マーケティング

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「知られていないことは存在していないのと同じ」と言うけど、そもそも「知られても良い状態ではない」レベルの商品やサービスが蔓延している

今日は、服部です。

マーケティングの一般論として、

「知られていないことは存在していないのと同義」

というのはセオリーでした。

あくまで「でした」という過去形です。
 

もちろん、今でも必要な要素であることには変わりないですが、「まずはとにかく多くの人に知ってもらうこと」が今までと同じようにセオリーかというと、現在ではそこは大きく変わってきているんですね。

ゴミみたいな商品やサービスをイケイケどんどんでガンガン認知させたところで、自らの首を絞めるようなものですから。
 

実際、昔と比べて、世の中には、ゴミのような商品やサービスが蔓延しています。

詐欺の被害も増えました。

根っからのクレーマー体質の人は置いといて、クレームの数も増えました。

なぜこのような事態になってしまっているのか?

とにかく知ってもらわないことにはスタートラインに立てない?

マーケティングの概念を履き違え、また、それを盲信するエセ起業家が増えたことで

「とにかく多くの人に知ってもらうこと」

が最優先事項になり、あたかもそれがマーケティングであるかのように吹聴されています。

いまだにそういう指導を続けている自称マーケッターやコンサルタントも多いです。
 

マーケティングとは本来、

「優良顧客を継続的に獲得する仕組み」

であるにもかかわらず、なぜこのような「誇大拡散一発屋戦略」がマーケティングの概念になってしまったのか?
 

その原因の1つとして、誰もが無料で発信できるようになったことによって、極上の商品でもゴミのような商品でもいくらでも認知させられるようになったことです。

Facebookなんかを見ているとよく分かります。

大手のクリエイティブな優良商品から胡散臭いコンサルタントのセミナーの告知まで、グチャグチャに入れ乱れているのが実情です。
 

商品やサービス、情報を消費者に届けることは現在ではかなり容易になりました。

誰でもいつでも簡単にできてしまいますし、ぶっちゃけ小学生でもできますよね。
 

スタートラインに立つどころか、途中からでもレースに参加することすらできます。

ゴールの3メートル手前から横入りをして、他の走者を出し抜いてゴールテープを切ることができる世の中です。

認知活動はバランスを客観視することが大事

認知活動の傾向として3パターンに分かれます。

1.100点になってから認知活動をする
2.20〜30点で認知活動をする
3.60〜70点で認知活動をする

点数に関しては、商品力やサービス力の数値だと考えてください。

あるいは、「商品=自分」だという人は人間力と考えてください。
 

まず、「1」のパターンでは当然、認知活動ができる日は永久に来ません。

結果的に0点で終わってしまうパターンです。

仮に100点と思える時が来ても、時代や市場が必要としている可能性は低いです。

職人気質や完璧主義の人に多いのですが、極端に「商品力」に偏ってしまっているので、仮にリサーチに沿って商品開発をしていたとしてもそれまで時代や市場、お客さんが待ってくれているという保証はないんですね。
 

そして、「2」のパターンというのは、20〜30点とはいえ世に出すわけなので売れます。

市場にコンセプトがハマれば爆発的に売れることもあるでしょう。

ただ、いかんせん20〜30点の商品なので、認知活動が派手で大げさであればあるほど、見事にお客さんからの信用を裏切る形となり、リピートされようがなくなります。

事前に代替え商品を用意していたり、60〜70点の商品開発をする底力があるのであれば信用を取り戻すことも可能かもしれませんが、ほとんどの人が一発屋で再起不能になります。
 

なので、「3」のパターンが一番理想なわけです。

60〜70点というレベルでの商品を出すことで、利益の継続性が高まります。

なぜなら、60〜70点の商品レベルというのは、お客さんの声で表すと

「とても良かったけどもっとこうしてほしい」
「他にこういうものがあると嬉しい」

といった内容になるからです。

つまり、「今回の商品で十分満足はできたけど、もっと良いものがあればまた買いますよ」ということなので、お客さんとのコミュニケーションも容易ですし、新商品の開発も容易なのです。

 
ただ商品が売れるというだけではなく、継続性や単価アップが望めるビジネスをするには、「3」の商品レベルとタイミングはマストです。

何でもかんでもさらけ出せば良いというのは間違い

コンサルティングビジネスにおいては人間性も重要になってくるので、SNSでの信念やノウハウなどの発信は有用です。

ただ、認知を拡げようとして、無関係な情報をセーブも編集もせずにSNSで頻繁にアップしてもウザイだけです。

これも、日々目にする情報量が多すぎるのと、不特定多数への発信なので「ザイアンス効果」にはならないんですね。
 

Facebookでブロックする人やフォローを外す人が増えてきている傾向が顕著です。

友達でつながってはいるけど、投稿は表示されないようにしている人も少なからずいるのではないでしょうか。

単純に好き嫌いの場合も多いと思いますが。
 

ただ、その原因を追求すると、「たいしたことしてないのにエラそう」だとか本質が伴っていないことへの憤りだったりします。

それって、その人の知識は80〜90点でも、本質(経験や人間力)が10〜20点ということを見抜いているからでしょう。
 

そういった自滅ブランディングにならないよう、「知られていないことは存在していないのと同じ」という昔ながらのセオリーを盲信する前に「商品は知られても良いレベルかどうか」を再確認しましょう。

マーケティングといえどもその「セオリー」は刻々と変化しているのです。

売り逃げ一発屋で終わらないために

本の編集者や構成作家といった人にとっては、コンセプトや切り口を熟考することは当たり前ですが、マーケティング至上主義の現在ではその部分がすっ飛ばされてしまっています。

あたかもSNSで影響力をつければ売れる、友達のようなつながりを持てば売れるみたいなアホみたいな指導をするコンサルタントもいます。
 

企画やコンセプトが全てです。

集客やマーケティングの大前提の要素です。

コンセプトや切り口がニーズとずれていれば、SNSで影響力があろうがセールスレターを書こうが売れないのです。

良くて「売り逃げ一発屋」で終了です。

お客さんにリピートしてもらいようがないので。

継続性のあるビジネスをしたければ、具体的なニーズをリサーチしながら商品コンセプトは常にブラッシュアップしましょう。


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