どうも、服部(@FACTDEAL)です。
コンサルタントというのは、これといって特に資格が必要なわけではないので、誰でも「〇〇コンサルタントです」と名乗ることができます。
で、コンサルタントのジャンルも今はいろいろあって、経営コンサル、マーケティングコンサル、SNSコンサル、恋愛コンサル、ダイエットコンサル…と挙げればキリがありません。
コーチやカウンセラー、トレーナーも同じ指導業、先生業なので、そのあたりも入れるとさらに多岐に渡ります。
ただ、いろいろあれど、そういったコンサルタント(コーチ、カウンセラー、トレーナ含む)に依頼する際の目的は主に
困った時の専属アドバイザー
成果にコミットする併走者
の2パターン、あるいは両方で、最低限ここは押さえた上で依頼するようにしないと、大量のお金と時間をドブに捨てることにるんですね。
で、おさえるべきポイントは他にもけっこうあるので、今回は「コンサルを依頼する際にはここだけはチェックしよう」という10のポイントについて話をしようかなと。
一部ふざけていますが内容自体は至って真面目なので、これを読んでおけばヤバいコンサルに引っ掛かって泣きを見ることないと思います。
ちなみに、何かよくわからないですけど、最近「この人のコンサル受けようと思うんですけどどうでしょう?」みたいな相談をよくされるんですよね。
その度に「失礼な人やな、そんなに不安ならオレのコンサル受けたらエエやん…」と心の中でツッコミを入れてるんですが、まぁ、算とか相性とかいろいろあるんでしょう。
ハットリさんは怖そうって言われますし(現状を変えたいのに、優しそうな人に頼んでどうすんだって話なんですが)。
という愚痴は置いといて、そういう相談にも真剣に応えていて、なぜなら、そういう相談をしてくる人って、ほぼ100%ヤバいコンサルに引っ掛かってしまう人ので、そうなる前になんとかしてあげたいわけですよ。
土壇場で何かを感じ取って相談に来られるのは素晴らしいことですし。
その際に「不安ならこの内容をチェックしてください」とお伝えしているものを、今回は10項目にまとめました。
もちろん、依頼される側、つまりコンサルタントから見ても「このくらいは押さえておかないといけない」という準備、リテラシー装備になるので、コンサル業、先生業の人も必読です。
とういうか、コンサルに限らずビジネスの取引をする際に、相手を信用できるかどうかの明確な基準になるので、知っておいて損はナシです。
1.責任の所在は明確か
当たり前でしょと思われるかもしれませんが、念のために基本的なところから説明していきますが、まずはこれです。
名前
顔
会社名
所在地
連絡先
など、責任の所在が明確であることが最低条件になります。
要は、何かしらの問題や責任が生じたときに、コンサルタントは逃げられない状態になっているかどうかですね。
いや、そんなの商売する上で当たり前でしょと思われるかもしれませんが、世の中にはマジでヤバいコンサルタントがゴロゴロいますし、そんなコンサルタントに依頼して痛い目を見る情報弱者もまだまだ後を絶ちません。
Twitterでいまだによく見かけます(見かけるでしょ?)。
ニックネームでイラストアイコン、会社名もわからなければ会社の所在地も記していない、連絡手段はDMだけ、みたいな自称コンサルタントだらけで。
中には「株式会社」とか「社長」とか名乗っていながら、登記されていないとか開業届を出していないなんて人もいます。
これらをキッチリ明かしてるか、またその内容に偽りがないかどうかはチェックし、そのあとは特商法の記載やプライバシーポリシーの記載があるかどうか、その内容はどうかなどのチェックも忘れずに。
2.契約書や請求書はあるか
当たり前のその2ですが、契約書があるかどうか。
ビックリするかもしれませんが、コンサル契約が口約束という人も一定数存在するんですね。
今はオンラインで署名もできますし、メールの履歴などでも契約書の確認の証拠になるので、必ずしもオフライン、紙面で契約を交わす必要はありませんが、契約書が何もないというのはありえません。
契約書の話が何もなくコンサルフィーを請求されたらアウトです。
ダラダラやりとりせず早く白黒つけたい場合は、コンサルを受ける前に「契約書はありますか?」と必ず聞いてください。
その日のうちにすぐに用意されるのであれば、そのコンサルタントにとって契約書を巻くことは日常ですが、もし「いりますか?」「必要であれば用意します」といった対応をされる場合は普段からやっていないのでアウト。
ビジネスや契約に関して、あるいは法律を舐めているということなので、依頼するのはやめておいた方が良いでしょう。
また、支払いの依頼に関しても、メールやLINEで金額と振込先だけがポンと書かれているだけというのも当然ダメです。
金額の内訳などを記載し、請求書を発行するというのは常識なので。
3.振込先はどこか
それなりにビジネスをしていて、自称であっても実績や経験あればそれなりに稼いでいるのであれば、振込先がネット銀行なんてことはありません。
基本的には都銀(メガバンク)、少なくとも地銀との取り引きがあるはずなんですね。
そのコンサルタントがビジネスを始めたばかりだったとしても、個人に信用があれば審査は通るので、法人口座を作ることはできますし、クレジットカードを作ることもできます。
なので、支払いの際は「銀行振込でお願いします」と伝えてください。
その際に口座がなかったり、ネット銀行を指定してきた場合、個人の信用がないか、リテラシーが低い可能性が高いです。
便利だからという理由で、コンテンツの決済などではネット銀行を利用したり、PayPal、STRIPEなどを使うことはありますが、これらのシステムは凍結のリスクが非常に高いので、真っ当な経営者であれば決済の軸にすることはないんですね。
少なくともコンサル契約となると額もそれなりに大きくなるので、凍結のリスクや手数料を考えた上で銀行振込にしたいというのが普通です。
有名な銀行でなければ100%アウトということではありませんが、怪しいなと思ったらチェックしてみましょう。
4.クロージングされないか
売上しか考えていないコンサルタントはクロージングに必死です。
企業のイケイケ営業マンと同じで、考える猶予を与えようとしませんし、何なら決断力がない人はダメだと煽ってきたりもするので、ここはけっこう見極めるポイントになります。
で、こういう話をすると「ビジネスをする以上、納期を約束するのは当たり前だろう」という意見も出るんですが、だからと言って別に煽る必要はないんですね。
余裕があるならいつまででも待てるんですよ。
人気のコンサルタントであれば、最初に「いつまででも考えてもらって、決まったら連絡ください。ただ、その際に他の契約が入って対応できなくなったらごめんなさい。」と言っておけば良いだけなんで。
コンサルなんて必要か必要でないかは本人が決めることであり、その場で契約しなきゃいけない雰囲気を作るのはおかしな話です。
なので、いろんな理由をつけて短時間でやたらと契約を決めたがるコンサルタントには十分注意しましょう。
5.事前のカウンセリングはあるか
これを言うと怒られるかもしれませんが、コンサルタントは「成果が出せる人とだけ契約する」というのがセオリーです。
ポテンシャルがない人や末期症状の企業とコンサル契約を結んだところで、お互いにメリットがないどころか不幸になってしまうだけだからです。
クライアントからしたらお金と時間を注ぎ込んだにもかかわらず成果が出ない状態で打ち切りになりますし、コンサルタント側からしても成果が出ない上にクレームや責任転嫁で喧伝されるとステータスが下がりますからね。
なので、優秀なコンサルタントというのは、成果が出る可能性が高いクライアントに対してしかサポートしません。
そのため、契約までにじっくりカウンセリングの時間を取り、お客さんの不安や疑問は全て払拭するようにしますし、コンサルタント側も「本当にこの人をクライアントにしても大丈夫か」どうかを確認するために真剣にヒアリングをします。
コンサルをお願いしますと言った際に、二つ返事で契約に向かうコンサルタントはアウトだということですね。
6.キャンセルは可能か
まだ何も実務を行っていないのに、契約を結んだらキャンセルができず返金にも応じないコンサルタントがいます。
僕もたまにこういう相談を受けたりするんですが、意味不明ですよね。
頑なにキャンセル&返金に対応してくれないとか、キャンセルを申し出たら急に態度がめちゃくちゃ悪くなるコンサルタントとかいます。
まぁ、確かに契約後に自己都合で破棄するのはよくありませんが、実務が行われていないのであれば普通は応じますし、そうならないように契約前にいろいろチェックしておかなければならないんですけどね。
また、実務が始まっても、まともなコンサルタントであれば普通はキャンセルに応じるので、何かしらの違和感を感じたら途中であってもやめておいた方が良いです。
なぜなら、コンサルタント側(というかビジネスをしている人であれば全員)からすれば、揉めてダラダラ対応に追われるくらいであれば、さっさと返金して縁を切った方が楽からです。
もちろん、こちらに落ち度があってキャンセルを申し出られたのであれば、その理由をしっかり聞いて真摯に対応し、今後に生かすべきです。
が、自己都合でキャンセルや返金を求めてくる人は自己責任マインドがない人なので、そんな人に無理やりコンサルを続けたところで成果は出ないので、できるだけ早く「縁切り」の対応した方が良いんですね。
そんな状態でコンサルを続けるのはお互い地獄ですから。
まぁ、言ってしまえばそれも人選ミスなので、コンサルタント側はスクリーニングを強化しなければなりません。
7.欲しい成果は明確か
冒頭でも言いましたが、コンサルを依頼する際は
困った時の専属アドバイザー
成果にコミットする併走者
のどちらか、あるいは両方であり、ここを明確にしていないとグダグダになります。
前者は、言ってしまえば「困ったときに相談できる」というけっこう贅沢な使い方で、個人契約ではこのパターンはあまりなく、主に企業の社長が求めるのがこのパターンです。
僕もやっていますが「社外マーケティング部長」みたいなイメージですね。
後者はもっと強制的なもので「コンサルタントが言うことは絶対で、指示されたことは文句を言わず全てやる」というスパルタな感じ。
今まで出せなかった結果を出すために、現状をひっくり返して思考や行動を全て変えなければならないので「コンサルタントの言いなりになる」くらいの覚悟がない人はこのパターンのコンサルは受けない方が良いですね。
覚悟がない人はどうせ途中で逃げるので、お金と時間がムダになります。
コンサルを受ける際は、タスクやスケジュールは自分で決めた上でアドバイスが欲しいのか、利益を手に入れるために全てを監視&管理して欲しいのかを最初に明確にしておきましょう。
8.手法にモラルは伴っているか
表(普段の発信では)ではキレイなことばかり言っていて、コンサルになるとブラック、グレーなアプローチさせるコンサルタントがいます。
倫理的にどうなのかということや、誰かを不快にさせたり傷つけることも厭わない炎上的なアプローチなどですね。
市場や企業のせいにしてるけど逆。
こういう腐った手法を売るマーケターやコンサルタントがいるから、それを求める企業がいなくならないんだよ。
汚いマーケは麻薬のようなもの。売人を一掃しないと中毒者がいなくならないのと一緒。
だから商法系の法律がどんどん強化されていってるんだよ。 https://t.co/ZIAJLwsVKy
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) June 2, 2021
このような手法は、確かに瞬間的に売上はあがりますし、実際企業はそれを求めていたりしますが、長い目で見た場合これは愚策でしかありません。
売上があがって利益が出たら真っ当にやろうと思っている人や企業も多いんですが、人の欲望は限度がないので、旨みを知ってしまってから真っ当な方向に進むことはほぼないんですね。
一度踏み外すと基本的には元には戻れないということです。
そうやって再起不能になっている企業や闇落ちしている起業家はいくらでも思い浮かぶと思いますが、ああいうのはクズコンサルタントやクズマーケターが入れ知恵してるというわけです。
なので、期待に応えてくれるかどうかではなく、真っ当な手法を使ってくれるかどうかでコンサルタントを判断してください。
コンサルタントの役割は「クライアントの行きたいところへ導くことではなく、クライアントが行くべきところに導くこと」なんです。
9.実績は伴っているか
お客さんの声、権威の推奨などいろいろ掲載しているコンサルタントがいますが、基本的にはそういったものは信用しないほうが良いです。
いくらでも盛れますし、サクラを使えば簡単にできてしまいますから。
Twitterでコンサルタントのアカウントを見ると、クライアントとのよりリアルなつながりが見えてくるので、周りにいる人をじっくり観察して判断するようにしましょう。
周りにいる人が実際に成果を出しているかどうか、お客さんに愛されているかどうか、魅力のある人かどうか、義務的にコンサルタントを推奨していないかなど。
ちなみに、こういうの(下記ツイート)も大事な視点ですねw
自分がやったことをアピールしたいのはわかる。がしかし。相手が名前だしてないのに自分から名乗り出るのはやめよう…。理由があるんだよ、何か必ず。
— Hironori Ito@01u10 (@hiro_itoshoten) June 2, 2021
ヤバいコンサルタントに引っかかる人は、HPやSNSなどに書かれている実績やお客様の声を、何の疑いもなく信じてしまう人が多いんですよね。
要するに下調べもろくにしないということです。
ここまでの項目を見てもわかる通り、下調べで手の抜けば抜くほど地雷を踏みやすくなるので、実際にそのお客さんがどういったビジネスをしていて今どうなっているか、どんな人たちと連んでいるかなど、しっかりリサーチをしましょう。
10.その他(番外編)
コンサルタントを見極めるポイントはまだまだあるんですが、最低限これだけはということを今回はまとめてみました。
機会があればまたこの記事に追記していきますね。
番外編としてもう少し話すと、クライアントのことを「コンサル生」と呼ぶコンサルタントはアウトです。
理由はこのツイートでも書いた通り、コンサルタントとクライアントは先生と生徒でもなければ共依存の関係でもないので。
なので「コンサル生」って言ってる人も言われてる人もキモい。言葉からして依存させてるししてるから。
ビジネスに足を突っ込んでる以上すでにプレイヤーだし、そんな人間同士のやりとりはコンサルだろうが何だろうが取引になる。
生徒ではなくクライアント、ビジネスパートナー。対等じゃなきゃ。
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) June 3, 2021
あくまで相互依存の関係でなければならないということですね。
そしてもう1つ大事なことですが、コンサル契約をしたからといって、そのコンサルタントを盲信したり、視野狭窄になってはいけません。
大事なのは「メンター」とか「師匠」みたいな感じで一人のコンサルにどっぷり依存しないこと。
コンサルあるあるで「一人から徹底的に学べ」論があるけど、あれはお勧めしない。
メイン指導者のアドバイスは軸に置いて実践しつつ、いろんな要素を柔軟に取り込んでいかないと生き残っていけないから。
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) June 3, 2021
コンサルタントは神様でもスーパーマンではないので、あなたに必要なものを全て提供できるわけではありませんし、全てが正しいわけでもなければ、常にあらゆる分野の最新を知っているわけではありません。
自らアンテナを張ってインプットをすることをやめてはいけないのです。
最後にもう1つ、これはいつも言っていることなんですが、コンセプトメイク以外の目的で起業の段階でコンサルをつけてはいけません。
いつも言ってるけどゼロ→イチは絶対自分でやんなきゃダメよ。
前人未到のチャレンジでもない限り、あらゆるジャンルのゼロ→イチの方法は調べればわかるし、ぶっちゃけ最初は気合いと根性でしかない。
それすらも自力でしようとしない人は、とてもじゃないけどビジネスなんて無理だから。
— ハットリシンヤ (@FACTDEAL) June 3, 2021
起業の際は守破離の「守」からと言われますが、これは大嘘で、まずは守破離の「離」から、つまり自分で調べて、考えて、行動し、その中で自分には何が足りないかを知り、それを補ってくれるコンサルタントを見つけなければならないんですね。
それもわからないうちからコンサルタントに頼ろうとするから、詐欺のようなコンサルタントに引っかかるわけです。