今回はビジネスの基本である「インプット」と「アウトプット」の話をしようと思うんですが、みなさんインプットとアウトプットの比率って普段どのくらいですかね?
たくさん本読んでるのに、いろんなノウハウを学んでいるのに、発信はなかなかできないという人が多いんですが、それってこの比率が原因です。
この比率を見直すことによって情報発信がスムーズにできるようになったり売上があがったりするので、ぜひじっくり考えていただければなと。
もちろん、言語化のクセをつけることや書き慣れることも必要ではあるんですが、インプットとアウトプットの比率、つまりバランスが悪くなるとそれもできくなってしまいます。
なぜなら、インプットに偏ってしまうと考える時間が減るからです。
つまり、言語化まで至らなくなってしまうんですね。
人がじっくり考えるのは基本的にアウトプットのときであって、インプットのときにはあまり考えないですから。
インプット1に対してアウトプット10
じゃぁ、実際にインプットとアウトプットの比率はどのくらいが良いのかというと、インプットの労力1に対してアウトプットの労力10です。
ちなみに、1や10はあくまで労力の目安なので、実際の量は人それそれです。
インプットの労力1というのが「1時間」の人もいれば「10時間」の人もいるし、労力1が「本を1冊読む」の人もいれば本を「10冊読む」という人もいるということですね。
そこは自分の現在のキャパで考えてください。
例えば、僕は月に読む本は10冊くらいですが、アウトプットであるコンサルや情報発信の時間はその数十倍も取っています。
大事なのは、情報収集や管理だけでやり切った感を得て、肝心の情報の活用ができないという本末転倒な結果にならないように、少ないインプットに対して自分のエッセンスを加えつつ圧倒的にアウトプットをするということです。
インプットを多くすると武器が増えたような気になって安心しますが、一方で、知らないことがどんどん増えていった、りネガティブな情報もどんどん集まってくるので、それが不安になって動けなくなったりしますからね。
自分だけの情報の価値
大抵の人は、小学生のときに国語で問いに答えたり、作文を書いたりしているので、文章を書くことは可能です。
にもかかわらずブログが書けない、ツイートができないなど情報発信に苦手意識がある人が少なくないんですが、その原因は「ありきたりのことしか書けないから」という不安やあきらめから来るんですね。
書けないんじゃなくて「自分がわざわざ書く意味がない」「自分が発信することなんて世の中にとって必要ない」という思い込み。
で、こういう話をすると「じゃぁ、ガンガンインプットして勉強した方が良いんじゃないの」という考えに至る人が多いし、そう指導する人も多いんですが、それって結局「ありきたり」が増えるだけなんですよ。
まだ世に出ていない専門書を作るのであればそれで良いかもしれませんが、自分にしかできない発信をしようとしているのであれば逆効果です。
インプットがますます自分の首を絞めてしまうんですね。
自分にはありきたりなことしか発信できないと思っている人は、インプットしすぎなんですよ。
なぜなら、情報を仕入れれば仕入れるほど「これも誰かが言ってる」「あれも誰かが言ってる」となって、比較ばかりして自分の存在価値(発信価値)を見失うからです。
コンサルタントの内田和成さんも「良いアウトプットを生みたければ、情報はできるだけアナログ体験で収集しろ」と言っています。
検索するな
集めた情報は整理するな
覚えるな
と結論づけているんですが、これがインプットとアウトプットの本質で。
アナログでとっ散らかった情報ほど自分の考えや体験を重ねやすいので、ありきたりではなく自分ならではの情報の価値を生み出しやすいんですよ。
Twitterとかは良い例で、デジタルとはいえあれだけ議論が活発に起こるのは、140文字以内で述べられているからこそ整理も網羅もされておらず、ツッコミどころ満載の極めて未完成な情報だからです。
余白がめちゃくちゃあるので、読み手によって多様に解釈できるからです。
枯渇するまで
インプットをあまりしすぎないようにというと「学びを止めろということか」と思う人も多いかもしれませんが、冒頭でもお伝えしたように、学びが得られるときというのは本来インプットではなくアウトプットです。
アウトプットというのは、自分の言葉として誰かに伝えられることです。
インプットはただの仕入れであり、アウトプットして初めて学びが見つかるわけですよ。
Twitterでもよく「勉強になります!」というリプをしている人がいますが、それってただの仕入れなので、正しくは「情報ありがとうございます」なんですよね、たぶん。
勉強になったかどうかがわかるのは、その仕入れた材料を使って、成功なり失敗なり自分なりに体験できたときで。
なので、アウトプットが枯渇するまでインプットはしないというのが、情報発信を積極的にしたり自分の発信にオリジナリティを出すコツです。
アウトプットのクセがついている人は、どんな情報をどれだけ仕入れても、そのときそのときで最適に取捨選択し、自分の言葉としてインテリジェンスを生み出すことができます。
が、まだそのクセがついていないという人、息をするようにツイートができない人はインプットを一旦停止してください。
そして、1冊の本でも良いし、1つの記事でも、1つのツイートでも良いので、そこから枯渇するまでアウトプットをしてみてください。