ブラッシュアップ

マーケティング

ブラッシュアップする前に「致命的な不快ポイント」の排除を早急に

こんにちは、服部(@marketing_factdeal)です。

ビジネスモデルやマーケティングを考えるとき、いかにライバルと差別化するか、いかにお客さんに好かれるかを重点的(視野狭窄的)に考える人は多いです。

ただ、そういった商品やサービスを購入したお客さんは、そのあとすぐに違和感を感じることも少なくないんですね(僕もそういった経験は多々あります)。

その違和感の正体というのは、「不誠実さ」や「不快な対応」です。
 

商品やサービスのブラッシュアップ(ウリや強みを伸ばすこと)を必死にやっている人は多いんですが、自分の商品やサービス、アフターフォローに「致命的な不快ポイント」があることに気づいていない販売者はけっこう多くて。

こういったスタンスでビジネスを続けていても、「バケツに穴が空いている状態」どころか、悪い口コミが広がり、そのうち誰もお客さんが来なくなってしまいます。

基本的にお客さんというのは、不満な点を販売者に伝えることなく去っていきますからね。

不満や改善点を教えてくれるのはリピーターくらいのもので、新規のお客さんが教えてくれるということは、クレーマーを除いてほぼ存在しません。
 

だからこそ、お客さんが最初に触れるフロントエンドの商品やサービスというのは、気合いを入れて作らなければならないし、アフターフォローもしっかりしなければならないんです。

お客さんにとっては「お試し」であっても、販売者は「一発勝負」という覚悟でフロント商品を作り、購入後のフォローも丁寧にしなければならないということです。

これ、「フロントエンドは餌撒き用にテキトーに」「バックエンドはガッツリ満足度高めに」みたいな感じで逆になっている人が多いので、くれぐれも注意してください(バックエンドをテキトーにという意味ではなく)。

致命的な深いポイントを避けるべき理由

不快ポイントが一度でもお客さんに認識されてしまうと、たとえ他の点でどれだけ優れていても、信頼や支持を失いかねません。

お客さんは感情的な反応に敏感であり、一度でも不快な経験をした場合、リピート購入やサービスの利用を避ける傾向が強くなってしまいます。

そうならないためにも、自社の商品やサービスのウリや強みは伸ばしつつ、お客さんに嫌われるポイントがないか、不快に思わせるポイントはないか、常に目を光らせておきましょう。

AIが商品企画やお客さんの購買活動チェーンもマネジメントしてくれる時代だからこそです。

顧客満足度とロイヤリティの影響

一度不快な体験をしたお客さんは、その経験を販売者には伝えず、知り合いや友人、あるいはSNSのフォロワーに共有します。

ネガティブな口コミは拡散速度が早く、SNSやレビューで悪評が広がると、ブランドイメージに深刻なダメージを与えるということは言うまでもなく。

そうなってしまうと、ブラッシュアップされた機能や特典をあとからどれだけ必死に提供しても、不快体験を払拭することは難しいんです。

競争市場における致命的な差

どの業界も競争が激しい中で、お客さんは無数の情報や選択肢にリーチすることができます。

そんな中、商品やサービスの独自性やクオリティの差別化が難しい時代において、致命的な不快ポイントを持つ販売者はすぐに淘汰されてしまうんですね。

特に、現在のデジタル社会では情報が瞬時に広がるため、お客さんが少しでも「他の選択肢」を選ぶ動機を与えてしまうと、リカバリーは難しいでしょう。

長期的な信頼構築の阻害要因

長くビジネスを続けるためには、瞬間風速的に得られる大きな売上よりも、長期的な信頼構築が重要であることは明白です。

にも関わらず、短期的な売上を得るために、売り逃げをするようなアクションをする販売者はあとを立ちませんし、無意識に無誠実な対応をしてしまっている場合も少なくありません。

致命的な不快ポイントを避けることこそが、お客さんとの良好な関係を長く保ち、信頼やリピートを積み重ねるというビジネスの本質を忘れてはいけません。

致命的な不快ポイントを避けるための具体的な方法

1.顧客目線でのサービス設計を徹底する

商品やサービスを開発する際には、常にお客さん目線での使いやすさや体験を意識しましょう。

事前にユーザーテストを行い、不満や不便に感じる箇所を洗い出して改善することが重要です。

また、お客さんがサービスを初めて体験する際に、迷いや不安を感じないような導線を整えること、そして購入前後のサポートに抜かりがないかどうかにも着目することで、不快ポイントの発生を防げます。

2.丁寧なコミュニケーションを心がける

問い合わせ対応やカスタマーサポートの応対は、お客さんにとって重要な印象を与えます。

レスポンスが遅い、不親切、感情的な対応などは、致命的な不快ポイントになってしまうのでの、スタッフに対応させる場合は、丁寧な対応を教育し、迅速かつ誠実なサポート体制を構築することが求められます。

また、マニュアルを押し通すのではなく、状況に合わせて対応することで誠実さや人間性を感じ取ってもらえるので、お客さんの心理を汲み取りながら柔軟に対応する姿勢も必要ですね。

3.顧客フィードバックを積極的に活用する

アンケートやSNSで定期的にお客さんからのフィードバックを収集し、それをもとに改善を重ねていく姿勢が大切です。

マイノリティな意見だと無視するのではなく、積極的に取り入れ、具体的な改善策をお客さんに示すことで、誠意ある姿勢を感じてもらえます。

先にも書いた通り、不満点や改善点を伝えてくれるお客さんというのは極少なので、そこをスルーしてしまうと、あとで大きな後悔やビジネスの低迷を招きかねません。

4.顧客が望む以上のアフターフォローを提供する

販売時、または購入時にどれだけ印象が良くても、アフターフォローの対応が悪いと、それまでの努力が台無しになってしまいます。

商品やサービスを購入してもらったあとも、お客さんのニーズや期待を超えるサポートや特典を提供し続けることで、安心感と信頼感を持って利用し続けてもらえます。

たとえば、問題が発生した場合に迅速な対応をすることはもちろん、こちらから積極的にコミュニケーションを取り、サポートを提供することが効果的ですね。

5.透明性を保つこと

当たり前のことですが、価格や契約内容、サービスの提供条件などに関して、お客さんを混乱させたり、不信感を抱かせたりすることがないように透明性を確保することが重要です。

分かりにくい追加料金や曖昧な条件提示は、致命的な不快ポイントの原因になるので、明確でわかりやすい情報を提供しましょう。

もちろん、透明性といっても全てを赤裸々に見せましょうということではなく、ブランディングを考慮した上でセーブすべきところはセーブし、お客さんに見せるべき部分はしっかり見せていくということです。

6.失敗のリスクを前もって認識する

定期的に知り合いに利用してもらうなど、事前にどのような場面でお客さんが不快に感じる可能性があるかを想定、事実確認し、それに対処する準備を事前にしておくことが必要です。

たとえば、商品が壊れた場合の保証や返品の手続きがスムーズであること、問題が起きた際の連絡方法を明示しておくことなどが考えられます。

提供する商品やサービス、提供する際のインフラにおいて100%完璧なものなど存在しませんし、100%に近づけるたに僕たちは努力をし続けるわけですが、その過程で想定外の問題が発生することは否めません。

その想定外を可能な限り想定内にするためにも、モニターとして使用してもらうなどのアプローチが必要だということですね。

結果としてブラッシュアップにつながる

致命的な不快ポイントを回避することは、顧客満足を向上させる上で欠かせない要素です。

ブラッシュアップされた機能や新しい特典を導入するよりも、お客さんが不快な思いをしないような基本的な部分をしっかりと押さえることが、長期的な成功を支える土台となるからです。

不快な要素を徹底的に排除し、安心して利用できる環境を提供することで、お客さんとの信頼を深めていきましょう。
 

また、ライバルの商品やサービスを積極的に購入したり、購入活動チェーンに積極的に参加することで、ライバルの致命的な不快ポイントが判明することはよくあります。

その際、その不快ポイントを排除することはもちろん、不快どころか感動されるような体制を作るだけでも大きな差別化になりますし、マーケティング的にも有利になるんですね。

結果として自社の商品やサービスのブラッシュアップにもつながるので、自社だけではなく他社の商品やサービスも体験し、その際に不快ポイントがないか目を凝らしておきましょう。


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