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オピニオン

10,000時間よりも3,333時間

こんにちは服部です。

よく語られる法則に、「どんなことでも10,000時間程度費やせばその道のプロにはなれる」というものがあります。

ある種の神話というか、成功法則というか。

専門性をプロ並みのレベルにしたければ、それを学ぶことや実践することに最低でも10,000時間は注ぎ込めということですね。

ことわざで言えば「石の上にも三年」的なやつです。
 

これは言わずもがなとても大事なことですね。

サッカーをするにしても、絵を描くにしても、楽器を演奏するにしても、寿司職人になるにしても、一定のレベルになるまでそれなりの修行期間は必要です。
 
一部の天才は、短期間で驚くような成果を発揮できることもあるでしょうが、凡人はそうはいきませんからね。
 

ただ、時間さえかければ良いのかというとそういうわけではなく。

これに関してはホリエモンの寿司職人問題の話でも言及されていた通りで。

Pz-LinkCard
- URLの記述に誤りがあります。
- URL=http://weblog.horiemon.com/100blog/33593/

 
量より質、修行や下積みよりもセンスということですが、そこは最低条件くらいに考えてつつ、これからの時代はもう少し先のことを考えておかないと厳しいかなとも感じていて。

10,000時間という思考停止

実際、ある分野について専門家レベルに到達するまでの時間は、人それぞれだと思います。

・先天的な資質やセンスの有無
・情報や教材の網羅性
・学ぶ環境や相手
・インプットとアウトプットのバランス
・継続性(学びの連続性)

などによっても雲泥の差が出るわけじゃないですか。

先天的な資質やセンスの有無

なんだかんだ言って生まれ持ってのセンスや才能、遺伝的要因というのはあるわけなので、こればっかりはどうしようもありません。

同じような分野のことであれば、一度試行錯誤すれば次から要領良くなることはよくあることですが、初っ端からサクサクこなせるような天才はなかなかいません。

情報や教材の網羅性

また、メジャーなカテゴリーであれば学ぶための情報が溢れていたり質の高い教材があったりしますが、マイナーなカテゴリーではそれも無かったりします。

例えば、楽器を練習する場合は、昔は高いお金を払って教則本や教則ビデオを買ったりしなければ学べませんでしたが、今ではYouTubeでいくらでも学べますよね。

しかし、まだまだ教材が少ないカテゴリーもありますし、その場合は時間もお金もかなりかかってしまうわけです。

学ぶ環境や相手

教材が無くても、優秀な師匠がいてその人から学ぶことができればラッキーですが、詐欺師にあたってしまうと成長が遅れるどころかマイナスになってしまうことも。

本質的で抽象度の高いアドバイスの方がガンガン成長していける人もいれば、本質の枝葉の部分にあたる抽象度の低いアドバイスじゃなければなかなか成長できない人もいるので、そういった視点で師匠を選ぶということも大事だということですね。

誰を師匠に選ぶかによってインプットの濃度もアウトプットの濃度も本当に変わります。

インプットとアウトプットのバランス

あと、インプットばかりしている人と、どんどん実践してフィードバックを得ている人では明らかにレベルの上がり方は変わってきますよね。

本ばかり読んでいる人やセミナーに足しげく通う人、オンラインサロンに参加してくすぶっている人と、どんどん実践しお客さんからの反応を受け止め、経験則ベースで専門性を研ぎ澄ませている人の違いです。

継続性(学びの連続性)

そして、毎日コツコツやっている人と、週に1回決まった時間にやっている人、「できるときにやる」とランダムにやっている人とでは、レベルアップのスピードがそれぞれ全然違うということは言うまでもなく。

ピアノの練習を1時間だけでも毎日やっている人と、10日に1回だけ10時間集中的に練習する人とでは、1年後にどんな差がつくのか…ということです。
 

ということから、「とにかく10,000時間注ぎ込めば良い」というのは、いかに思考停止であるかということはわかると思います。

これらを前提とした上で、ちゃんと考えて10,000時間つぎ込むべきではあるんですが、さらにもう一歩踏み込んで疑問を持って欲しいんですね。

それは、本当に10,000時間を「1つのこと」だけにつぎ込んでしまって良いのかということ。

3年後に需要はあるか?

結論に関してはこのツイートが全てなんですよね。

 
このツイートでは僕は8時間と書いていますが、マサーチさんがフォローしてくれていたように、9時間毎日つぎ込んで3年でほぼ10,000時間です。

 
で、その「3年後」をイメージした時に、本当に1つのことだけをやっていて良いのかということです。
 

巷では、「AIに仕事を奪われる」といったAI悲観論が溢れかえっていますが、AIの発達関係なく、今ある商品やサービスの需要が無くなるということは時代の流れによって普通にあるわけですよね。

車でも家でも何でもシェア文化になってきていたりしますし、メルカリなどの普及からもわかるように、消耗品を新品で所有するという価値観すら変わってきています。
 

ビジネスは「誰かの困りごと」ありきで存在するものなので、その問題が解決すれば、当然、そのビジネスは必要無くなるわけです。

しかも、「問題解決」という堅苦しいものでだけはなく、「もうこれでいいじゃん」みたいな至極シンプルで軽いノリであっても、多くの人がそこに共感を寄せればいとも簡単に既存の商品やサービスは必要無くなリます。
 

と、考えた場合、ビジネスのために1つの専門性だけに特化して、そこに10,000時間注ぎ込むというのは戦略としてリスクが高いわけです。

質を追求し、センス良く10,000時間を使って専門性を身につけて、いざ「〇〇に関しては弊社に任せてください!」と言ったところで、誰も必要としていないなんてことは全然ありえますからね。

そうならないために、3つのこと、さらに言うと関連性がありつつもそれぞれが独立したカテゴリー、ジャンルのものに3,333時間ずつ注ぎ込むことを推奨します。

独立性と関連性

実際、僕もWEBマーケティングをはじめとするコンサルティングスキルを磨くことだけに時間を注ぎ込んでいたわけではなく、オフラインマーケティング、コンテンツメイク、ブログライティング、アフィリエイト、物販、マッチングなど時間を配分して注ぎ込んできましたし今も配分しています。

そうしなければ、会社を立ち上げてから5年近くも継続して収益をえられていなかったでしょうし。

最近は資産運用の方に時間の配分を増やさなきゃな、なんて思っていますが。
 

10年後とか言われると、未来予想を無理だと思いますが、3年後くらいであれば多少は見据えることができるじゃないですか。

そこから逆算して考えていくと、「これだけをやっていて大丈夫かな?」というのは、何となく見えてこないですかね?
 

WEB制作なんかがわかりやすいと思います。

数年前の段階で、もうこういった状況になることは予想されていたと思うんですよ。

 
ここ数年の間に、WEB制作の外注化はおろか、自作することすら必要無くなっているわけで。

WEB制作ができるだけの会社はもはや話にならなくて、今生き残っていけているWEB制作会社ってマーケティングも指導できたり、TCDさんのようにマーケティングに沿ったテーマを販売している会社だったりするわけです。

あるいは、ちゃんとSNSにも力を入れている会社だったり。
 

ということで、これからの未来を少しだけ見据えて、1つの専門性だけを掘り下げていくのではなく、3つの専門性を同時進行で掘り下げてみてはどうでしょうか。

考え方としては、1つの専門性単体だけでもビジネスとして優位性を確保できるもの、かつ3つに関連性があって相乗効果を生みやすいものというのが理想ですね。
 

ツイートでいろんな意見もいただいているので、そちらも参考にしていただければ。

 
時間の質とセンスを大幅にアップさせたい人は、コンサルタントのタイムプロダクション術(有料note)も参考に。


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