考えてみてください。
部活をやっていた経験がある人であれば「スゲー上手い先輩がいて、教えてもらいたいけど怖い」という境遇ってあったと思うんですよ。
野球でもサッカーでもバスケでもバレーボールでも何でも良いんですが、そんなときにふとしたきっかけで、
ハマっているゲームが同じ
好きなバンドが同じ
推しのアイドルが同じ
好きな服のブランドが同じ
苦手な動物が同じ
といったようなことが判明して一気に距離が縮まったりしませんでした?
それと同じ要領で、カジュアルポイント、つまり肩の力を抜いて発信できるものを増やすことによってハードルを下げることができるということです。
簡単に言うと「絡みやすくする」と。
どんなビジネスや仕事をしている人でも、食べ物は食べるし、服も着るし、恋愛もするし、SEXもするし、子育てもするし、ニュースも見るし、政治にも触れるし、経済も学ぶし、トレンドも追います。
まぁ、政治に首を突っ込みすぎるとややこしくなるのでほどほどにした方が良いですが、それ以外のことにはどんどん首を突っ込んで自分の見解を述べた方が良いんですよ。
アパレルの仕事につながるのはアパレルの人からだけではないですしね。
カジュアルなツイートが潤滑油になって歯車が回り出し、遠くの歯車まで回す可能性が高くなるということです。
YouTubeなどの動画をシェアして、人間味や感じてもらったり人となりを知ってもうといったことも同じことだと考えていただければ。
ということで、専門性で突き抜けられる人は専門性を追求してください。
ただ、高い専門性は持っているが「上には上がいる」「横一線」という業界やジャンルの場合は、カジュアルポイントを増やして絡みやすくすることで仕事が取れるようになります。
ブログで考えるとこういったことですね。
専門性は裏付けにはなりますが、やはり相手は人間である以上、感情に訴えかける要素も必要だということですね。
ちなみに、さらに突き抜けている人は、カジュアルがカジュアルで終わっていないんですね。
つまり、カジュアルポイント関しても「深い」ということです。
もちろん、深くできる分野だけを選んで深く首を突っ込んでいるわけなので当然と言えば当然ですが、これもテクニックの1つなので、参考にしていただければなと。