僕はスピリチュアルに対しては懐疑的な人間なんですが、とはいえ否定しているのはそれを押し付ける人であって、自分で勝手に信じてやっている分には全然かまわないと思っています。
相手が見えない、感じないものを「自分にはわかる」と言ってお金を取るのはどうなんだと思うだけで(あとは、宇宙と交信するだの何だのとかw)。
まぁ、この辺は言及するとキリがないので深くは話しませんが、一方で、見えないからこそ、感じないからこそ「そういうのがあったら面白いな」と思っている自分もいます。
実際、僕は年に2回、ルーティンとして伊勢神宮にお参りに行きますし、ご先祖様のお墓参りも毎月のように行っています。
また、そういった能力を持っている(であろう)人にもよく出逢いますし、そういった人から話を聞くのは非常に面白いですし興味はあるんですよね。
ちなみに、僕の場合は、経営者としてお客さんや仕事仲間、友達、家族の次くらい感謝を伝える相手として、いわゆる「神様」や「ご先祖様」を設定しているだけなので、パワーがどうのこうのという話とはまた違いますけどね。
自分でビジネスをするということは、マネジメントのトップであるということでもあるので、そうなると日常で叱咤されることってあまりなく調子になってしまいがちで、そうならないためにも自分よりも大きな存在、崇高な存在として、神様やご先祖様を置いているというわけです。
まぁ、経営がしんどかったときなどに、あり得ないタイミングや流れで食いつなげたときが何度もあって、そういった経験をすると「何かよくわからない力」に感謝せざるを得ないんですが。
経営にかかわらず不思議なことってありますし「ご先祖様に守られているのかな?」と思うときって誰しも何かしらあると思うんですよね。
スピリチュアルなこと、不思議なことに対しての僕の受け取り方はそのていどのもので、全否定もしなければ全肯定もしません。
お墓の前でご先祖様に手を合わせることと、神社で手を合わせること、宇宙に向かって手をかざすことと何が違うんだと言われるとちゃんと説明できないですしねw
だからといって「スピリチュアルを信じましょう」という話をしたいわけではなく。
そもそもスピリチュアルに関して、僕は論理的に説明できないですし、エビデンスを提示することもできないので。
今回、僕が言いたいのは、地に足をつけて現実が見えている状態であれば、スピリチュアルな情報に触れることで思考や行動をアップデートさせることができるということです。
霊的なものではなく意識の話ですね。
意識が変わることによって雪崩のように成果が変わっていくのであれば、そういった「知らない世界」の情報は積極的に取り入れるべきかなと。
潜在意識について
例えば、スピリチュアル界隈(に限ったことではない)では「潜在意識」という言葉がよく出てきます。
潜在意識にアクセスする
潜在意識と会話する
潜在意識を書き換える
なんて言われたりするのを、聞いたことがある人も多いかもしれませんね。
実際、潜在意識というのは、コーチングやカウンセリングの中でも出てくる言葉ですし、意味としても下記のように特にアヤシイものでもありません。
潜在意識とは、過去の経験などによって無意識のうちに蓄積された価値観、習慣、思い込みから形成された、自覚されていない意識である。
人間には意思はなくて、潜在意識が全ての行動を決めていると言われたりしますが、これはまさにそうだと思うんですよね。
どのタイミングで、何を考え、どんなふうに行動をするのかは、全て潜在意識によって決まるものだと。
アドラー心理学では、過去のトラウマから自分を守ために「無意識に感情を選んで使っている」と言われたりしますが、そういった話にも通ずるものがありますよね。
反応の選択、脊髄反射と言われたりします。
例えば、誰のどんなツイートにどういった反応をするかというのも、事前に全部決まっているといえばわかりやすいでしょうか。
これを変えるためには、その潜在意識が形成された原因を確認し、書き換えなければ無理じゃないですか。
思い込みだったのであれば「なんだ、そういうことだったのか」ということを知れば書き換えられますし、トラウマの原因となった事象にもう一度チャレンジして乗り越えるということも必要かもしれません。
最近亡くなられた瀬戸内寂聴さんも「性格が運命を作る」と言っていましたが、性格を改変するためには潜在意識をポジティブに変えることはマストです。
過去のネガティブな潜在意識に引っ張られていては、選択肢がどんどん失われて出会いも制限されていきますし、運良く出会えてもその出会いを生かすことができないので、まさにその通りなんですよね。
ちなみに、この言葉はマザー・テレサが元ネタのようです。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
未来志向バイアス
潜在意識に目を向けるというのは、ビジネスではすごく合理的なんですよ。
というのも、ビジネスにおいては「目標設定」「ゴール」「すぐに行動」など、今や未来に重きを置くことが多いですし、推奨されるんですが、実際は過去に目を向けるというのは非常に重要なんですよね。
挫折したり、モチベーションを維持できなかったり、情報発信に億劫になってしまったりするのは、そのビジネスが向いていないということもありますが、過去の経験に起因していることが多いからです。
どれだけ崇高な目標を設定しても、プロセスを楽しむことができなければ目標達成するのは難しいという話を僕はよくするんですが、目標というのは未来のことであり想像でしかないので、行動を継続するためのドライバーやトリガーにはなりにくいです。
一方で、プロセスというのは過去の経験や現在と密接に関係してきます。
挫折する人は何度でも挫折しますし、逃げる人は何度でも逃げますし、あきらめる人は何度でもあきらめるわけです。
で、それは未来に向かって新しいことにチャレンジするのが大変なのではなく、チャレンジしない方がメリットがあることを無意識にわかっているので、がんばらないという方法を選ぶ、つまり過去の自分の経験から、変化しない方が良い理由があるということです。
多くの人がこのことに気づかず目標を設定してがんばろうとするんですが、それは無意識下、つまり潜在意識の中にあることなので、そっちに引っ張られて途中でやめてしまうと。
要は、無意識とはいえ「なるべくしてそうなっている」「自分で選んでそうしている」わけなので、そこを解決しなければ目標を設定しても行動しようとしてもダメなんです。
よくある「好きなことで生きていく」みたいな、模倣的ポジティブコンセプトを掲げてもすぐに挫折してしまう人が多いのはそのためです。
逆に、この潜在意識に目を向けて書き換えや転換ができれば「やっちゃってる」ことが当たり前になるので、目標はもちろん、モチベーションすら必要なくなるんですね。
ブレインダンプのレベルアップ
あと、潜在意識に目を向けるということは、かなり細かい部分までリソースを掘り起こすということでもあるので、ブレインダンプの質と量が飛躍的に上がります。
言ってしまえば、差別化するための掛け合わせ要素がガンガン出てくるので、刺さるコンセプトを作りやすくなるんですね。
トラウマさえも武器であり、リソースの1つになるので。
例えば、自分は何が原因で今の思考や行動に制限をかけてしまっているのかがわかれば、同じような場面やパターンで苦しんでいる人に解決策を提示できたりするわけじゃないですか。
クライアントにブレインダンプをしてもらうことは多いんですが、けっこうな確率で「こんな経験何の役にも立ちませんよね」「こんな情報を発信しても価値ないですよね」と言われます。
これはまさに思い込み、潜在意識による制約なので、そういうとき僕は「否定はあとからで良いです」と言って、とにかくリソースを絞り出してもらうことを優先します。
価値の高低はありますが、自分の経験や自分が得た情報が誰にも役に立たないなんてことはあり得ませんから。
ただ、自己肯定感が低いとそういった考えに至ってしまいますし、自己肯定感が低いのには何かしら原因があって、それは潜在意識の中に眠っていたりするわけです。
親に認められずに育ったとか、大好きな人に否定されたとか、その原因は様々ですが、そこに目を向けることが大事なんです。
ビジネスをする上で何か上手くいかない時は「能力が低い」だとか「行動力がない」だとか「目標が曖昧」だとか、現在や未来に目を向けることは一旦やめてください。
その原因は大抵過去にあり、潜在意識があなたの思考や行動、能力を抑圧していることがほとんどですから。