インフルエンサー

SNSマーケティング

インフルエンサーを目指したくない人のためのメディア戦略

最近はさまざまなメディアやツールがどんどん出現し、しかもどれも中毒性のある魅力的なサービスがゆえに、その沼にハマる人も多いですよね。

そして、それらに振り回され、本来自分のやるべきことを見失ってしまっている人が多いように感じます。

まずはブログだよね!
時代はYouTubeでしょう!
自分にはnoteが向いてるかも!
Twitterで影響力をゲットしよう!
がんばるべきはInstagram!
TikTokでバズれば人生変わる!

といった感じで、すべてが中途半端になってしまっている人も多いんじゃないですかね。
 

まぁ「トレンドを追うこと = 時代についていく」ということでもあるし、見込み客がいる場所が変わると発信や商売をする場所も変えていく必要もあるので、こういった状況になってしまうのは当然と言えば当然ではあります。

ただ、時代に乗っかるところ(フローメディアの運営)とどんな時代になっても淡々とやるべきこと(ストックメディアの運営)はしっかり分けてアクションを起こす必要があるわけでして。

他社依存のプラットフォーム(無料ブログやSNS)での発信に重点を置いていたら、垢BANされてビジネスが立ち行かなくなった…なんてことになったら本末転倒ですからね。

本物のインフルエンサーを目指すには?

SNSに注力するのがダメだというわけではなく、目指すゴールによって取るべきマーケティング戦略は変わってくるということです。

例えば、インフルエンサーを目指す(目指せる)のであれば、SNSでの発信に重点を置くというのもありなんですね。

存在そのものに価値があったり多大な影響力を手に入れたりすることができれば、例えYouTubeやTwitterのアカウントがBANされても、新いアカウントを立ち上げればファンはすぐに見つけて戻ってきてくれますから。

それこそ今流行りのTikTokでバズって人生大逆転…なんてことも可能でしょう。
 

ただ、それはあくまでインフルエンサーなど「強者の戦略」であり、求心力が弱い凡人にとって難易度としては非常に高いんですよね。

なぜなら、カリスマ性という部分ももちろん必要なんですが、それよりもやはり、いかなるときもクオリティの高いコンテンツ(テキスト、音声、動画にかかわらず)を提供できる「コンテンツメイカーとしての実力」が問われるからです。
 

どうしても、フォロワーが多いだけで目立っている“なんちゃって”インフルエンサーや炎上で目立っているインフルエンサーが目に入ってくるので見落とされがちですが、息の長いビジネスをしている本当に実力のあるインフルエンサーは、例外なく良いコンテンツを提供し続けているんですね。

それなりの存在感や影響力を持っているYouTuberやブロガーは、何冊でも出版できるくらいのコンテンツをストックしているわけです。

あるいは目に見えるコンテンツがなくても、いつでも取り出せるものが脳内にストックされているので、TwitterやYouTubeなどで無限にアウトプットすることができるわけです。

これが本物のインフルエンサーと“なんちゃって”インフルエンサーの大きな違いですね。

フォロワー数やインフルエンサーの腰巾着など、いわゆる錯覚資産だけで集客している中身が空っぽの“本当は何者でもない”インフルエンサーは消えゆく末路しかないということです。

弱者のマーケティング戦略

僕もそれなりにコンテンツは蓄積してきましたが、インフルエンサーにはなれませんでしたし今後もなれません。

まぁ、自分の能力は常に客観視してきているので、そもそもインフルエンサーになろうとも思っていませんでしたし、僕ごときがなれるとも思っていなかったんですが。

本業がコンサルタントなので、不特定多数を相手にマネタイズするビジネスでもないですしね。

もちろん、一瞬幻想を抱いた時期もありましたが、カリスマ性を持ち合わせていない凡人は「狭くて深いマーケティング」をしていくべきという道にわりと早くから気づきました。

それからはもうマーケティングがめちゃくちゃスムーズで。
 

具体的に言うと、マーケティングの基本である「優良顧客だけを獲得し、良い関係性を継続する仕組みを作る」ということだけを考えて、下記の3つのメディアを自分のペースでコツコツと育てていきました。

❶ コンテンツメデイア
❷ コンバージョンメディア
❸ ブランディングメディア

という考え方は、まさに弱者のマーケティング戦略で、これさえしていれば「集客ができちゃう」ので、大袈裟でも何でもなく集客活動を不要にします。
 

集客の要素というのは「露出」と「求心力」であり、それはコンテンツメディアとブランディングメディアで完了するので、あとはコンバージョンメディアでマネタイズすれば良いだけになるというわけです。

大量のアクセスやフォロワーも必要なければ、恐怖を煽るような気持ち悪いセールスも必要ないということですね。

3種類のメディア

普段から僕のブログやTwitterを見ていただいている方であれば、もはや説明は不要かもしれませんが、念のため3種類のメディアについて解説しておきます。

❶ コンテンツメディア

コンテンツメディアというのはブログやYouTubeなどで、情報やノウハウをストックするメディアのことです。

自分はどんな専門性を持っているのか、どんな人の役に立つことができるのかがわかる、いわば自分のカタログのようなものですね。

❷ コンバージョンメディア

そしてコンバージョンメディアというのは、カタログを見て自分の商品やサービスに興味を持ってもらった人に対してオファーするためのメディアで、メルマガやLINE、無料のオンラインサロンなどがそれにあたります。

ただ商品をオファーしてセールスするというわけではなく、よりニーズに合致した商品を作るためにその中でヒアリングを行うという役目も担います。

❸ ブランディングメディア

ブランディングメディアというのは、良い商品を用意してお客さんに納得していただいた上で、購入の決め手となる販売者の価値観や人となりを伝えるためのものです(TwitterやInstagram)。

よほど差別化された商品を用意できるのであれば話は変わってきますが、同じクオリティの商品を他者と比較された際は「誰から買うか(誰から買い続けるか)」が重要になるということですね。
 

もちろん、これらのメディアはどう使うかによって効果は変わってきます。

例えば、YouTubeはコンテンツを蓄積することもできれば、コミュニティを作ってヒアリングをすることもできますし、ブランディングをすることもできます。

ブログやInstagramも同じくですね。

ただ、これらは応用であり、コンテンツを蓄積できて垢BANなどによってメディアを失う可能性が極めて低いストックメディアとコンバージョンメディアをしっかりと保持した上で、フローメディアに別の要素を足すという流れがベターです。

僕らが進むべき道

ザックリですが、ここまでの説明でやるべきことやその優先順位が明確になった方はぜひコツコツと進めていってください。

弱者の戦略ではなく、圧倒的なコンテンツのストックとカリスマ性によって強者(インフルエンサー)を目指すというのも良いでしょう。

その先には名声と莫大な収入が待っているかもしれません。 
 

一方で、自分を客観視した上で「自分には弱者のマーケティング戦略が向いている」「狭くて深いマーケティングをしていきたい」という方は、そこを前提としてアクションプランを立てていってください。

正直言ってこの戦略は莫大な収益にはつながりませんし、良くて年収2,000〜3,000万円くらいでしょう。

ただ、お客さんを選ぶことが前提なので、ビジネスにおけるストレスは最小限に抑えることができますし、ビジネスの規模としても小さいものなので時間を大事にすることができるというメリットがあります。

まさに“そこそこ”稼ぎつつ、目一杯自分の時間や家族との時間を大事にするための戦略と考えていただければ。

メディア構築の優先順位と目的

その上で、実際に、

どういった手順で
どのメディアを選んで
何を考えながら
どのくらいの時間をかけて
どのくらいのクオリティで

3種類のメディアを運営していけば良いのかわからないという人は、次のステップを参考にして進めてください。

ステップ1:コンセプトメイク

ビジネスの土台となるコンセプトの3大要素

❶ ターゲット(何に困っている人に)
❷ プロセス(どんな素晴らしい方法で)
❸ 目的地(どんな素晴らしい状態になってもらいたいのか)

を仮で良いので決めてしまいます。

ここが定まらない状態で各メディアを運営していっても、常に情報発信がブレてしまい全てがムダになってしまうので、時間をかけてしっかりと固めていきましょう。

ステップ2:3種類のメディアの選定

コンセプトを仮決めした上で

❶ コンテンツメディア
❷ コンバージョンメディア
❸ ブランディングメディア

の3種類のメディアにおいてそれぞれ何を使っていくのがベストかを決めていきます。

ブログかYouTubeか、メルマガかLINEか、TwitterかInstagramか、といった話ですね。

何をしても100%成果が出ないメディアというのはありませんが、コンセプトに適したメディアを選定しなければ成果の大きさや成果が出るまでのスピードは全く変わってくるので、小さくテストを繰り返す前提でチョイスをしましょう。

ステップ3:コンテンツメディアの運営

コンバージョンメディアにつなげるためにの土台を完成させます。

❶ 最低限の記事(ノウハウ&オピニオン)
❷ プロフィール(自己紹介)
❸ 商品(サービス)

などを完成させ、今後さらにコンテンツを蓄積していけばコンバージョンメディアに見込み客が流れていくという状態まで持っていくということですね。

最低限のアクセスは必要ですが、アクセス数が収益に直結するアフィリエイトやアドセンスではなく、あくまで自社商品をコンバージョンするためのメディア設計をしていきましょう。

ステップ4:コンバージョンメディアの運用

メルマガやLINEのメディアを運営していきますが、セールスだけを目的とするのではなく

❶ リサーチ
❷ コミュニケーション
❸ セールス

の3つの目的を前提とします。

ニーズのリサーチをするためにヒアリングし、小問題を解決して信頼関係を構築するためにコミュニケーションを取り、サポートを必要とする人に具体的な商品をセールスするという流れを構築しましょう。

ステップ5:ブランディングメディアの運営

ここでは、SNSでの発信によって「イメージを植え付ける」ということではなく

❶ 認知度アップ
❷ 価値観の共有
❸ スクリーニング

を主な目的とします。

必要としてくれている人の元へ情報が届くように認知活動を行い、取引がしたいと思えるお客さんとつながるために価値観の共有をし、ミスマッチを防ぐためにスクリーニングをしていきましょう。

これまでのマーケティング活動の副産物としてブランディングがあるという認識はお忘れなく。

ステップ6:導線構築とブラッシュアップ

全てのメデイアが動いている状態なので、あとは導線の設計をしていくわけですが、ここでは

❶ 整合性
❷ ムダの排除
❸ 新メディアの検討

を考えます。

導線によって辿り着いたお客さんが「?」とならないように適切なルートを作り、その際に必要のない導線はカットし、ニーズを発見したら新たなメディアの運営も検討していきましょう。

こんな世の中だからこそ

安定した雇用が保証されない今の世の中の流れ的に「何者かにならなければ」と焦る気持ちはわかります。

ただ、だからといってトレンドに乗っかれば良いというわけではなく、逆にこういった状況だからこそコツコツと土台を固めていくべきなんですね。

有名人として「何者かになる」ということと、自分のお客さんにとって必要な「何者かになる」とは全く意味合いが違うので。

自分がお付き合いしたいと思える大事なお客さん、そして自分の家族にとって「この人しかいない」と思ってもらえるだけで良いわけですし、それこそが最高のビジネスであり最高の人生につながっていくわけです。

増税によって可処分所得は減り、物価は上がり、消費が落ち込んでいく中で、不特定多数の人の財布の中身を奪い合うビジネスやマーケティング戦略なんて不毛すぎるじゃないですか。

有名になりたいとかお金持ちになりたいとか、そういったモチベーションも確かにドライバーにはなりますが、承認欲求を満たすためだけにビジネスをしていると早晩立ち行かなくなります。
 

最近のTikTokもそうですが、新いサービスが出るとお祭り騒ぎになりますし、それを使いこなさなければ時代から取り残されていくような錯覚にも陥ります。

ただ、新しく出てくるサービスのほとんどはフローメディアであり他社依存型のプラットフォームなので、ビジネスやマーケティングに取り組む上での優先順位は最も低いんですね。

というかストックメディアや脳内に蓄積されたストックコンテンツがあるからこそ、それらを使う意味があるわけです。

土台があるからこそ相乗効果的に成果にも結びつくわけですね。

今だからこそ「誰にどんな価値を提供したいのか?」というビジネスの原点に戻り、それに沿ったメディアの構築と運営をしていきましょう。


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