コンサルタントの仕事というのは、決まった枠に当てはめてクライアントをコントロールすることではなく、クライアントに合わせてサポート内容をカスタマイズし実践してもらうことです。
まぁ、これはよく聞く話ですよね。
コンサルタントがセミナーや講座、教材と違うのは、マンツーマンでオーダーメイドのサービスを提供することであると。
とはいえ、実際にどんな対応をしていくのかわからな人も多いと思いうので、今回は一つの例を出して解説していこうかなと思います。
一番難易度の高い「ゼロ→イチ」のコンサルの場合を例に出します。
クライアントがコンセプトを決めきれない場合に、コンサルタントとしてコンセプトを導くためにどんな方法があるかといった話も含めてですね。
25%を4つ
少し前に記事にしたんですが、個人のビジネスで成果を出そうと思ったら、基本的には次の4つの選択肢しかありません。
広告を出すか、SNSをがんばるか、SEOをがんばるか、です。
ただ、何が向いているのかは実際にやってみないとわからないので、どんなツールやメディアを使って何をするのかは、走りながら修正をかけていかなければなりません。
さらに言うと、そもそもコンセプト(ターゲットや手法、連れていきたいお客さんの未来)が決まっていないと手段が取れないもので。
で、これに関しては「まずはコンセプトを決めましょう」というアプローチもあれば「発信しながらコンセプトを決めましょう」というアプローチもあって、どちらが正解とか間違いとかはありません。
ここにもやはり向いている、向いていないがあるので。
そのため、コンサルタントは1つがダメだからといって挫けずについてきてもらうために、いくつかの方法を用意しておかなければならないんですね。
AがダメならB、BがダメならC…というふうに。
ビジネスにおいて「1」と言うのは最も最悪な数字だと言われるように、一点集中ではなく25%の確率で上手くいくものを4つ用意しておけばどれか1つは上手くいくというような考え方です。
コンセプトを決めずに発信
例えば、リソース(経験や知識、スキル)は潤沢にあるけど、コンセプトが決まらない、つまり誰に何をしたいのかわからないという場合、最初にコンセプトメイクをします。
リソースとニーズと情熱が合致すれば、仮のコンセプトを決めるのはそんなに難しいことではないですからね。
とはいえ
リソース(自分の武器)
ニーズ(必要とされていること)
情熱(モチベーション)
が最初から3拍子揃うことというのはあまりなく、何かしらの要素は欠けているものです(リソースが乏しいことはあってもまるっきリ欠けていることはほぼない)。
リソースは把握できたけどニーズがわからないという情報(リサーチ)不足の問題があったり、リソースもニーズも合致したけど、あまりモチベーションが上がらないとうメンタル的な問題があったり。
その場合は、あえて最初にコンセプトを決めず情報発信をして、本当に自分のリソースは誰かの役に立つのか、リソースのレベルは伴っているのかを見極めていきます。
あるいは、リソースもニーズも把握している状態だけど、本当にそこに情熱を注ぐことができるのかどうかの確認作業をしていきます。
売りたい商品から逆算
情報発信をしてもコンセプトが決まらない場合「この活動が何になるのか」とゴールが見えないことに不安になったり疲弊したりします。
その場合はいったん情報発信をストップし、売りたい商品から先に考えるという方法もありなんですね。
とはいえ、普通に考えるだけだと自己中な商品になるだけなので、セールスレターなどを軸に考えていくとお客さん目線になれるので良いです。
ビジネスのコンセプトが決まらない人は軽くセールスレターを書くと良いです。
①ヘッドコピー
②ベネフィットの箇条書き
③問題提起
④見込み客自身の問題化
⑤問題の解決策
⑥理想の未来像
⑦商品内容
⑧価格くらいまで考えれば、自分はどんな人に何をしてあげたいのかが見えてくるので。
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) May 27, 2021
もうちょい詳しく書いときますね。ざっと書いたので誤字脱字、わかりにくかったらすんません、 pic.twitter.com/sTSEN6sT9O
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) May 27, 2021
セールスレターというのはその名の通りセールスをするための案内ですが、同時に自分の商品の魅力やお客さんのニーズをできるだけ細かく把握するためのものでもあるんですね。
なので、ここがしっかり言語化できると素晴らしいコンセプトは自ずと導き出されていきます。
というように、発信することでコンセプトを導き出せない人のい関しては、セールスレターを書くなど商品企画をするというアプローチからコンセプトを導き出していきます。
さらに言うと、商品企画というのは価値を明確にすることでもあるので、先に稼ぎたい金額を決めて、お客さんからその金銭をいただくためにどんな価値を提供していかなければならないのか、という考えからコンセプトを導き出すというのもありです。
セールスレターを書くには販売価格も決めないといけませんしね。
忠実にパクる
じゃぁ、情報発信をしてもコンセプトが見えてこない、売りたい商品から逆算してもコンセプトが明確にならないという場合はどうすれば良いのか。
この場合はロールモデルを見つけて徹底的にパクります。
もちろん、パクるのは商品やサービスそのものではなくあくまでコンセプトやベネフィットであり、そこに自分ならではのリソースを掛け合わせないといけません。
パクるのはコピペして全く同じことをするということが目的なのではなく、実際にビジネスやマーケティングを経験し、その境遇で生まれる葛藤や喜びをコンセプトに落とし込むということですね。
何をやってもコンセプトが決まらない場合は、プライドは捨てロールモデルと同じことを経験し、その中からコンセプトを見つけるということです。
パクるの意味を履き違えないようにしてください。
要確認
という感じで「コンセプトを決める」というたった初期段階のたった1つのタスクを取っても
集中的に決める
情報発信をしながら決める
商品を作りながら決める
パクって抽出する
などなど、どんな場合でもコンセプト決められるように、いろんな方法を用意しているということですね。
これがオーダーメイドであり、それでもダメな場合はさらに他の方法を模索し、クライアントと共に第3の解決策を導き出します。
逆に選択肢が少なければ少ないほど一発勝負になるので、コンサルを受けようと思っている人は、どんな方法があるのか、それがダメな場合、他にどんな方法があるのかなどは最初にしっかり確認してきましょう。
もし、提案内容が「これだけやっていれば大丈夫」というコンサルタントであれば、それはちょっとヤバイかも知れません。
それであれば、講座や教材で良いわけなので、コンサルタントである意味がありませんからね。
普遍的なノウハウなんて存在しないことを大前提とし、人や状況、時代に合わせて戦略を変えられるのが優秀なコンサルタントです。