ビジネスをする上でリサーチをすることは重要なわけですが、そこがなかなか上手くいかなくて進捗が滞ることはよくあります。
商品(サービス)が作れない
どんな記事を書けば良いかわからない
何をツイートすれば良いかわからない
どんなプロフィールにすれば良いかわからない
どんな肩書きにすれば良いかわからない
などなど、思い当たる節がある人もけっこういるんじゃないですかね。
リサーチやヒアリングというと難しく聞こえるかもしれませんが、要はアンケートを取ったりヒアリングしたりして「お客さんの困りごと」を聞き、その中の「ニーズの最大公約数」を知るということです。
それさえ分かれば、それについての問題解決策を発信したり商品企画をすれば良いわけなので。
もちろん、リサーチの数が少ないと盛大にスベってしまいますが、分母が多ければ多いほど集めるデータが増えるのでスベる確率は下がります。
また、ライバルの商品を購入したりサービスを体験したりしてリバースエンジニアリングするというリサーチの方法もありますが、資金や時間に余裕がある場合はこれもかなり効果的です。
まぁ、その話はまたの機会にするとして、今回はヒアリングやアンケートによるリサーチの話をしていきますが、リサーチが上手くいかないパターンとして
❶ データ(母数)が集まらない
❷ お客さんの本音を聞き出せない
ということが二大原因になるんですが、それはなぜかという話とその解決策をお伝えしようと思います。
なぜデータが集まらないのか?
データ(母数)が集まらないのは、そもそも影響力不足というのはあります。
リストが少ない
フォロワーが少ない
アクセスが少ない
など、聞く相手が少なければ当然データは集まらないので、ヒアリングを実施するためにはある程度質が伴った見込み客を集める必要があるんですね。
目安としては、Twitterのフォロワーであれば1000人、メルマガやLINEのリストであれば100人くらいは欲しいところです。
ただ、もう一度言いますが、質が伴っていない相手にヒアリングをしてもまともなデータが集まらない(質量ともに)ので、アタマ数を集めれば良いというわけではないということはわかっておいてください。
価値観を共有できる人とだけつながるなど、最低限のスクリーニングをした上で集まってもらうことが必要だということですね。
その上で上記のような母数が集まれば、ある程度の権威性や影響力は保持できているということなので、それなりのデータが集まると思います。
とはいえ、母数が集まれば本音が集まるかどうかと言われるとそれはまた別の話で。
権威性だけではデータは集まらない
人が他人に本音を言える条件というのは2つあって、それは何かと言うと
権威性があること
安心感があること
で、権威性に関しては前項で書いた通り「この人は専門家と信用できる」と思ってもらう必要があるので、そのための「有益な情報発信(コンテンツ)」と「フォロワー数(影響力)」がポイントになります。
ただ、相手が実際にどのくらい権威性を感じてくれているかどうかを可視化するのは難しく、だからこそリサーチに失敗してしまうんですね。
中途半端な権威を振りかざしてもダメだということです。
例えば、自分ではなかなかの専門家だと思っていても、相手からしたらそうでもない場合「このアンケートに答えてください」とエラそうに言っても本音では答えてくれないですし、そもそも回答すらしてくれないわけです。
なので、自分の権威性がまだまだ弱いと感じている場合は違うアプローチが有効で、それが「安心感」なんですね。
安心感に必要な「共感性」と「ユーモア」
安心感に必要なの要素は「共感性」と「ユーモア」です。
権威性で相手の本音を引き出せないのであれば、安心感を与えることによって本音を語ってもらう方向でヒアリングをするということです。
権威性を感じることによって「この人なら教えてくれるかも」と頼ってくれる人は一定数いますが、逆に「くだらないことを聞いたら怒られそう(無視されそう)」と一歩引いてしまう人もいるんですね。
中途半端な権威を振りかざしているほどそうなってしまいがちです。
権威性を示したいがゆえに完璧な人間を演じ、近寄り難い空気を出してしまうというブランディングミスですね。
既にかなりの母数がいる場合には、そういったブランディングも有効ですが、影響力が少ない段階で権威ブランディングをするのは総スカンという最悪の結果になる場合がほとんどなので注意してください。
僕もそのアプローチで大失敗したことがありますw
じゃぁ、どうすれば良いのかというと、ヒアリングの際にユーモアを交えて弱みを見せたり失敗談を語ったりするということです。
リアルなニーズを炙り出す方法
これも何パターンかあるんですが、例えば「私は〇〇をするとき●●という失敗をしたことがあります。同じような経験がある人はぜひ教えてください。」というアンケート。
共感してもらって、その流れで自分のことも気持ちよく語ってもらうというパターンですね。
もう1つは「私は現在〇〇に困っています。良い解決策を知っている人はぜひ教えてください。」というアンケート。
こちらは共感性と優位性を刺激するパターンです。
ヒアリングをしたいのにお客さんに解決策を求めてどうするの?と思うかもしれませんが、権威性が弱い人にとってこれはかなり有効な手法です。
まず相手の優位性を刺激する、つまり弱者に「教えてあげたい」「助けてあげたい」という人間の欲求を刺激するので、アンケートに答えてもらえる確率が飛躍的に上がります。
で、単純に解決策を提示してくれる人もいますが、多くの人が「自分もそうだったのでわかります」と共感を寄せてくれて、解決策と同時に「自分が困っていたとき(苦労したとき)の話」もしてくれるんですね。
この「自分が困っていたときの話」こそがリアルなニーズなんですよ。
これから自分がビジネスをする上で「どんな人がどんなことに困っていたのか」が生々しく知れるわけですから。
データと本音
ヒアリングの本質は単にデータ(母数)を集めることではなく、そこに本音が伴っていることが重要であり、どれだけ潜在的な部分にアプローチができるかが肝になります。
なので、自分の立場や状況によってアプローチ方法を変えなければならないんですね。
圧倒的な影響力と権威がある場合は、先生的な立場で「頼ってもらうスタイル」でヒアリングをすれば良いです。
が、まだそうではない状況、あるいはそういったスタンスを目指していない場合は、共感性とユーモアによって本音を引き出すという方が下手に母数を集めるよりも有効になります。
実際にTwitterなどで発信してみるとわかると思います。
僕も子育てについて「困っていることを教えてください」とツイートするよりも「〇〇が上手くいかない。みんなどうやってるんだろう?」とツイートする方が体験談を交えた具体的な反応がもらえたりしますしね。
質が伴うフォロワーさんがそこそこ集まってくれている人は、ダマされたと思って試してみてください。
きっといろんな声が集まると思いますよ。
メルマガやLINEなど、リサーチを実施できるメディアを持っていないという人は、こちらの記事を参考にしてください。