僕はTwitterで家族観やライフスタイルを語ることも多いので、それに付随する相談を受けることも多いんですが、そもそも家族観やライフスタイルは自分で決めるものなので、なかなかアドバイスしづらい部分でもあります。
今が良ければそれで幸せだと言う人もいれば、将来の不安を払拭できなければ幸せを感じられないという人もいますからね。
まぁ、今の時代の流れや世の中の情勢的には後者の方が圧倒的に多いでしょう。
仮に人類のほとんどが前者だったとしたら、働く人は圧倒的にいなくなりますからね。
で、単身のライフスタイルならまだしも、家族を巻き込んでいるライフスタイルの悩みというのは厄介で、なぜかというと「相手を変えようとしている」人が多いんですね。
妻が〇〇なのでなんとかしたい
夫が〇〇なのでなんとかしたい
子どもが〇〇なのでなんとかしたい
みたいな感じなんですが、7つの習慣を読んだことがある人にとって「課題の分離」はおなじみの考え方ですが、これがみなさんなかなかできないわけです。
要するに、自分の課題は棚に上げて、相手を変えようとしてしまっているということなんですが、当然、問題解決の次元や軸を相手に置いても解決しません。
ということで、理想のライフスタイルや家族観は自分で考えてもらうとして、それを実現するためにはどういう考え(マインド)でいれば良いのかという話を少し。
まぁ結局のところ、僕らは札束がなければ話にならない資本主義国に住んでいるわけなので、お金を稼ぐことは前提になるんですが、なぜお金を稼がなければならないのかという部分ですね。
そこにフォーカスをして話していきます。
変えられる領域
自力で変えられるのは
自分の性格
生きる環境
だけなので、まずそのことに気づくことが重要になります。
相手が変わってくれることを望んでいる人、相手を変えることに必死になっている人が非常に多いんですが、家族としてどれだけ価値観を共有できていてもあくまで他人なので、洗脳でもしない限りコントロールはできません。
変わるきっかけくらいは与えられるかもしれませんが。
じゃぁ、自分を変えることは簡単なのかというと、今まで生きてきた何十年という時間を経てガンコな常識や価値観がこびりついているので、変化するにはそれなりの時間がかかるわけです。
なので、最初に取り組むべきは自分ではなく「環境を変えること」と「変えるための努力をすること」なんですね。
環境が人を変えてくれる面は大きいですし。
また、これはけっこう合理的なアプローチでもあって、なぜなら精神的なストレス(悩みや問題、苦しみ)というのは、環境などの物理的な問題に依存している場合が多いからです。
たとえば、会社にイヤな上司がいてストレスがかかるという状況があったとして、これに関する真の問題は「会社の上司」や「人間関係」ではありません。
真の問題は「その会社にいること」さらに言うと「そんな会社をすぐに辞められない環境にいるということ」です。
なので、この場に考えるべきことは「どうすれば上司と上手くやれるか」ではなく「なぜ自分はこんな酷い会社に身を置かなければならないのか」です。
ここを起点として「会社を辞められないのはなぜか」「どうすれば会社を辞められるか」を考えていかなければならないんですね。
上司や上司の性格は変えられませんし、だからと言って歯向かったり意見を言ったりしたら、その部署や会社にいづらくなったりするので、ガマンしなければならないみたいなパターンが多いんじゃないですかね。
パートナー、たとえば奥さんが近所付き合いやママ友付き合いで苦しんでいるとしたら、あるいは住環境(不便さや治安)に苦しんでいるとしたら、問題は「奥さんのコミュニケーション能力や順応力、性格」ではなく「なぜ妻はそんな場所に住み続けなければならないのか」です。
実際、僕の妻も似たようなストレスを抱えていましたし、妻のママ友からも似たような話はよく聞きました。
そして子ども同じです。
学校の先生の教育や対応が酷い、あるいは同級生からイジメられているという事実があったときに考えるべきは「どうすればその学校で卒業まで無難に過ごせるか」「登校拒否を認めてあげるか」ではなく「なぜ子どもはそんな学校に通い続けなければならないのか」だったり「なぜ行かないという選択肢しかないのか」です。
これも、うちの場合は幼稚園ですが、息子が同じような経験をしていました。
まさに「イヤだったら行かなくても良いよ」とは言いましたが「行かない」という選択肢しか与えてあげられないのは違うんじゃないか?環境を変えれば行けるんじゃないか?という方向に向き、環境を変えました。
実際「違う幼稚園だったら行ってみたい?」と聞いたら喜んでいましたし。
木を見て森を見ずじゃないですが、少し引いて俯瞰してみれば真の問題とその解決策は自ずと出てきますよね。
もちろん、ただ単に「〇〇がイヤだから逃げる」というだけではなく、本人が直したり反省したりすべき点はしっかり把握して押さえた上でですが。
移住も引越も転職も企業も離婚も自分の意思で自由にできる時代に、いる場所も一緒にいる人も全部自分で選んでる。
選んでる場所や人がイヤなら、離れるか自分の性格を変えるしかない。
どんだけ文句言ったって、住む国も地域も一緒にいる人も、選んだのは自分。自分で選べないのは親と子どもだけ。
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) April 2, 2022
「SNSで会社や社会の悪口言ってる人多いけど、お前が選んでお前がその場にいるんだろ」
見た目と違ってこういうまともなこと言うから好き。
【北岡悟】お前が選んでお前がその場にいるんだろ https://t.co/3VC3aS6ZBL @YouTubeより
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) April 2, 2022
理想のライフスタイル
ここまで読んでもらえればわかると思いますが、会社がどうこう、学校がどうこう、近所付き合いがどうこう、社会がどうこう、国がどうこうが問題ではなく、全ては自分の責任です。
もちろん、相手に多大な問題はあるかもしれませんし、話し合いや圧力で問題を潰すことはできるかもしれませんが、相手がどうするかは相手の課題でありコントロールはできないことなので、であればエスケープした方が効率的ですよね。
問題解決力を高めたいのであれば、ガンガン戦うのもありでしょうが、それでもどうにもならなかったパターンの場合にいつでもエスケープできる準備をしておかなければならないわけです。
問題と戦ったは良いけど、解決できずに余計に酷くなった環境に居続けなければならなくなったとなれば、それはかなり悲惨な状況ですからね。
こういった準備をしっかりしておくのが親、もっと言えば大黒柱大黒柱である自分の責任であり、大黒柱が不甲斐なければ「逃げる」「離れる」といった環境を変えるためのアクションが取れず、同じ場所でずっと過ごさなければならなくなります。
不甲斐なさの正体が「性格」なのか「お金」のなのか、それは人それぞれでしょうが、大抵の場合はお金でしょうし、お金があれば不幸は回避できますよね。
口先だけでどれだけ「愛してる」「家族を守る」と言っても、それだけではどうにもならない国に住んでいるわけですから。
実際に環境を変えるということも手段の一つではあるんですが「いつでも環境を変えられる」が前提にあると、同調圧力や権力に従う必要がなくなり、その結果環境を変えなくても堂々と生きやすくなったりするんですよね。
切り拓いていくにしろ、エスケープするにしろ、いつでも環境を変えられるライフスタイルというのが、僕にとっての理想のライフスタイルです。
もちろん、家族や仕事仲間、お客さんを巻き込んだ理想のライフスタイルはありますが、個人的な理想のライフスタイルに付随してくるものなので「理想のライフスタイルは?」と聞かれたら最近はこう答えています。
なので、身動きが取りにくくなる家も持ちません(持ち家を否定するつもりはありません)。
お金を稼ぐ必要性
そういった理想のライフスタイルを実現するためには、リッチな生活を求めていなくてもそれなりのお金は必要になりますよね。
お金の重要性、稼ぐ必要性というのは、別にキラキラした生活を送るためやセレブアピールするためではなく、まずはこれ(不幸を回避する)だということです。
お金で見栄を張っている人は、違う意味環境(生活や人付き合い)を変えられない人なのかもしれませんね。
それら(生活や人付き合い)を失ってしまうと、自分の存在価値がなくなってしまうと恐るあまり、そういった環境や生き方に執着してしまっているのでしょう。
まぁそれは置いといて、僕らは「幸せはお金では変えない」とか「人生はお金じゃない」みたいなキレイゴトを言って逃げるのではなく、お金で買えない大事なもの(たとえば家族の安寧や笑顔、子どもの未来)を守るためにお金を稼ぐ必要があるんです。
そして、真の問題、相手の本当の気持ち(願望や苦しみ)に気づくために、生涯かけてマーケティングの勉強をしなければならないんです。