こんにちは、服部(@FACTDEAL)です。
先日、沖縄で平成最後のフェスWhat a Wonderful World!!18、通称「モンパチフェス」に参戦してきました。
2年に1度、MONGOL800が主催しているフェスなんですが、このフェスの特徴は何といってもチャンプルー(沖縄方言で「混ぜこぜにしたもの」という意味)な参加アーティストです。
その多彩な顔ぶれはご覧の通りで。
新旧はもちろん、音楽ジャンルもポップス、ロック、パンク、メロコア、ハードコア、ラテン、ジャズ、スカ、レゲエ、民謡…とかなり多彩、まさにチャンプルー。
普段これだけ多彩なアーティストのパフォーマンスを一挙に観られることはまずありません。
で、今回は運良くそんな機会を得ることができて、「音楽コンテンツとしていろんな楽しませ方、いろんな魅せ方があるんだな」と改めて思ったので、僕なりに分析して記事にしようかなと。
ブロガーやコンサルタントなど、情報発信やコンテンツマーケティングを軸にしてる人にとっては参考になると思うので、音楽が好きな人はぜひフェスに参戦してそのコンテンツ力を体験してみてください。
情報発信者としての自分のスタンス、ポジション、武器を見つめ直す良い機会になりますよ。
何を尖らせるのか?
音楽とひとことで言っても、それがライブとなるといろんな魅せ方があるわけです。
①曲で魅せる(聴かせる)
②演奏力で魅せる
③パフォーマンスで魅せる
④エンタメ性で魅せる
⑤勢いで魅せる
みたいな感じで、どれかが圧倒的に魅力的で尖っているからこそ世に出ているわけですし、さらにこれらの要素を高い次元で融合しているアーティストは多くの人の心を掴んで離しません。
で、これらは情報発信やビジネスコンテンツにも置き換えられるわけです。
コンテンツの種類は違えど、彼らは音楽コンテンツ、僕らはビジネスコンテンツ、どちらも同じコンテンツメイカーですからね。
まぁ、何十万人、何百万人という人を動かすコンテンツと比較するのはレベルが違いすぎて恐れ多いですが。
①曲で魅せる(聴かせる)
曲で魅せるというのは、いわゆるメロディメイカーですね。
一度聴いたら耳から離れない、思わず口ずさんでしまう、タイアップ曲として使われることが多いので知らない人はいない、そんな曲をつくるアーティストです。
上記でいうと、PUFFY、Kiroro、スピッツ、UNICORN、JUN SKY WALKER(S)、ORANGE RANGEといった超メジャーアーティストがこれにあたります。
ライブでは特に突拍子もないパフォーマンスをするわけでもなく、「超メジャーな曲をCDと同じクオリティで聴かせる」という感じですかね。
さて、これを情報発信ビジネスで考えた場合、
★とにかく良い記事で人を惹きつける
★ホームラン級のコンテンツをつくる
ということに尽きます。
ただ、これを実現しようとした場合、良い記事を書くだけではなく、永久に検索され続ける記事を書くとか、トレンドに左右されることなく一生売れ続けるコンテンツをつくるといったことになるので、努力や根性ではどうにもならなかったりします。
センスや先天的な才能、運といった要素が主に必要になってきますからね。
しかも、忘れられないように定期的に露出し続ける(広告を打つ)必要もあります。
職人気質、クリエイティビティに長けている、人脈も豊富、運も良い、露出するための資金や影響力、これらの要素を網羅的に“持っている”人は、この魅せ方で勝負するのもありでしょう。
演奏力で魅せる
高度な演奏テクニックや圧倒的な歌唱力で魅せるアーティストですね。
まぁ、プロでやっているくらいなので、どのアーティストも演奏力は当たり前のように高いんですが、その中でも特に突出しているアーティストです。
Ego-Wrappin、DIAMANTES、ハナレグミといったアーティストがそうですね。
決して「上手いだけ」というわけではなく、あくまで曲を魅力的に聴かせるためのテクニックであり、しかもオーディエンスには難易度が高い演奏をしていることにすら気づかせない技術の高さというのがポイントで。
これを情報発信ビジネスにあてはめると、
★高度なライティングテクニックを身につけている
★語彙力やボキャブラリーの豊富さを誇る
★高度な専門性を持っている
といったことになるわけですが、ポイントは演奏テクニックと同じで、使っているテクニックや専門性が「あからさまではない」ということです。
コテコテ見え見えのライティングテクニックとか、わざわざ難しい言葉を使って読みにくくなっている記事やコンテンツとか読む気無くすじゃないですか。
テクニックはひけらかすためのものではなく、わかりにくいものをわかりやすくしたり、コンテンツの魅力をより伝わりやすくしたりするためのものだということを忘れてはいけませんね。
そのことさえしっかり理解していれば、努力次第で誰でも尖らせることができる要素です。
ブログを書くことやコンテンツ制作において、とことん深掘りして研究し続けることが苦ではないという人はこういったテクニックや専門性で尖らせるのもありですね。
パフォーマンスで魅せる
良い意味でライブならではの荒い音を伝えたり、聴衆を巻き込むためのコール&レスポンスがあったりと、CDとは一味も二味も違う演奏をしたりするアーティストですね。
東京スカパラダイスオーケストラ、NAMBA69、サンボマスター、MONOEYES、WANIMA、MAN WITH A MISSIONなどがそれにあたります。
パフォーマンスによって観客とコミュニケーションを取りながら、一体感を持ってライブを進めていくイメージですね。
情報発信ビジネスにおいては
★Twitterでの立ち回りや立ち振る舞い
★セミナーなどでの相互コミュニケーション
などがそれにあたるわけですが、ポイントはいかに「生(ナマ)感」を出せるかどうかですね。
ただ、思っていることをツイートしたりブログを書いたりするのとは真逆で、必ず相手がいてコミュニケーションが発生しているということが重要になります。
しかも、できればリアルタイムで。
また、セミナーを受けたことが人であれば、「ブログに書いてあることをそのまま喋ってるだけだった」というセミナーもあれば「普段聞けないような裏話も聞けてよかった」というセミナーもあることはわかりますよね。
といったように、Twitterなどのリアルタイムなやり取りでスリリングな展開を魅せられる人や、セミナーなどで状況に合わせてアドリブを入れてお客さんを楽しませたりできる人、喋りが得意な人、頭の回転が早い人はこの尖らせ方が向いているでしょう。
エンタメ性で魅せる
ユーモアやお笑い要素が含まれていて、自分もバカになることで観客を楽しませることができるアーティストです。
レキシ、打首獄門同好会、Mighty Crownなんかがそうですね。
音楽的にもハイクオリティなんですが、それプラス音楽以外の要素(主に笑い)がふんだんに含まれていて、MCとか掛け合いめちゃくちゃが面白いです。
バカでカッコイイと呼ばれるジャンルですね。
これは情報発信でいうと
★ブログやTwitterにユーモアがある
★バカだけど論理的で非の打ち所がない
★毒舌だけどイヤミが無くツッコミの余白もある
といったことになるわけですが、ぶっちゃけこれが最強だと思っています。
ちなみに、情報発信者ですと ヨッピー(@yoppymodel)さんくらいしかパッと思い浮かばないです。
エンタメ力は「バカになりきる」という根性や気合いである程度は持っていくことはできますが、それ以上は努力ではどうにもならない部分も大きいので、迂闊にこの部分で勝負しない方が良いかもしれません。
お笑いのセンスや構成は勉強して身につけることはできるものの、その人物やキャラによってでウケるかどかが決まってしまところもありますからね。
エンタメ要素を入れていくのであれば、自分の見た目やキャラに適したもをの客観的に理解して取り込んでいくようにしましょう。
勢いで魅せる
MCも無し、余計なものは一切削ぎ落として「とにかく聴け」と言わんばかりに音の波を途切れさせないアーティスト。
The Birthday、山嵐、BRAHMANなんかがそうです。
これも言語化が難しいんですが、演奏とか曲とかが素晴らしいのは当たり前で、存在そのものがヤバいという「男気」や「カリスマ性」とかがピンとくる表現になりますかね。
情報発信でいうと
★カリスマ性を前面に打ち出す
★教祖性をアピールする
といった尖らせ方で、イメージは悪いですが、情報商材屋、特にオンラインサロンビジネスやセミナービジネスを軸にしている人に多いんじゃないですかね。
あえて名前は出しませんが、「兄貴!」とか「師匠!」とか呼ばれている人は多いじゃないですか。
コンテンツ力が伴っていれば何の問題も無いですが、ブランディングの仕方が難しく、肝心のコンテンツが空っぽであればただの詐欺師で終わってしまうので注意が必要です。
この方法で尖らせたいのであれば、まずはコンテンツの質を可能な限り高めて、そのあとに人間力を前面に押し出していくのが良いでしょう。
カリスマ性はめっちゃあるけど、曲がショボいとか演奏がめっちゃ下手とかだと一瞬で終わりじゃないですか。
番外編
今回はわかりやすいように無理やり項目ごとに分けましたが、基本的にどのアーティストも「融合型」だということはお伝えしておきます。
曲だけのアーティストもいないですし、勢いだけのアーティストもいません。
曲、演奏力、パフォーマンス、勢いのうちどれかが突出していることは間違いないですが、それだけではなく少なくとも2つ以上の要素が高い次元で掛け合わさっているということです。
だからこそ彼らは影響力や存在感を発揮できているわけで。
まぁ、笑えるライブという点で、エンタメ性だけは限られたアーティスト(今回でいえばレキシ、打首獄門同好会、Mighty Crown)にしか魅せられない要素かなとは思いますが。
ただ、そんな中でもMONGOL800、かりゆし58、Dragon Ashだけはまた「別モノ」だったんですよね。
MONGOL800とかりゆし58はいうまでもなく沖縄のスーパーヒーローなわけですが、それ以上にカリスマでも教祖でもない圧倒的な「人柄」という魅力が曲やパフォーマンス、MCから伝わってくるんです。
まぁ、このフェスに集まっているメンツを見ればその偉大な「人柄」に納得いくと思いますが。
何でしょうかね、言語化するのはなかなか難しいんですが、沖縄の人の魅力というか地域性が生み出すコンテンツ力というか、彼らのライブは単独ライブでも良いので実際に体験してみてほしいですね。
ちなみに、Dragon Ashはもっと言語化が不可能です。
僕も今までいろんなライブを観てきますが、こんな感覚は初めで、もはや音楽コンテンツという枠を凌駕していて、音楽やバンドそのものが「巨大な生き物」という感覚がしっくりきました。
まさにデッカいドラゴンが観客を巻き込みながら会場をウネリ動いている感じとでも言いましょうか。
いやー、情報発信者の中にもいるんですよね、こういうバケモノみたいな人が。
ブロガーでもなく、コンサルタントでもなく、情報商材屋でもなく、人を巻き込む力がハンパなくて「この人のルーツやポテンシャルって一体何なの?」みたいな人が。
Twitterとかやっているとわりと高い頻度で出会うでしょう?