ビジネスの世界や営業職では当たり前のことであり、常に求められることがあるんですが、それは何かというと
結果が全て
だということ。
が、個人が成果を出すか否かのビジネスにおいては、それ以上に「プロセスが全て」であることに気づいている人も少なくないんじゃないですかね。
なぜなら、誰もが情報発信をしコンテンツを作ることができる今の時代において、結果が成功であろうが失敗であろうが、そのプロセス自体に大きな価値が生まれるからです。
たまたま上手くいったプロセス不明の成功よりも、試行錯誤して原因が明らかになっている失敗の方が圧倒的に価値があるということですね。
成功本はノウハウではなく自伝
成功者が出している「成功ノウハウ」というのは、大抵があとづけです。
たまたま上手くいったものを、何となくで法則やプロセスっぽく構成されていますが、そのほとんどは「プロセス不明」の単なる自伝に過ぎないんですね。
だって、書いてあることはだいたいどれも同じじゃないですか。
再現性がない「その人だから成功できた」内容にしかすぎないので、多くの人は成功法則の本やコンテンツを購入しても成果に辿り着けないんですよ。
まぁ、当たり前のことなんですが、情弱的な人たちはそれに気付きません。
環境や性格も違えば人脈、業種も違うし、使えるお金や時間の量も違う、ましてや商品やサービスも違うわけなので。
そんなものよりも「これをやっちゃダメ」という、実体験に基づく「誰もが痛い目を見る」ノウハウの方が、ビジネスをする上でも人生においても役立つわけです。
もちろん、コンサルタントやマーケターなど、クライアントの成果を創出することがメインの仕事であるビジネスに関しては「結果が全て」であり、同時にプロセスも可視化することが求められます。
が、YouTuberやアフィリエイター、コンテンツメイカーといった、コミットすべき定量的成果が自分自身であるビジネスにおいては、さすがに全敗ではダメですが、1勝9敗でも良いんですよ。
というか、失敗のプロセスを明確にし続けていて全敗する方が難しいです。
全敗だからこそ生まれる価値
先ほど1勝9敗でも良いと言いましたが、ぶっちゃけ全敗でも良いんですよ。
なぜなら、全敗のプロセスをコンテンツにして、例えば「失敗大全〜全てのチャレンジに失敗した男の法則」みたいにすれば、少なくともそのコンテンツで1勝はできるからです。
ただまぁ、最初に1勝を持って臨む方がビジネスの難易度は下がりますけどね。
ということで、今回は「失敗をコンテンツにする方法」について。
よく「人生をコンテンツ化する」とか「失敗という経験自体が価値になる」とか聞くと思うんですが、じゃぁ具体的にどうすれば良いのかという話を。
抽象度の高いテーマをもう少し具体的にしてお伝えします。
STEP1:失敗の定義化しよう
失敗そのものに価値があるということがわかった上で、失敗をコンテンツ化するための第一歩は「失敗の定義化」です。
なぜこれをする必要があるのかというと、大抵の人は失敗を失敗と定義せずにスルーしているからです。
これは日本の悪しき教育の産物でもあるんですが、ほとんどの人は脊髄反射的に失敗を「ゴミ」として処理してしまっているということですね。
例えば、朝一から米が10kg入った米びつを床にひっくり返してしまって「はぁ…もう死にたい…」と思ったとします。
これを泣く泣く処理をするだけだと、それはただのストレスでありゴミ(不幸な情報)として自分の脳内に格納されて終わります。
が、一旦深呼吸をして「そうだ!」とこの光景を写真に撮って「今この瞬間オレより不幸なヤツいたら挙手してほしい」などとユーモアを交えてTwitterにアップしたらどうなるかという話なんですね。
おもしろツイートとしてバズる可能性がありますし「なぜひっくり返したか」の部分にもフォーカスして注意喚起をすればマジメなコンテンツとしても成立します。
また「この瞬間にこんな不幸な人がいるんだ」「不幸をこんなふうに笑いに変えられる人がいるんだ」と人を勇気付けることにもつながりますよね。
このように「不幸(知られたくない情報、恥ずかしい情報)」を「失敗(価値のある情報、オイシイ場面)」であると普段から定義づけをしておくことで、コンテンツは蓄積されていくということです。
不幸の中にも、事故やケガ、病気、失恋、倒産、解雇など、いろんなことが含まれてくるので、できるだけ細かく定義しておくと良いでしょう。
法律やモラルに反するもの、他人の不幸などは失敗と定義づけるのはオススメしませんが。
犯罪まがいの失敗を平気で「オイシイ」ものとしてコンテンツ化やマネタイズする人はいますが、言うまでもなくそれはゲスの極みです(再起する機会は与えられるべきだと思いますが)。
STEP2:カテゴリーを明確にしよう
不幸、あるいはその他の経験を失敗と定義づけたら、どんなカテゴリーやジャンルのコンテンツとして成立させるのかを決めます。
大袈裟に言うと、誰に向けて、何を伝えて、どんな価値を感じてほしいのかという「コンセプト」ですね。
前項でも話しましたが、エンタメとして届けるのか、お役立ちとして届けるのか、ハイブリッド、つまり「笑えて役立つ」ものや「泣けて役立つ」ものとして伝えるのかです。
この辺りをどうするのかによっても、アプローチや表現方法は変わってきますから。
不幸は隠さずに「失敗」としてシェアすることでコンテンツになり、コンテンツは編集・加工次第で異なるターゲットにアプローチできるということを理解しておくと世の中を見る世界が変わります。
例えば、交通事故にあって大怪我をしたとします。
感動系のコンテンツにしたければ、命の尊さや家族への感謝を伝えれば良いですし、そこにお役立ちを含めたければ、医療に関することや法律、保険、車種の安全性に関することなどを発信すれば良いです。
あるいは、お笑い系のコンテンツにしたければ、身体が頑丈だとか、美人看護師さんをナンパしたとか、病院食が意外と美味いとかで良いわけですね。
もちろん「お笑い+感動+お役立ち」というストーリー型ハイブリッドコンテンツに仕上げることができれば最強です。
これをしようと思うとストーリーテリングを学ぶ必要があるので難易度は高くなりますが、もし壮大なコンテンツを作りたいのであれば、三幕八場あたりは押さえておくと良いかもしれません。
ステップメールでいうところの「ヒーローストーリー」にあたる部分ですね。
STEP3:失敗するための行動をしよう
当たり前の話ですが、失敗をするために必要なことは「行動」です。
行動しなければ、成功はもちろん失敗もしないので、いずれにしてもコンテンツが生まれることはありません(そもそもネタが生まれようがない)
なので、もし行動できない理由が失敗を恐れることなのであれば、この記事を読んで一歩につながれば嬉しいです。
失敗をセンスよくコンテンツにして上手くいった例としては、クラファン達成に、書籍出版と大成功を納めている彼のストーリーがわかりやすいんじゃないですかね。
来年に向けて失敗しまくりましょう。