以前「YouTubeをやろう」と思っていたとき、Twitterで「誰か動画編集の家庭教師をしてくださいませんか…」ってつぶやいたら、ある方から「自分でやるんですか?外注すると思ってました」とリプがあったんですよね。
まぁ、その方が楽ですし手っ取り早いんですけど、僕のビジネスのスタンス的にそれはなくて。
動画編集に限らず、とりあえずは自分で全部やって、外注するのはそれから。
今までもそうしてきましたし、それが僕の中で最適解だったので、そのスタンスを継続しているという感じですね。
その理由に関してかはこれから話していこうと思うんですが、基本的には僕からしても外注される側からしても大きなメリットがあるからです。
もちろん、自分でやることによって「限られた時間を使う」というデメリットはありますし、大半の経営者やコンサルタントは「さっさと外注して自分のやるべきことに集中すべき」と当たり前のことを言うと思うんですよ。
が、そんな小さなデメリットを打ち消すどころか、メリットの方が圧倒的に大きいので僕は自分でやっているんです。
ただ、この考え方が理解できない、共感できない人も多いかと思います。
仕事は変な感情を入れず、あくまでドライな関係性でやりたいという人などはそうかなと。
ただ僕は、サラリーマンコンサル時代に教えられらた「アタマはCOOLに、ココロはHOTに」で自分に対しても相手に対しても仕事がしたいので、外注に関してはこのように考えています。
なので、そういった価値観やお客さんとの関係性を作ることに共感してもらえる人にだけ、今回の記事は読んでいただければ。
外注ではなくパートナーとして
当たり前ですが、ビジネスって基本的には人と人との関係性で成り立つものなので、単なる「外注側」と「受注側」という関係性で完結したくないですし、完結しない方が良いんですね。
もちろん、なぁなぁになるのはダメですが「ビジネスパートナー」として関わりあった方がお互いにメリットがありますし幸せになれます。
これはコンサルタントという仕事をしてきたからこそ実感できているのかもしれませんが、実際にそうなんですよね。
コンサルタントというと「先生(受注側)」と「生徒(外注側)」みたいな関係性をイメージすると思いますし、実際そういった関係性で契約をしている人は多いと思います(クライアントのことを「コンサル生」と呼ぶイカれた人も多い)。
ただ、この関係性だと何かしらの上下関係ができあがるんですね。
コンサルタントがエラそうになる場合や、逆にコンサルタントが奴隷のように扱われるなどパターンは様々ですが。
が、僕は基本的にパートナー、つまり対等な関係性で契約をします。
こちらが言ったことに思考停止で従ってもらうだけの仕事は受けないですし、奴隷化が否めない代行や丸投げ系の仕事も受けません。
というのも、お互いその業界のプロなので、主従関係よりも対等な関係の方がクリエイティブな解決策を導き出せるんですよ。
僕はこれを「第3の解決策」と呼んでいるんですが、コンサルタントというのは、クライアントが絞り出した第1の解決策が上手くいかなかったときに、別の解決策、つまり第2の解決策を提案するために存在します。
ただ、これでは先生と生徒、コンサルが提案したことにクライアントが従うという状態が多くなるんですね。
クライアントが起業初期の状態で、まだ何かにおいてプロフェッショナルではない状態においてはそれも有効です。
守破離の守を徹底することは大事ですからね。
逆に、ある程度ビジネスを走らせている場合、クライアントもその分野においてのプロなので、お互いのプロを掛け合わせることによってクライアントだけで生まれなかった解決策、そしてコンサルタントだけでは生まれなかった解決策、つまり「第3の解決策」が生まれるわけです。
外注とパートナーの大きな違いってこれなんですよね。
外注はお互いに言ったことをやるだけなのに対し、パートナーは「もっと良くならないかな?」を話し合って生み出せる関係性であり、これはお互いの仕事を理解しあえているからこそです。
さらにその先、例えばライフスタイルなども共有しあえたら最高ですし、より良い関係性とより良い成果物が生まれるかなと。
パートナーであり続けるための条件
じゃぁ、パートナーであるため、そしてパートナーであり続けるための条件は何かと言うと、それはマーケティングの考え方の一つである「相互理解」なんですね。
具体的に言うと
① 相手のリソースを理解する
② 相手の苦労を理解する
③ 相手の楽しみを理解する
といったことになります。
で、これらを理解するためには、ある程度のレベルまで自分でやってみないことには絶対に無理なんですね。
これらを知った上で仕事を依頼するのと、知らないで仕事を依頼をするのとでは、成果も関係性も雲泥の差になります。
ちなみに、こういう話をすると「プロなんだから誰に依頼された仕事も同じクオリティでこなせよ」と言う人が必ず出てくるんですが、人間なのでそうもいかないのが現実です。
そういう人は「この人に仕事を依頼したい」と思ってもらうことや「この人に良い成果を提供したい」と思うことがいかに大事かがわかっていないんですよね。
好きな人の仕事はがんばりたいし、敬意がない人の仕事はがんばれない、というかそもそも受けようとも思いません。
あと「苦手なことをやるのは時間のムダ」と言う人もいますが、それもやってみないことにはわからないじゃないですか。
自分でやりもせずに「この作業はダルい」「自分でやるのはムダ」と決めて外注すると、そこに敬意も生まれなくなるので「うわ、これは大変だな!誰か得意な人にお願いしたい!」と思って依頼するのが大事かなと。
そういう考え方が根底にないから、WEB制作とかデザインでよくあるように「これくらい簡単でしょ?ちょちょっとやっといてよ」みたいな最悪なことを言っちゃったりするわけですよ。
でも、相手の仕事のことを理解できていたら「追加で〇〇をやって欲しいんですけどできますか?できるとしたらどのくらいの時間と価格でやってもらえますか?」と言えます。
自分ができないこと、しかも自分が必要としていることをできる人ってやっぱり凄いし、無条件で尊敬しますよね。
僕も誰かに仕事を依頼する度に「お金をもらえるレベルにまでこの知識とこのスキルを身に付けたのスゲーな」と思いますもん。
ボッタクリにあわないために
あと、下世話な話になりますが、一度自分でやってみることで「知らないがゆえにボッタクリにあう」というリスクも回避できます。
新しい分野に足を踏み入れる場合、誰もが最初は情弱ですし、そしてその情弱期間は長く続くので、その期間は専門家の言いなりになってしまいがちです。
ボッタクリや詐欺にあっても勉強代だと割り切れるのであれば、痛い目をみることでの学びも大きいので、情弱のまま突っ走るのもありかもしれませんが、それこそ遠回りなんですよね。
痛い目を見るのと専門知識が身につくのとはまた違いますから。
で、別にボッタクリに会わないために、めちゃくちゃ勉強しなければならないのかというとそういうわけでもなくて。
個人的には「わからないことは調べる」「違和感を感じたら止まる」ということさえできれば良いかなと思っているんですね。
つまり、契約の段階でわからないことがあったら、相手に聞くだけではなく自分でも調べて情報を比較できることができれば大抵のボッタクリは避けることができます。
それができないと「よくわからないのでお任せします!お願いします!」という対応しかできなくなっちゃいますから。
そうならないように、相手の言っていることがある程度理解できるようなレベルくらいの体験や勉強はしておきましょうという意味を込めて「一度自分でやってみる」ということです。
ビジネスチャンスを広げるために
外注しようと思っていることを自分でやることの最大のメリットは、これもけっこう大きい思っているんですよね。
時間はないけどお金はあるから外注するという場合は、ザックリ理解して外注するというのもありですけど、時間がある人はお金があっても自分でやってみた方が良いです。
なぜなら、ビジネスチャンスが広がるからです。
最初は面倒臭いと思って避けていたけど、やってみたら意外と楽しくでこだわりも出てきて、そうしているうちにスキルが身についてしまって、いつの間にか仕事になってお金ももらえるようになった、みたいな経験をしたことある人いますよね。
僕、そういうのは山ほどあって、そもそもマーケティングですらそうです。
サラリーマンコンサル時代の会社は「成果主義の導入」がメインだったので、マーケティングの概念とか皆無だったんですね。
でもクライアントからはWEBに関して相談され、その期待に答えるために独学でWEBマーケティングの勉強を始めて自分でも実践していった結果、今の僕のメインの仕事になっていたりするわけです。
趣味で始めたカメラもビジネスになっていますし、もしかしたらこれから始める動画編集も楽しくなってビジネスになるかもしれません。
で、自分でやってある程度の知識やスキルがついてきて、それに関する情報発信をすると、その道のプロから「これはこうした方が良いですよ」とか「これはイケてないですよ」といったありがたい情報が舞い込んでくるようになるんですね。
Twitterでは良くあると思います(「そのレベルでお金をもらってるの?」みたいなマウントのクソリプもくるかも知れませんがそれも勉強です)。
それによってさらに知識も増え、スキルも向上し、仕事も増えていくという好循環が生まれると。
もし「ダルいから外注しよーっと」というスタンスで毎回外注ばかりし、パートナーレベルにまで関係性を築けなければ、ビジネスチャンスも人脈もそれ以上は広がりません。
カードを増やすチャンスでもある
ということで、何かしら外注を考えている人は
良い関係で仕事をする
ボッタクリを回避する
ビジネスを拡大させる
という視点において、場合によっては自分でチャレンジするということをやってみてはいかがでしょうか。
ビジネスで独自のポジションを獲得するために掛け算は必要ですし、新しいことにチャレンジするというのは掛け合わせるリソースを増やすチャンスでもありますからね。
というか、未来永劫ずっと通用するリソース(知識やスキル)なんてありませんし、新しいことに取り組んでいかないとビジネスは早晩終わります。
その場合、既存のリソースだけを磨き上げるよりも、それはそれで時代に合わせて磨きつつも、新しいリソースを手に入れる方が将来性がありますし効率的だったりするんですよね。
うちの3歳の子どもを見ていると、遊びも食べ物も食わず嫌いで拒否することもあるんですが「まぁまぁ一回…」とチャレンジさせたら、数秒後にキャッキャ言って喜んでいることは良くあるんですが、そういうところからも「面倒臭そうだけどとりあえず一回くらいはチャレンジしてみようかな」という刺激や学びをもらってます。
固定観念で凝り固まった大人だからこそ、意識して好奇心やチャレンジ大事にしていきましょう。
僕のコンサルを受けられる人やオンラインサロンに入られる人は「お互いのプロ(専門分野)を掛け合わせて第三の解決策を作る」という、そういうイメージで来ていただければ。