こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
最近、Twitterランドに存在している、
「会社辞めてきた!」
「バイトなんかしたくない!」
「学校なんか行く意味ない!」
といった、いわゆる「〇〇辞めました!ブロガー」、あるいは「〇〇はオワコン!起業家」による炎上狙いは今に始まったわけでもなく、もはやテンプレ化され、コンテンツ力の無いブロガーデビューや起業の常套句のようになっています。
で、良く批判されるのが「常識」に関して。
大人として非常識だという批判、逆に常識なんかクソ喰らえだという擁護が毎回飛び交っているわけですが、これに関しては人によって常識や価値観は違うものですし、生きてきた環境によって醸成されるものなので、本人が100%悪いかというとそういうわけでもなく。
もちろん、そもそも意図的に常識を破ろうとしている人間には何を言ってもムダだという部分はありますが、ただ、僕らもあらゆる常識が整っているかというとそういうわけではないですよね。
普段から当たり前のように取っている行動が、多くの人にとって非常識だということもあるでしょうし、自分が非常識だ思って疑わなかったことが多くの人にとって常識だと知らされることもあると思います。
なので、この点に関しては僕は批判、言及するつもりはなく、言及するのはここ。
あくまでビジネス視点、コンサル視点として。
学校や会社、バイトを辞めたことをドヤるとか、恥ずかしくて誰も公にしないようなことを炎上承知で発信するってのはある意味勇気があって良いと思う。
ただ、発信にエッジを効かす選択肢がそんなことしかないってのが問題で。もっと他に声を大にして叫べることあるっしょ。
— 服部慎也 Shinya Hattori (@FACTDEAL) 2018年10月7日
一昔前ならまだしも、「やりたいことをやるために会社(学校)辞めました!」はもうコンセプトが弱いんですよね。
学生や会社員しながら起業してバリバリ活躍している人がいる以上、そんな切り口は武器にならないどころか、マルチタスクができないただの無責任野郎にしかならないじゃないですか。 https://t.co/e5W1ky53K4
— 服部慎也 Shinya Hattori (@FACTDEAL) 2018年10月7日
ストーリー性のないアピールはオワコン
冒頭でもお伝えしたように、「〇〇辞めました!」「〇〇はオワコン!」はテンプレなので、主張、コンセプトとして弱い(古い)んですよ。
例えば、
今日、会社を辞めてきました。でもそれには理由があって、転職エージェントの話と実際就職して実感したものが全く違ったので、私のようなアンマッチを防ぐために転職系のブロガー、コンサルタントとして活躍したいんです。
みたいなストーリーがまだあれば、テンプレとはいえ、最初の主張とこれからやろうとしていることの整合性が出てくるんですが、それも全く無いじゃないですか。
結局のところ、「炎上してなんぼ」「知名度あげてなんぼ」ありきのスタートアップになってしまっているので浅いなと。
20年、30年とそれだけ人生歩んできていれば、そんなテンプレに頼らなくても、多数の人を不快にすることなく、もっと人の心に刺さる主張やコンセプトあるでしょうよと思うわけです。
なんでそんな、誰の問題を解決したいのかも見えない安易な主張に流れていってしまうかなと。
さらに言うと、ツイートでも書きましたが、学生をしながら起業してバリバリ活躍している人や、スーパーサラリーマンがいる以上、「会社(学校)をやめて全力で取り組みまっせ!」みたいなのはもうウリにならないんですよ。
そんな切り口はウリや武器にならないどころか、「マルチタスクができないただの無責任野郎です」っていうアピールにしかなりません。
「全てを捨てて起業」は諸刃の剣
さらに厳しいことを言うと、何かを辞めて「自分のやりたいビジネスに全力投球します」とアピールした以上、世間の目はめちゃくちゃシビアです。
学生や会社員をやりながら、副業で本業の何倍も稼いでいる人がゴロゴロいる中で、それは自分には無理だと判断し、サクッと辞めて「辞めてきてやったで!」とアピールして起業するわけですよね。
辞めて、退路を断って起業することは、リスクは大きいものの悪いこととは言いません。
そうすることによってモチベーションが上がるかもしれませんし、自分のやりたいビジネスに集中できる時間が死ぬほど確保できるわけですからね。
会社員が副業する場合、ビジネスに費やせる時間はほんの数時間しかなく、睡眠時間や家族との時間を削らなければ時間はつくれませんが、全てを辞めて起業するわけですから、時間は死ぬほどあります。
ただ、それは諸刃の剣で、その状況で成果が出せなかったら…っていう話です。
センスが明確に現れる
会社員が副業する場合、例えば、平日1日3時間、土日15時間、ビジネスに費やせるとすると、1ヶ月でビジネスに費やせる時間はだいたい180時間くらいなので、1年でもせいぜい2000時間程度しかありません。
一方、全てを辞めて起業した場合、毎日17時間くらいは自分のビジネスに費やせる(実際、起業当初は僕もこれくらいは働いていました)ので、1年で6000時間くらい、会社員の約3倍の時間を自分のビジネスに費やせるわけですよね。
これだけ自分のやりたいビジネスに全力投球できる環境下においていつまで経っても稼げなかったら、つまり、いつまで経っても人の役に立つことができなかったら?
それはもれなく、相当ビジネスのセンスが無いということを証明することになります。
というように、何かを辞めて、全てを捨てて起業することをアピールする以上、それだけ自分のビジネスに時間と労力とお金をかけられる状況において
・あなたは一定期間で成果を出せるのか?
・人の役に立つビジネスをできるのか?
・副業でやっている人以上に価値を提供できるのか?
・ちゃんと儲かっているのか?
・後発組に夢を与えられているのか?
といったことをめちゃくちゃシビアに評価されるということになります。
なので、自ら過酷な条件でビジネスをすることを選んだ彼ら、彼女らを、一旦は尊敬の念を持ってあたたかく見守ってあげてほしいのです。
宣言して行動している以上、必ず結果として現れることになるので。