宿題

マインドセット

最終日に焦りながら夏休みの宿題をやっていたタイプの人へ

Twitterでつぶやいたこちらの内容なんですが、こういう話をすると実は勘違いしてしまう人が一定数いるんですね。

というのも、この内容を見ると「③毎日ちょっとずつやる」がベストアンサーのような気がしますし、世の中の風潮的にもそんな感じがあると思うんですが、実はそういうわけでもないんですね。

個人でビジネスをやる上で、これらの項目は全て資質(あるいはスキル)として必要になってきます。

ちなみに、「⑤交換条件で友達を手伝ってもらう」は話の次元が少し違うので、ここではこの5つについて話を進めていきます。

① 初日に全部終わらせる
② 最終日に焦りながらやる
③ 毎日ちょっとずつやる
④ やらずに言い訳を考える
⑤ 他人に手伝わせる

特に「④やらずに言い訳を考える」なんて本当に資質(スキル)として必要なの?と思いますよね。

ただ、これがけっこう重要なんですよね。
 

このままだとわかりにくいですが、下記のように言い換えるとわかりやすいかもしれませんね。

① 初日に全部終わらせる → タスクの見極め
② 最終日に焦りながらやる → 火事場のクソ力
③ 毎日ちょっとずつやる → 継続力
④ やらずに言い訳を考える →ムダなタスクの排除
⑤ 他人に手伝わせる → 人たらし力

という感じで。

① タスクの見極め

夏休みの宿題って、初日に全部終わらせるのってほぼほぼ不可能です。

なぜなら、日記とか、自由研究とか、日々の積み重ねによって完成するタスク(課題)もあるからです。

なので、ここでのスキルというのは「最初にがんばって、残りは遊びまくろう!」みたいなマネジメントの話ではないんですね。

どちらかというとタスクの量と質を「見通す力」の話で。
 

一旦全ての課題を机上に乗せ、まずはどんなタスクがどれだけあるのかという、タスクの質と量を確認し、その上ですぐに終わらせることができるものはどれか、厄介なものはどれかを考えるんですね。

そして、すぐに終わらせることができるものは今すぐやってしまい、それから厄介なタスクの遂行計画を立てると。
 

ビジネスも同じですよね。

目の前にあるものをガムシャラにこなすのではなく、特に考えずにこなせるタスクはさっさと片付けてしまい、重要なものにじっくりと向き合える環境をつくることは非常に重要です。

② 火事場のクソ力

B’zの「ギリギリChop」を思い出すのは僕だけでしょうか。

最近はコントロールできるようになりましたが、基本的には僕はどちらかというと「ギリギリじゃないと僕ダメなんだ」タイプなので、効率の良い人間ではありません。

というか、自分のこういう性質を理解しているので、そのためにコンサルをつけてケツを叩いてもらっています。

ただ、これが悪いかというと決してネガティブな面だけではないんですね。
 

夏休みの宿題を夏休み最終日間際にやっていた人(僕世代の人はけっこう多いんじゃないでしょうか)は思い出してみてほしいんですが、意外と何とかなりましたよね。

そう、意外と何とかなっちゃうもんだから、来年も、再来年も、またその次の年も同じことをやっちゃうんです。

これって、良く言えば「自分の能力を理解する」ってことなんですね。

要は「これくらいなら…最悪こうなっても…何とかなる」ということがわかるわけです。

ビジネスではこれってけっこう大事なことで、仕事を詰めすぎたときに「これくらいなら…最悪こうなっても…何とかなる」という経験をしていることで余裕が生まれ、選択肢が増えるんですよ。
 

夏休みに宿題をしようと思っていた日に重要なデートの誘いがあったとき、自分の能力や指針がわかっていると「まぁ宿題は最悪何とかなるし、それよりこれは絶対に逃せない!」という選択肢を持てるじゃないですか。

ビジネスでも、自分の限界値やいざというときに発揮できる集中力や能力を理解していれば、突然入ってきた案件を受け入れたりできるんですよ。

「クッソー、この仕事受けたいけど、あれが計画通りに終わらせられるかどうかわからないからなー…」

とチャンスを逃す前に、一度は自分を追い込んで理解しておきましょう。

③ 継続力

これはテッパンですね。

何はともあれ「継続は力なり」なので、これに関してはポジティブな要素しかありません。

多くの人が目標に向かって「コツコツ(仮説と検証の繰り返し)」できないので、これはある意味才能とも言えるかもしれません。

と言いたいところなんですが、継続は必ずしも正義ではありません。

なぜなら、継続は「正しくしてこそ」だからです。
 

夏休みの宿題で、「よっしゃできた!」と思ったら

・宿題としてやるべきページが間違っていた
・テキストがあるのにノートに書いてしまった
・自由研究の条件(ルール)を見落としていた

みたいな経験はないでしょうか?

友達から「え、オマエそれ間違ってるでw 全部やり直しやん」と言われて顔面蒼白になったことはないでしょうか。
 

間違ったことを継続してしまうと、無駄骨どころか二度手間になり、大量の時間を失うことになります。

継続期間が長ければ長いほど悲惨なことになるのはビジネスも同じで。

例えば、ブログの書き方を教えてもらって100記事書いたけど全然反応が無い、プロに見てもらったら「そりゃそうですよ、これじゃアクセス集まりませんよ」ってなことに。

だから、最初に机上にタスクを並べるということが重要なんです。

H④ムダなタスクの排除

少し前項とつながる内容になりますが、やらない言い訳を考えることは必ずしも悪ではありません。

極論ですが「自由研究に集中しすぎてドリルができませんでした」でも、その自由研究の内容が先生が白目を剥くような凄まじいものであれば良いと思うんですよ。

僕もクライアントに出した課題がクリアできていなかった場合「これができなかった代わりに、何か他に力を入れたことはありますか?」と聞くんですね。

課題は実行してほしいんですが、やっている中で何か気づきがあって検証してみたいことがあったのであれば、事後報告でも全然OKだと思っていて。

もちろん「それは凄いですね」と思えるような、僕の想定外のことであればこそですし、何かしらの結果が見えている場合に限りますけどね。
 

あともう1つ、宿題を提出してもテキトーにしかチェックしない先生とかいるじゃないですか。

とりあえず提出しとけばOKみたいな。

そんなもの、その分野に興味がない限りほぼやらなくて良いですし、それ以外のもっと評価が重要なものに注力すべきで。

もちろん、ビジネスとなるとお客さんとの約束があるので「ここはお客さん見ないからテキトーでOK」というニュアンスではダメです。

どちらかというと「お客さんにとってどうでも良い部分は排除する」というニュアンスで、そこで浮いたコスト(お金や時間)でもっとニーズに沿ったものにブラッシュアップすると。
 

言い訳をするというのは、一般的に卑怯でずる賢い印象がありますが、その内容が的を得ていて、もともと約束していた成果よりも上回る別の成果を用意できているのであればありだと思います。

「そもそもこれってやる意味あるの?」
「もっとこうした方が良いんじゃない?」

というだけならただの「言い訳」ですが、それを仮説検証して成果として自信を持って示せるのであれば、それは「試行錯誤」に変わります。

言い訳かそうじゃないかのラインは、約束した相手(や自分)に、納得してもらえるような代替を残せたかどうかということですね。

⑤ 人たらし力

相手に納得できるインセンティブを提供できるのであれば、イヤなことはやらなくても良くて、ほとんどがアウトソーシングできてしまう世の中になっていっていますよね。

自分が苦手、やりたくないことでも、むしろそれが得意だったりやりがいを感じる人もいるからです。

あるいは、あまり乗り気じゃなくてもインセンティブが魅力的であれば受け入れられたりします。

「オマエとA子との仲を取り持ってやるから、もし付き合えたらオレの宿題全部やれよ」

みたいな感じで。
 

ただ、何にしても需要と供給は溢れかえってくるとインセンティブの内容もコモディティ化していくので、最終的に重要になってくるのは、やはり「関係性」であり、その関係性をつくるための人たらし力があるかどうか。

まさにマーケティング、悪く言えば人心掌握、マインドコントロールという範疇のスキルになってきます。

ちなみに、「おい、オレの宿題をやらないとシバくからな」といったジャイアン的なアプローチは洗脳(暴力や恐怖による支配)なので、当たり前ですが絶対にダメです。
 

ということで、自分がどのタイプの努力をできる人間なのかを理解すべきではありますが「このタイプだからダメ」ということは決してなく、むしろそれぞれ一長一短、光と闇があることも念頭においておきましょう。

その上で、得意な努力、自分の性質の光の部分を伸ばしつつ、ビジネスをしていく上では他の項目も押さえていきましょう。



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