最近よく質問されるスクリーニングの考え方について。
Twitterでもメルマガ(LINE)でもそうなんですが、フォローを解除(ブロック)されたり登録解除されることを恐れたりヘコんだりしがちです。
が、それは全くの杞憂で。
マーケティングの本質は、いかに見込み客と価値観の共有を図り、価値観の合わない属性を排除するかにあります。
なので、有益な情報を発信できていて、同時に価値観を明確に打ち出すことができているのであれば、解除者が出るのは成功ですし、むしろ正しい反応が来ていると言えるんですね。
逆に、全く解除されない状態の方が問題で。
なぜなら、良い反応も悪い反応もないということは、読者の心に全く響いていないか、そもそも読まれていない可能性すらあるからです。
なので、何かしらのアクションを取ってもらうための発信というのが重要になります。
炎上、ダメ、ゼッタイ
当然ですが、スクリーニングによって価値観の合わない読者を切れば切るほど、価値観が近い読者との絆は強まりますし、結果としてビジネス的にも上手くいきます。
ただし、意図的なスクリーニングは諸刃の剣にもなりかねないため、ただ単に切り捨てていくのではなく戦略が必要になってくるんですね。
一番簡単なスクリーニング方法は「特定の読者層(やフォロワー属性)を否定すること」で、当然それによって離脱する読者も出てきますが、残った読者とは結びつきが強固になります。
ただ、気をつけなければいけないのは、否定する対象は、ごく一部に当てはまる要素にしなければなりません。
あくまでスクリーニングであって炎上商法ではないからです。
一定数の人を傷つけても不愉快にしても、それ以上にファンがいれば稼げる。
これが炎上商法のマインドセット。
断じて炎上“マーケティング”ではないし、そもそも「商い」と呼べるかどうかもアヤシイ。
心底アホな商売の仕方やと思うわ。こんな商売の仕方に疑問を抱かない人も心死んでるよ。
— ハットリシンヤ|マーケとカメラとイロイロ (@FACTDEAL) February 21, 2021
何の落ち度もない人たち、例えばサラリーマンや専業主婦、大学生、といった人を敵にしてしまうと、ほとんどの人が離脱するわけです。
すでに影響力がある人であれば別ですが、まだ影響力がなかったり、そういったそうを納得させるようなノウハウや価値観を持っていない限り、総スカンを食らってしまうのが関の山です。
まさに種諸刃の剣ですね。
なので、否定する属性としては「フリーライダー」「クレクレさん」などと呼ばれている、絶対数が限定されていて、かつ一般的なモラルに反している層を対象にするようにすると良いです。
あとは一定の影響力を持っている強者ですね(テンプレ的なインフルエンサーなど)。
こういった発信を受け取った読者さんは「こういう人とは付き合いたくありません」と本音で否定、宣言することで、読者さんも「この人の主張はもっともだ」という気持ちになってくれるんですね。
モラルを欠く人に対しては、同じ読者やフォロワーという立場でも反感を覚えますから。
なので、そういった人を本音で否定することによって、より結びつきが強まるので、当然、何かしらの企画をオファーした際には、自分の価値観と近い人が打ち出す企画なので乗ってくれるわけです。
スクリーニングはあくまで価値観のすり合わせであり、離脱者や解除者が出るのは結果論だということですね。
別れを告げる
ここで重要なのは、敵に設定した人に対して「今すぐメルマガの登録を解除してください」「フォローしないでください」と伝えることです。
別れを告げることで、それでも解除しなかった人というのは、主張に賛同したということを自分の中で受け取るんですね。
要は「こういう人は解除してください」と言っているにもかかわらず解除しなかった人というのは「自分はそういう人間ではない」と認めたことになるということです。
解除というアクションをしないことによって、同じ方向を向いてくれると。
なので、スクリーニングの対象が決まったら「解除してください」というアナウンスまでをセットで実施すると良いです。
ストレスフリーのために
スクリーニングは、読者との結びつきを強める、価値観のすり合わせという目的以外にも、ストレスフリーでビジネスをするという目的も果たせます。
ストレスフリーでビジネスをするためには、依存度の高い人や民度の低い人を読者に抱えるべきではありません。
なぜなら、そういう人をビジネスパートナーやお客さんにしてしまうと、クレームや責任転嫁が増えていくからです。
依存度の高い人は、自分のモチベーションの低さやミスまで責任転嫁する傾向にあるので、当然ながらそういった人と良い結果に向かうことは不可能なんですね。
正論で言い返しても悔改めるということはしないので、そういった層をスクリーニングによって排除しておき、本来お客さんや仕事仲間になるべき人のマインド水準を高く保つという効果もあります。
組織でビジネスをしてく場合は別ですが、個人で行うビジネスでは、いかにクレーマー気質の人を排除できるかがポイントになります。
組織の場合であれば、クレーム対応の部署をつくることができるので、個人ビジネスとは勝手が異なります。
企業や組織では、売上のために対応できるギリギリのレベルの客層まで受け入れますからね。
が、個人ビジネスではいかにストレスのない仕事環境をを用意するかが、利益を増やしていく上でも重要なファクターになります。
絶えずクレームを寄せてくるような理不尽なお客さんを周りに置きながら仕事をするのは精神的にしんどいですよね。
そんな環境で仕事をするのは、車を運転している目の前を、当たり屋がウロチョロしているようなものなので、ブレーキをかけることはあってもアクセルを踏み込めません。
そうなると、当然、利益は削られ流ので、そんな人とやりとりをしている時間があったら、その間に他のビジネスでマネタイズしていた方が、利益は圧倒的に伸びるということです。
パワーゲーム
そもそも、クレーマー気質の人はいくらこちらが誠実に論理的に対応してもラチがあかないんですね。
カウンセリングやコーチングを勉強をされた人は知っているかもしれませんが、そういった人たちは自分の環境を良くするためにクレームをよこしているのわけではありません。
単なる憂さ晴らしやモメること自体を目的としているわけです。
これは「マインドゲーム」や「パワーゲーム」と呼ばれるもので、モメること自体を喜びと感じる心理状態であり、向こうはそもそも解決を望んでいるわけではないので、解決に向かうわけがないんですね。
意識的に行われる闘争であり、心理的に一歩先んじることを目的とする。パワーゲームとも呼ばれる。多くの場合、相手の士気をくじくために受動攻撃的な戦略か、または相手の思考を弱体化させることで攻撃者が優れているように見せる戦略がとられる。
マインドゲーム(Wikipedia)
なので、唯一の対処法はお客さんにしないことです。
付加価値の高いビジネスを展開しているのであれば、価値観を共有できて、かつ一緒に成長できるようなお客さんだけを相手にしているだけで十分利益になりますし、ストレスなくバリバリ仕事ができます。
一方、クレーマー気質のお客さんに付きまとわれてしまうとビジネスの効率が著しく落ちるので注意してください。
ということで、スクリーニングをすることによって、そのスクリーニングを経てお客さんになってくれる人にも伝えられる情報も増え、大きな便益を提供することができるようになります。
自分が相手にすべきお客さん、付き合っていきたいお客さんを最適化するためにも、スクリーニングの意識を持つようにしてください。