マーケティング戦略として「無料 ▶︎ お試し商品 ▶︎ 本命商品」と導線引いて、お客さんを誘導していくのは常道です。
専門的な言葉を使うとこんな感じですね。
DO(ドアオープナー)
FE(フロントエンド)
BE(バックエンド)
ブログやTwitter、YouTubeで情報発信をし、LINEやメルマガに無料登録してもらいフロントエンド商品を購入してもらう、その商品を気に入ってくれたお客さんにバックエンド商品を購入してもらうと。
例えばですがそういった流れです。
ただ、無料のアプローチというのは、ドアオープナー、つまりお客さんとの接点を作るという役割以外にもまだいくつか大きな役割があって、それは何かというと「リスト取り」と「リサーチ」です。
簡単なところでいうとプレゼントと引き換えにアンケートに答えてもらい、その中に個人情報も書いてもらうというものですね。
やはりみなさん無料プレゼントが大好きなので、言葉は悪いですがまんまとエサに釣られて個人情報を与えてしまうわけです。
しかし、プレゼント欲しさに答えるアンケートの回答というのは非常に精度の低いものなので、リスト取りとアンケートのタイミングはずらした方が良いというのが個人的な考えです。
そりゃそうですよね。
いくら返報性が働くとはいえ、販売者や商品に対して信用がない状態でそこまで真剣にアンケートに答えるわけがありません。
そんな精度の低い情報をもとに商品企画や商品開発をしてセールスしたところで、スベる未来しか待っていないわけで。
なので、たまにはリスト取りやセールスという目的を取っ払って、リサーチに徹するための無料プレゼントを実施することをオススメします。
ということで、無料プレゼントで精度の高いリサーチをするためのポイントを5つほど解説していきます。
※ 今回はリスト取りの話はしません
① 必ず会話をする
基本的には「無料相談」というカタチで、相手と必ず会話をするようにしてください。
なぜなら、オンライン上でのやりとりやYES/NOで答えられるようなアンケートでは本音というものが見えてこないからです。
本音というのはイコール「潜在的なニーズ」です。
顕在的なニーズ(表面化された問題や悩み)には、販売者であれば誰もがアプローチできているわけでして、だからこそ差別化が難しく価格競争になったり、誇大広告を打たなければならないんですね。
逆に、潜在的なニーズ、つまり本人がまだ気づいていない本質的な悩みや問題にアプローチできれば差別化なんて簡単です。
競合が気づいていないニーズですから、そこにアプローチできれば自分だけの市場を切り取ることができます。
そのためには会話をして、相談者の悩みや問題をじっくりと掘り下げることが必要だということですね。
② リストでなくても良い
無料相談の実施は、すでにあるていど関係性ができているリストに対してアプローチするのがベストですが、必ずしもリストである必要はありません。
むしろ、関係性の薄いリストに薄っぺらいアンケートを取るよりは、普段はあまり接点がなくても会話できる人とセッションをする方が良いです。
その方がゆっくり時間をかけて深層にアプローチしていけますからね。
LINEで「アンケートに答えてください」とやるよりもTwitterで「無料相談募集します」とした方が良いということです。
③ 動向を観察する
無料相談が終わった後は、可能な限り相談者の動向を観察しましょう。
これはリサーチというよりスクリーニングの基準を決めるためだと考えていただければ。
というのも、無料相談を受けに来る人というのは、残念ながらこちらが真剣にアドバイスをしても行動しないのが普通だからです。
9割の人は行動せず、いつもと変わらない日常を過ごし、実際にアドバイスを行動に移せる人は1割が良いところでしょう。
ただ、行動できる人がいるのも確かで、その人のことをじっくりと観察することで、自分が商品やサービスを売るべき人、売るべきではない人が見えてくるので、ミスマッチの可能性が限りなく低くなります。
で、動向を観察していると、相談している最中にも行動できる人の共通項が見えてきたりするんですね。
例えば、相談の最中はメモを取っている、事前に相談内容をまとめているなど、自分の時間を大事にし相手の時間も尊重している人は、しっかり行動に移せているというデータがあります。
無料相談だけでもここまで見えてくるんですね。
④ カテゴリー分けする
ここまでできたら、後はカテゴリーわけしてスクリーニングの基準を決めることで、次の無料相談の質がさらに上がります。
前項の内容で言うと、
相談内容は必ずメモしてください
相談内容は事前に送付してください
5分前には入室してください
といったような前提条件やルールを決めることで、無料とはいえ行動して成果を出してくれそうな、一定以上のモラルを持った人が自動的に相談に来てくれるというわけです。
⑤ 仕掛けを作る
前項にもつながりますが「こういったお客さんに来て欲しい」「こういったお客さんには来てほしくない」というスクリーニングの基準ができると、無料相談以外にも様々な仕掛けを作ることができます。
メルマガやLINEの登録の際に「こういう人は登録しないでください」と条件づけても良いでしょうし、商品やサービスを購入してもらう際に「こういった人にはお客に立てません」と伝えても良いでしょう。
Twitterでそういった価値観を伝えても良いですし。
ということで、マネタイズにつなげるための無料相談も必要ですが、たまにはリサーチのみを目的とした無料相談もしてみてください。
マネタイズを意識すると、どうしても会話が浅くなったり自己中になってしまいますが、リサーチだけに絞ると「知ること」に全意識を集中できます。
いつでも誰でもできることなので、ぜひチャレンジしてみてください!